ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか


10 23, 2008

経営に関する有名な本です。
経営難に陥っている大企業の社員である主人公が、スティーブが賢人チャオからアドバイスをもらいながら成長していくというストーリー仕立てになっています。
本書では経営に関する原則的だけど、難解な内容をこのような文章形式で出来るだけ分かりやすく伝えようとしています。

本書の構成通り、賢人チャオから出される課題を主人公スティーブになりきってみて考えていくのがよいかもしれません。課題ごとに面白そうな参考図書の紹介も出てくるので、一冊にとどまらない価値があります。ただ、登場する参考図書は英語のものしかなかったり、かなり古かったりするので気を付けてください。

ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのかザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか
(2002/12/14)
エイドリアン・J・スライウォツキー

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本書に登場する23の利益の原則を紹介します。

  1. 顧客ソリューション利益モデル

    時間とエネルギーを注いで、顧客について知っておくべきことを全て知ること。この時、労力の割には利益は上がらないが、それは気にしない。顧客固有のソリューションを提供すればいずれ損失を利益が上回るようになる。

  2. 製品ピラミッド利益モデル

    同じような商品でも高級なものから低価格なものまで、ピラミッドのようにいくつかの価格帯を用意する。低価格な商品を用意するのは他者がもっと安い値段で市場シェアを奪う可能性を断ち切ることが目的である。このような低価格な商品をファイアウォールと呼ぶ。

  3. マルチコンポーネント利益モデル

    同じ商品で異なるビジネスをする。
    例えば、コカコーラ。コーラはどこで飲んでも味は変わらないのに自販機で買う場合とレストランで注文する場合では価格が異なる。

     
  4. スイッチボード利益モデル

    タレントエージェントのマイケル・オービッツが行ったように質の高い脚本とタレントとディレクターをセットにして映画会社に売り込む。この場合、マイケル・オービッツが脚本とタレントとディレクターをつなぐスイッチボードとなっている。このモデルでは質の高い脚本やタレントを集めれば集めるほど、独占市場を築くことができるようになる。

     
  5. 時間利益モデル

    最初が肝心。
    どの市場でも競合は現れるものなので、時間がたつと利益は下がる。つまり、他が追随してくる前に甘い汁を速やかに吸い尽くしてしまわなければならない。

     
  6. ブロックバスター利益モデル

    ブロックバスターというのは大ヒット商品のこと。
    自社の中からブロックバスターになりうる商品を見つけ、それに資源を集中する。

     
  7. 利益増殖モデル

    ひとつの技術で5倍、6倍の利益を生み出すこと。
    ディズニーのキャラクターはディズニーランドの中だけでなく、他の色々な商品とコラボすることで利益を生み出している。利益増殖モデルを活かせれば、研究開発費にかかるコストは相対的にどんどん下がる。

     
  8. 起業家利益モデル

    利益追求にまい進する情熱

     
  9. スペシャリスト利益モデル

    顧客のシステムを熟知することで製品やサービスを提供する上でのコスト・アドバンテージが生じる。
    例えば、顧客のニーズに適した商品を提供していれば、それは口コミで広まり業界内での評判が高まる。そうすれば、顧客獲得にかかるコストが下がる。

     
  10. インストール・ベース利益モデル

    消耗品のようになければ困るような商品は最初に買わせてしまって、後のフォローを怠らなければ長期の利益につながる。これは、初めは買い手に主導権があるが、次からは売り手に主導権が移ることにある。

     
  11. デファクト・スタンダード利益モデル

    マイクロソフトはウィンドウズという圧倒的な商品を作りだし、アプリケーションによる利益以外にもウィンドウズを次々にバージョンアップさせることで利益を生み出している。特筆すべきは利益を生み出すこの仕組みはマイクロソフトが主導権を握って計画的に行うことができるということ。

