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脳は後付けが好き


12 23, 2009 | Tag,脳科学,

言語野(言語の理解や発語をつかさどる脳の部位)は90%くらいの人が左脳に持っています。

doc0012.jpgこれは実際に行なわれた実験です。

事故でたまたま脳梁が切断された患者さんの右脳に「ペン」という文字を書いた紙を見せ、それを取るように言います。

右脳にモノを見せるためには左からの視野だけにすればよいので、実験風景は右のイラストのようになります。

普通は右脳に文字を見せたら、その情報は脳梁を介して左脳の言語野に到達します。

でもこの患者さんの場合、脳梁が切断されているので左脳に情報が伝わりません。

つまり、右脳に見せても「ペン」という文字を言葉として認識できないということです。


実験中、「何という文字が書いてありましたか?」と尋ねたら、この患者さんからは「わかりません」という答えが返ってたそうです。見えていてもそれがなんなのか認識できない状態なわけです。


ところが、なぜかその患者さんはペンを取るんです。どうしてペンを取ることができるのかは分かっていないんですが。ここの不思議はおいといて。

さらに不思議なのはこの後。

実験が終わった後に、ペンを持ったその患者さんは「先ほどの単語はペンでした」と言ったそうなんですね。



文字を認識できていなかったのに、です。

ペンを持った自分の姿を見て、さっき紙に書いてあったものはペンという単語だと考えたわけです。

これは脳が了解可能な世界を作り上げるために記憶を作り変えたという性質を表しています。



こういう作話傾向って私たちみんな日常生活の中で経験していることなのではないでしょうか?自分ではなかなか気づかないだけじゃないかと私は思います。

行動を起こした理由がきちんとないと、しっくりこないのが脳の性質だというのです。

行動を起こした理由なんて、いくらでも自分の都合のいいように作り上げることが可能です。時によってその理由が変わってしまう場合があるのも、脳の作話がなせる技なのでしょう。


友達に気になるあの人を好きになった理由を聞かれたとします。

その理由、後付けの作話だったりするかもです。


単純な脳、複雑な「私」単純な脳、複雑な「私」
(2009/05/08)
池谷裕二

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