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批判的に考えるということ 


06 29, 2010 | Tag,クリティカルシンキング

哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))
哲学を専門とする、現役の大学准教授による一冊です。

哲学というと、普段なかなか接することのない学問ですが、思考法という点から見るとずいぶん近い存在なんだなと思いました。

ものごとを初めからうのみにするのではなく、まず疑ってみることは大切です。

ちまたにあふれた情報や議論の相手が言っていることが正しいとは限らないからです。

そのために、クリティカルシンキング(批判的に考えること)が役立ちそうです。


本書ではクリティカルシンキングを
  1. 議論の明確化
  2. 前提の検討
  3. 推論の検討
を行うことである、としています。


1はいったいこの話は何を言っているのか、何が言いたいのかを見極めるということです。話が長いだけで何が言いたいのかよく分からない話はしばしば経験します。

2は文脈とか背景、とも関連します。たとえば医師と患者では持っている前提が違います。一方的に話をされている場合でも、前提はなんなのか見極める必要があります。

3は前提から主張(言いたいこと)に結びつけるための推論の吟味です。推論には引用文献やウェブ上の情報、いろいろあると思いますが、何をもとに推論を成立させているかが問題です。推論の根拠となる情報が正しいとも限りません。


参議院選を前にして、各政党がいろんなことを言っています。

例えば消費税増税問題はどうでしょうか。

民主党、自民党は消費税を10%に増税することを目標にしています。

その前提にあるのは、表向き日本の債務過多という財政問題です。

個人的には、ギリシャショックの教訓を生かして早いうちに増税に踏み切るのは悪ことではないと思っていますが、別の前提からは違う意見が出てきます。

もっと一人一人の国民に焦点を合わせると、消費税は逆進性が強く低所得者にとっては不利とか、消費税は国民の生活を圧迫し、消費を鈍らせるため景気回復にブレーキをかける、という意見が出てきます。

どちらも本質的なところは、国民の生活をよくしようというものですから、間違ってはいないと思います。長期的な視点か短期的な視点かの違いです。なかなか結論が出ないのは、このように前提が少しずれているからだと思います。


債務過多は今はよくても先々まずいことになります。

いっときの苦痛を受け入れるか、それを先延ばしにして大きな苦痛として受け入れるのか。

どちらの方が賢明でしょうかね。


増税するにしても、今の事業仕分けをもっと大胆に進めていってほしいということ、逆進性を緩和するような課税の工夫が必要だとは思います。


哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))
(2005/07/06)
伊勢田 哲治

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ちょっと話はそれましたけど、本書の巻末にはおすすめの参考書籍も掲載されており、興味の対象を広げることができます。



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