     
  12. ブランド利益モデル

    広告などを用いて商品をブランド化する。

     
  13. 専門品利益モデル

    ニッチ製品で利益を上げる。
    ブロックバスターになり得る商品と優れたマーケティングが必要。

     
  14. ローカル・リーダーシップ利益モデル

    スターバックスがいい例。
    主要な都市に多数の店舗を集中的に出店する。こうすることで口コミの効果が増すし、店そのものが宣伝となってくれる。

     
  15. 取引規模利益モデル

    大規模な取引が大きな利益を生む。

     
  16. 価値連鎖ポジション利益モデル

    例えばインテルやマイクロソフトのようにバリュー・チェーンの中のコントロール・ポイントを支配することで利益を上げる。

     
  17. 景気循環利益モデル

    景気に影響されずに利益を出し続けるモデル。トヨタが好例で、固定費(コスト)を削減することで他社が赤字のときでも利益を生み出し続けることができる。

     
  18. 販売後利益モデル

    顧客のフォローアップ

     
  19. 新製品利益モデル

    約5年のサイクルで利益を生み出すモデルを乗り換えていくこと。

     
  20. 相対的市場シェア利益モデル

    結局は大きな企業ほど儲かる。
    原料を仕入れる段階でもマーケティングの段階でも大きな企業ほど有利である。製品1個あたりのコストはたくさん売る時の方が下がるから。

     
  21. 経験曲線利益モデル

    学習の累積がもたらす知恵
    経験が増えるほどコストを下げることができる。

     
  22. 低コスト・ビジネスデザイン利益モデル

    速く動くより早く着手せよ。

     
  23. デジタル利益モデル

    例えばデルコンピュータ。
    本書は2002年発刊なので、この利益モデルは今となっては目新しいものはないかもしれません。


本書に載っている通り、23の利益モデルを順に紹介していきましたが、一度に紹介するのは無理がありますね。

一言で利益と言っても色々なモデルがあるのだということが学べる一冊です。

読めば読むほど内容の濃い本だと感じました。







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はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術


10 19, 2008

あとがきによれば本書の原書はアメリカで経営者が薦めるビジネス書の中で、7つの習慣―成功には原則があった!ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則を抑えて一位になった本でもあります。気になったので読んでみました。

内容は起業に関するもので、その中でも特にスモールビジネスをいかに成功させ、発展させるか、ということに焦点が絞られています。アメリカではスモールビジネスは最初の1年で40%、5年で80%姿を消しているのです。

はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術
(2003/05)
マイケル・E. ガーバー

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本書では経営者を3パターンの人に分けて考えています。
  1. 職人
  2. マネージャー
  3. 起業家
です。
職人が70%、マネージャーが20%、起業家が10%の割合で存在するとしています。

職人は手に職を持った個人主義者で、日本の中小企業の経営者なんかを想像すれば分かりやすいかもしれません。本書の中に登場するパイ職人のサラがこれにあたります。本書はこの職人の立場で経営について解説しています。

マネージャーは管理が得意な現実主義者で、変化は嫌うが問題点を探すことに長けています。

起業家は変化を好む理想主義者で、未知の分野への取り組み、新しいものを想像することに長けています。


多くのスモールビジネスは会社を経営するうえで、最初は良くても成長の過程で必ず壁にぶつかります。職人は物を作る能力には長けているのですが、会社を経営するうえで、管理をしたり、新しい仕組みづくりをするのが苦手なのです。

だから、結論を言うと、多くのスモールビジネスの経営者である職人は、マネージャーの視点と起業家の視点を身につけなければなりません。

これが出来なければ、事業を自分ひとりでできる範囲に縮小せざるを得ず、会社の成長は止まります。止まるどころか、後退します。

起業家にあって、職人に欠けているもの
  1. 何の仕事をするべきか?、ではなく、事業が成功するためにはどうしたらいいか?という視点
  2. 会社とは自己満足のために仕事をする場所、ではなく、顧客に価値を提供する場所であるという視点
  3. 会社の将来像を確立し、それに近づくために改善する努力をする
  4. 事業を構成する部品からではなく、事業の全体像を考えてから、それを構成する部品を考える
  5. 細部にこだわらず全体を見渡すような視点
  6. 現在の自分を基準にするのではなく、自分の将来像から逆算して現在の自分を決める
です。

本書では、スモールビジネスを成功させるにはフランチャイズがいい方法だと薦めています。それは、フランチャイズがスモールビジネスで作った仕組みを広げることで収益増加につながる方法だからです。

