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「ボクの音楽武者修行」


06 21, 2012

ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)

小澤征爾さんと言えば、知らない人はいない世界的な指揮者です(小澤征爾 - Wikipedia)。

今日ご紹介する本は今から約50年前に彼が書いた自伝的エッセイ。

50年前ですからね。今とは状況が全然違うと思います。そんな中、彼は短大卒業後に単身ヨーロッパに渡ります。長い船旅を終えた後にたどり着いたフランスでは、日本から持ち込んだスクーターで行動していたそうです。まさに武者修行。

彼の行動力には驚くばかり。時代背景を考えるとなお一層です。

本書の中から彼が海外修行中に、弟に送った手紙をご紹介します。人柄がよく表れていると思います。


十月二十四日 パリ
今日はポンの誕生日だな、オメデトー。
この間、コンクールを終えたばかりだと思っているうちに、もう一ヶ月以上たってしまった。時のたつのは恐ろしく早い。油断してはいられないような気持ち。
今年いっぱいはパリにいるつもりなので、なんとか金をかせぎたい。仕事はあるのだけど、最初のうちの二、三年はあまりみいりにならないのが常識らしい。食うことの難しさをつくづく感じている。来年になればベルリンに行くことになっている。ベルリン放送局が月給を出すというのでそれをもらい、その合間に時々音楽活動をやるつもり。それにしても三年くらい楽に食えるような金がないと、いい条件でマネージャーに話せない。食うに困っていることを見破られると、すぐ足元を見透かされるから・・・。
もっとも日本の楽団の人のように、今日、日比谷でクラシックをやったかと思うと、明日の朝は放送局へ行ってドラマの伴奏をやって、夜はテレビでムード調のコンサートをやるといったような調子でやれば、食うのには困らないだろう。しかし、そういう例ではこっちでは聞かない。これではいい音楽が育つわけがない。それにしても日本の音楽家はよく働くと思う。ではまた。



50年前とは思えないような気がしてきます。

クラシックファンなら必読。決して古さを感じさせない一冊です。


ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)
(2002/11)
小澤 征爾

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