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「夜のオンナの経済白書」


02 16, 2010 | Tag,経済

「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)
著者によれば夜のビジネス関連で動くお金は総額55兆円と試算されています。日本の医療費が約30兆円ですから、その規模の大きさが分かります。

もちろん売春は女性の体を売り物にするという倫理的な問題を大きくはらみます。

しかし、どれだけ規制を強めても売春産業がなくならないのは男性の性的な欲望がなくなることはがないからです。


「貧困」は売春産業を繁栄させる、一つの原因です。

貧困から脱出するために手っとり早く稼ぐ手段として売春を選ぶ女性がいます。他に貧困から脱出できる方法がないのでやむなくというのが主な理由です。タイ、ベトナム、フィリピンなど東南アジア諸国、欧州のモルドバ、地中海に浮かぶキプロスなど、経済的に豊かでない国ほどその傾向が高くなります。

これは貧困国だけの問題ではありません。先進国からセックスツアーと称してこうした国々に旅行に出かける人たちがいることも問題です。

こうした闇ビジネスは人身売買、未成年の売春等の犯罪、ヤクザやマフィアなどへのブラックマネーの還流、エイズなど性感染症の蔓延を生むことになります。

男性の欲望はなくならないのに、法律で規制しているからこそ売春産業が地下にもぐる。闇に隠れているから犯罪を取り締まるのも難しくなります。


売春産業が撲滅できないものだとすると、そこで働く女性の人権保護や性感染症の蔓延予防に「売春合法化」が有効かもしれません。

合法化することのメリットは、
  • 売春宿で働く働く女性たちが経営者から不当に搾取されるのを防ぐ
  • 外国人女性が人身売買の被害にあって、売春を強要されるのを防ぐ
  • 未成年者が売春にかかわるのを防ぐ
  • 売春宿で犯罪に巻き込まれるのを防ぐ
などです。

さらに、タバコ税や酒税のようにセックス関連税を課すようにすれば、それによる税収効果が見込めるというのもメリットです。総額55兆円規模ですから。

そういえば、金融日記:需要サイドの成長戦略とは?でも売春の合法化が経済成長を促す可能性があることが指摘されていました。


いくら規制を強めてもなくならないわけですから、逆に合法化することで司法の管理下におくと。逆転の発想ですね。

そして、副次的な税収効果です。

売春合法化というと、心理的に受け入れるのにかなりの抵抗がありますが、上に挙げたような合法化したことによるメリットを考えると悪くないのかなと思いました。

日本、スウェーデン、ノルウェーのように規制を強化する国がある一方で、オランダやドイツ、ニュージーランドのように規制を緩める国もある。たとえば、フィンランドのような売春ビジネスを合法としておく一方、そこに人身売買が関わっていないか政策当局が厳しく監視しておく、というのは一つのモデルになるのかもしれません。


本書は世界各国の夜のビジネス事情を紹介するにとどまりません。夜のビジネスを巡る人権問題や経済効果を解説し、一つの経済政策を提案しています。夜のビジネスというのは新鮮な視点だなと個人的には感じました。

「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)
(2009/10/10)
門倉 貴史

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