最も成功したスモールビジネスとして、マクドナルドを挙げています。マクドナルドのレイ・クロックはハンバーガーの作り方を覚えて成功したのではなく、マクドナルドのハンバーガーを売る仕組みを買って、それを全国に広めたことでスモールビジネスを成功させた好例です。

仕組みづくりで大事なことは、自分がいなくても売れる仕組みを作ることです。事業が発展する過程では、イノベーション→数値化→マニュアル化というプロセスが大切です。

マクドナルドのようにいつ、どこに行っても同じ味が提供できるようにするのです。

また、社員をまとめる上で大切なことに、”揺るがない経営理念を持つこと”、というのがあります。社員は単に「売り上げを上げなさい」、という命令ではついてきません。例えば”顧客に対する思いやり”など分かりやすくて社員全員が理解、共感できるような内容でないといけません。数値化された目標は大切ですが、理念を共有できると社員はより頑張れます。


まとめると、職人が事業を発展させるためには、マネージャー、起業家の素質を持つことが必要で、そのためには事業の究極の目標、戦略的目標、組織戦略、マネジメント、人材戦略、マーケティング戦略、システム戦略を融合させる必要があり、これは、自分の考え方を変えること、有能なパートナーを持つことで可能であるということです。


とても読みやすく書かれているのに内容の濃い本でした。




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視覚マーケティングのススメ


09 10, 2008

商品、それだけでなく会社の”イメージ”、”格”までも決めてしまうのがデザインだとわかりました。

以前にも触れましたが、どうして広告業界は華やかなのかもつかめてきました。
広告は会社の顔だから、会社もお金を惜しまないということなんですね。

今回ご紹介する本はコチラ↓

視覚マーケティングのススメ視覚マーケティングのススメ
(2008/05/14)
ウジ トモコ

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実際にはデザインや広告にたずさわらない人も、読んでみると身の回りにある広告を今までとは違う視点で見れるようになると思います。



デザインの効果

道ばたに落ちていた、こぎれいな石があったとします。このままではただの石ですが、これを高級バスケットに入れてお台場で売る、となると、途端にその石のイメージが変わります。

こういうことが、デザインでもできるのです。商品価値を上げられるのです。


デザインでは、使う字体をわずかに変えることで相手に与える印象がだいぶ変わります。
字体を明朝体にするかゴシックにするかだけでです。

 これなら私たちにも使えそうですね。ブログなんかは字体を変えることでブランディングできるかも。


デザインの効果を利用すると自分が対象にしたいマーケットの顧客層に合わせてデザインを変えることができ、ターゲットに対する広告効果が上がります。
高所得者向けの商品を売りたいんだったら、安っぽいデザインを作ってはいけません。

このデザインが作り出すなんとなくな雰囲気をトーン&マナーといいます。
デザインを利用して自分の会社を格付けするのをブランディングといいます。

ヴィトンやグッチなどの高級ブランドは徹底してデザインでもマーケティングでもブランディングしていますよね。商品そのものにあんなに高値はつかないはずです。ブランディングで客の満足度を満たしてあげているから、あんなに高い値段でも売れるのです。



デザインのテクニック

少しだけ細かい話。といってもすぐに使えそうな知識だけ。

先ほどもお話した字体のこと。ワードなんかで字体を探したらものすごい量の字体が出てきてどれを使えばよいか分かりません。
でも、とりあえずは明朝体とゴシック体を使い分けられればよさそうです。
明朝体はエレガントなイメージの字体で、ゴシック体はカチッとしたイメージです。本当は本書の中のデザインを見れば分かりやすいと思います。


レイアウトのこと。
最低でも情報の種類が2種類以上になったら、大きさにメリハリをつけたほうが良いです。
パワーポイントなんてまさにこの原則を守って作られていますね。

そして、レイアウトの基本構造はキャッチコピー(タイトル)、リードコピー(タイトルの説明)、ボディコピー(本文)からなります。このそれぞれに大小のメリハリをつけて分かりやすくします。


色のこと。
赤系の背景に赤字より、青系の背景に赤字の方が断然文字は目立ちます。
美大の授業ではこの色に対する感覚を養うために結構な時間が費やされるらしいです。


 私の場合だとこれらの知識はブログ以外では学会発表などのスライド作りで使えそうですね。


デザインを使ったマーケティング
類は類を呼ぶ
デザイン次第で顧客のセグメントも決めれるし(セグメントに合わせてデザインを決めるのが本筋か)、デザイン次第で取引する企業も決めることが出来るのです。
また、新規採用にも重要な影響力を及ぼすし、社内のデザインは社員の勤務態度にも影響します。



デザインの影響力について学べるとても良い本でした。


ところで、まずはブログ作りでデザインを活かそうと思ったのですが、なにせコンピュータ言語をまったく理解していないので、テンプレートが作れません。

少し勉強してみようかな!?




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短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント


08 23, 2008

行動科学を経営に活かすという話です。

実践できそうな話でしたよ。
いかにできない部下をできるようにして生産性を上げるか、というのがテーマです。


この手の本はどれくらい自分を本の中に投影できるかで良し悪しが決まるような気がします。

短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
(2007/09/29)
石田 淳

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原則です。

「目標を達成しようと思ったら、その目標までのプロセスを分割し、一つ一つのプロセスに対する行動を評価しないといけません。そしてその行動に対してリインフォース(かなり、噛み砕いて言うと”報酬”)することで、目標に向かう好循環が生まれます。」



具体的な話。


人間の行動は”ABC”モデル
先行条件(antecedents)→行動(behaviors)→結果(Consequencesという仕組みです。
”結果”に対して評価し、プラスのリインフォースを行う。
そうすることでプラスのフィードバックがかかり、ABCモデルが循環する。


まずは、行動を分解する。
「メニューと水を運ぶ」を分解すると
 「入店したお客に声をかける」
 「人数分の水とメニューを用意する」
 「いらっしゃいませ、と言ってそれらを配る」
 「ご注文がお決まりになったらお呼びくださいと言って去る」
こんな感じで分解します。
そして、その分解した過程の一つ一つをチェックしていきます。


行動の上に立つ”目標”です。
目標は「売り上げを増やす」とするのではなく、より具体的に「一年間でスペシャルメニューのオーダーを100件とる」という感じにする。これが目標を立てるときの”MORSの法則”というやつです。
M:Measured、O:Observable、R:Relaiable、S:Specific



そして、行動を強化するための”リインフォース”。
”報酬”ですね。とても大事。これは、必ずポジティブなものにしなければなりません。そして、”すぐに”効果が分かるもので、”確か”なものでなければなりません。この3点セットが重要です。
「これができなければ減給です」みたいなやり方はダメ。やる気をなくさせます。
「これが達成できればコーヒーチケットプレゼント」みたいな前向きなリインフォースが効果的です。
実際にアメリカの企業では”トークン”と言ってご褒美チケットみたいなのをあげたりするらしいです。金額にすると大した額ではない、こんな些細な工夫で社員のやる気が上がるというのだから面白いと思います。



こういうマネジメントの話が病院の中にもあればいいのに。
自分が上司だったらこういう工夫をするのかな?と思って読んでいました。
行動科学って面白いですね。




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キャズム


08 19, 2008

本日はマーケティング理論の本を読んでみました。

キャズムキャズム
(2002/01/23)
ジェフリー・ムーア

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です。

とても面白かったですよ。

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
(2001/07)
クレイトン・クリステンセン玉田 俊平太

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を読んだときも思いましたが、
物を売ることって大変なんだな、こんな理論的な仕組みがあったのか、と思い知りました。

本日はキャズムの話
市場で圧倒的なシェアを獲得するための話です


まず市場には5つの顧客がいます。

1.イノベーター
2.アーリーアダプター
3.アーリーマジョリティ
4.レイトマジョリティ
5.ラガード

です。

この中でも市場を支配するために取り込まなくてはいけないのが1~4までの4種類の人種です。

市場も、アーリーアダプターで形成される初期市場から、実利主義者で形成されるメインストリーム市場に分けられます。


”キャズム”とはアーリーアダプターとアーリーマジョリティの間、そして初期市場とメインストリーム市場の間に存在する深い溝のことです。この落とし穴にはまることが、市場を支配できない多くの企業がたどる道です。


アーリーアダプターとアーリーマジョリティはそもそも市場に求めているものが違います。

アーリーアダプターは変革のための手段を求めています。
既存のシステムに不満を抱いていて、新たな解決策を求めている人たちです。

それに対してアーリーマジョリティは生産性を改善する手段を求めています。
劇的な、不連続な方法は望んでいません。
とにかく失敗しないことを最優先にする、保守的な人々です。



このキャズムをどうやって乗り越えるか?

・参入するマーケットを決定する。

・マーケットをセグメントに分けて考える。
また、ニッチな分野で勝負する。
とにかく、セグメントで圧倒的な立場(マーケットリーダー)になる必要があります。
そのセグメントを支配したら、次のセグメントに移る。

・セグメントに切り込む武器は?
プロダクトではなく、”ホールプロダクト”を顧客に提示します。
ホールプロダクトというのは、顧客の目的を達成するのに必要とされる一連の製品やサービスのことです。あくまで商品に加えた付加的なオプション、パソコンで言うとモニタ、ソフトウェア、プリンタなど。

・口コミの利用。
やっぱり口コミです。
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫 ク 2-1)急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫 ク 2-1)
(2007/06/23)
マルコム・グラッドウェル

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面白いと思ったのが、代替手段(ライバル商品)は市場に存在していたほうがいい、ということです。
それは、対抗製品が存在することによって、新しいテクノロジーに対する信憑性が高まるからだそうです。そうすると、実利主義者であるアーリーマジョリティを説得しやすいということです。

また、以前地頭力を鍛えるでも出てきた”エレベーターテスト”が出てきました。
その商品の強み、ポジションを短い言葉で説明できるようにしておくということです。
そうしないと、口コミで伝わりにくいし、分かりにくくなったり、誤解を生じやすくなったりします。
元々、地頭力というより、マーケティングの分野で出てきた言葉だったんですね。
伝えるべき内容を、短い言葉で簡潔に言えるようにしておくというのは大事なんですね。


とても内容が濃い一冊でした。
再読の価値がある本です。




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成功者の告白


07 31, 2008

成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫)成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫)
(2006/09)
神田 昌典

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掘り出し物でした。

といっても有名な、神田昌典さんの著書ですが。

軽く流して読もうと、気楽に本を開いてみました。
ところが、読んでみると引き込まれてしまいました。

ちょうど、ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何かのような感じの作りになっています。

内容を一言で言うと、
主人公が起業を成功させるプロセスと、その成功の陰に潜んでいる落とし穴を物語形式で描いています。
物語形式なので、小説を読んでいるような感覚で読めます。

小説形式ですが、中身濃いです。


その中から一部役に立った内容を記しておきます。


企業と市場
導入期→成長期→成熟期→衰退期
のサイクルを繰り返している。
自分が参入しようとしている市場がサイクルのどこに位置しているのか?
を把握する必要がある。
実は、市場の各それぞれの過程に導入期→成長期→成熟期→衰退期のサイクルが含まれており、この小さなサイクルの集合が、市場の導入期→成長期→成熟期→衰退期のサイクルを生み出している。


起業はサイクルの中の成長過程で参入した方が良い。
市場で優位性が獲得できる商品でなければならない。
高い粗利が確保できた方が良い。


↑ここまでは一般的な話


成功の裏側にあるもの

①企業が成長過程に入ってくると、どんどん忙しくなるので家庭の崩壊がよく見られる。
 配偶者とのすれ違いが起こる。
 子供は父と母の関係を映し出すので、関係が悪いと、それが良くなるように自らの形を変える。

例えば、医学では子供の心身症というものがあります。
普段は夫婦仲が悪いけど、子供が病気になった時にだけ、子供のことを思って夫婦が協力するようになる。こういった時、子供は単なる詐病ではなく、例えば喘息のような本当の病気になったりするんです。
夫婦仲が本当に回復すると自然に子供の病気も治ったりします。

これはにわかには信じられないのですが、本当にある話なんです。


②場の雰囲気が病気を作る
ストレスフルな環境では本当に職場で病気が多発すると。

③会社を経営するということ
人間関係を構築しなければならない。
そのためには、まず第一に社内に溜まっている不満や怒りを開放すること、そして母のような愛情を持って社員と付き合うこと、その次に父のような愛情でしつけを行う。
そこまで出来て、チームの組み立てができるようになる。

④人間関係、コミュニケーション構築のために有用な方法
Good&New・・・24時間以内に起こった良かったことを報告し合う。
その時クッシュボールをパスしながら行うといい。

Good&New
クッシュボール紹介ページ

クレド・・・リッツカールトンホテルで実際に行われている方法。理念について考える。そして報告しあう。理念を単に読み上げるのとは違います。考え、報告しあうことで自分にフィードバックがかかります。これが重要。


クッシュボールはマインドマップの講座でもフォトリーディングの講座でも使用していましよ。


本書の中から心に残った一言
「偶然を偶然と見落とすな」


全体的な内容が”引き寄せの法則”に通じています。



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イノベーションへの解


07 10, 2008

本日読んだ本

イノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press)イノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press)
(2003/12/13)
クレイトン・クリステンセンマイケル・レイナー

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いやー、ものすごく読み応えのある本ですよ。
バックグラウンドの知識に乏しい筆者にはちょっと難しい内容ですね。

著者はMBAで有名なハーバード・ビジネス・スクールの教授です。


私とは全く畑違いの分野ですが、どうしてこの本を選んだかというと、企業の在り方を勉強することは世の中の仕組みを理解することだと思うからです。


本書はイノベーションのジレンマの続編で、今回はいかに既存の企業をイノベーションの波に乗せ、発展させていくかがテーマとなっています。

マイクロソフト、デル、内視鏡手術、超音波技術、インクジェットプリンタ、マクドナルド、本田のスーパーカブなどなど破壊的イノベーションによって成長してきた企業の豊富な事例が載っているのがよかった。

これが理論のみの本だったら、きっと素人同然の私には読み通すことはできなかったと思います。


さて、内容ですが、要点を抜粋します

1.競合他社に迎合しないこと。
ライバル会社と既存の土俵で戦うよりも、破壊的技術を活かしたローエンド市場に戦いの場を移したほうがいい。

2.当たり前かもしれませんが、商品は顧客が欲しがる商品を作る。
いくら持続的イノベーションによって商品の質を高めても、顧客がその機能を求めているとは限らない。
あくまで利用する顧客の立場に立った商品開発が必要。
そして、顧客はブランド化された商品に弱いので、自社の製品をいかに確立したブランドに仕上げるかが大事。

3.初期顧客はローエンドな市場にいる

4.商品のコモディティ化はある程度避けられない。
それは相互依存型のアーキテクチャからモジュール型のアーキテクチャに移行すると急速に進む。
相互依存型のアーキテクチャはある程度進化するとオーバーシューティングする。
そのためモジュール型のアーキテクチャに移行していくが、それは価格の低下を招き、コモディティ化した商品を生む。

5.必要とされる組織の構造は
①発見志向計画法(新たな破壊的技術、破壊的チャネル、ローエンドな市場の開拓)
②価値基準の変更(破壊的製品への移行を認める)
③役割の分担(持続的イノベーションは従来の組織で、破壊的イノベーションは新たな自律的な組織で)

6.資金の投入は
成長過程で破壊的イノベーションに対して行う。
成熟した段階で破壊的イノベーションに投資しても遅い。デススパイラルに陥る。

7.上級役員の役割は
企業内での横の組織と上司対部下の縦の関係を橋渡しする。
森を見ながら木も見る。
部下には新たなプロセスを与える。


必要に応じて再読しようと思った一冊でした。

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利益の方程式


07 08, 2008

本日フォトリーディングした本

勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─
(2008/04/04)
勝間 和代

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利益を上げる方法を考えると、世の中の仕組み、経済の仕組みが見えてくる気がします。
だから、私はこういう本が好きなんだと改めて気付かされました。

利益を追求することはワークライフバランスの改善につながる。
日本人はリスクを最小にする傾向はあるけど、リターンを最大化する視点に欠けているとズバリ指摘しています。

たしかに、その通り。病院なんてその最たるものです。


どういうフレームワークで利益について考えるかというと
「(単価-コスト-原価)×顧客数」
で考えます。

まず、単価
・顧客単価は顧客が増えるほど減っていきます。
・プライシングの原則は簡単に値段を下げないこと、客にいかにこの商品を買って良かったと思わせるか。例えば、値段は下げなくてもオプションをつけてあげるとか。
・料金の支払いについても双曲効果(人間は今1万円を払うのと、1年後に1万円を払うのとでは、今払う方に痛みを感じる)の原則があるので、分割払いにしてあげるとか。

次にコスト
・良質な顧客の獲得が大事
・ただ、顧客に縛られすぎていると新しいイノベーションが生まれない
・買わない客に固執しない。その客が買うかどうか見極める。
・口コミは絶大な威力

さらに顧客原価
・人件費は一人当たり約1000万円。削れるなら削る。
・過剰投資と過少投資に気をつける。お金を出すところには出すが、出さなくて良いところには出さない。
・Nintendo DS、粉モノ屋(ラーメン屋とか小麦を使った商売)、QB Houseは原価を下げることで購買を促し、儲かっている。特にDSはイノベーションを生み出した好例。
・「単品管理、死に筋排除(儲かっているものを確実に把握し、儲からないものは排除する)」というセブン&アイ ホールディングスの方針

最後に顧客数
・オピニオンリーダーとアーリーマジョリティを取り込むのが普及を獲得するためのカギ
・年齢、性別、所得など各客層のKBF(key buying factor)を把握し、それに合わせた戦略を立てる。

顧客の特質は集団の知恵が働くこと、代表性、利用可能性、固着性(アンカリング)のヒューリスティックを持つことである。
これって行動経済学の話ですよね。


私的に役に立った所を書いてみました。
会社のためというより、生きていく上で役に立ちそうな知識だと思いました。

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イノベーションのジレンマ


06 23, 2008 | Tag,イノベーション

破壊的イノベーションって、初めに持ったイメージだと悪い印象だったんですが、
そうじゃないんですね。
わたくし知りませんでした。

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
(2001/07)
クレイトン・クリステンセン玉田 俊平太

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まずイノベーションってなんだ?
というところから始めなければいけないレベルだったんです。お恥ずかしい。

かなり噛み砕いて言うと、”新しいモノを想像する”というふうに私は理解しました。


HD、フラッシュメモリー、インクジェットプリンター、ホンダのスーパーカブ、インスリン(ノボリン)


これらは破壊的イノベーションです。
少し興味を惹かれましたか?


そして、本の題名にもなっている”ジレンマ”って何?という話ですが、
既存の大企業が製品をより良く改良していく方法が”持続的イノベーション”で、
新たな小企業からこれまでの市場をひっくり返すような大きな発展を生み出すものが”破壊的イノベーション”です。
で、これら2つのイノベーションがなかなか一つの企業で共存しないことが”ジレンマ”ということなんですね。

さらにジレンマについて

1.企業は顧客と投資家に資源を依存しているので顧客の意向に沿わないものには参入しにくい
2.破壊的イノベーションはまず小規模な市場で生まれ、成長するが、小規模な市場は大企業の目的を満たさない
3.かつて存在していなかった市場は今後どうなるか予測できないため、大企業はその市場に挑戦しにくい
4.組織の能力は例え有能であっても、闘う場が変わると無能になる
5.破壊的イノベーションの萌芽の時点で、技術の供給と市場の需要は均衡していない。市場の需要の方が小さい

それ故、破壊的イノベーションは安価な市場で大企業とは別の小企業から生まれる、と。

大企業は全く別の組織として子会社を立ち上げて、破壊的イノベーションの開発に取り組むといいということでしょうか。

個人的にはヒューマリンとノボリンというインスリン製剤は知っていたんですが、ノボリンが後発で破壊的イノベーションによって利益を急速に伸ばしていたという事実が印象的でした。



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