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美しいことはきっと正しい 「世にも美しい数学入門」


09 28, 2009 | Tag,数学

ときどき数学関係の本を読んでみたくなります。どうしてなのかわかりませんが、ふと手が伸びてしまうんですよね。自分自身の数学に対する憧れなのかもしれません。

小学校から高校まで、大学受験の時まで数学の勉強には苦しめられつつもなんとかこなしてきました。でも大学受験の数学は今回読んだ本に出てくる数学と厳密な意味では違うような気がします。

自分が大学受験の数学をこなすことができたのは、それが訓練さえ積めば誰にでもできる類の問題だったからです。先人が残してくれた偉大な数式を、問題に合わせて使いこなしていくだけ。パターンで解いていたわけです。

だから、そこには独創的なアイディアも必要ないし、特別な才能も必要ありません。

本書に出てくる数学の話はもっと豊かで純粋な憧れの対象になるような数学です。

世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)
(2005/04/06)
藤原 正彦小川 洋子

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著者は数学者藤原正彦さんと作家小川洋子さんです。

小川さんの過去の作品に「博士の愛した数式 (新潮文庫)」がありますが、合わせて読むと一層おもしろさが際立ちます。

博士の愛した数式 (新潮文庫)」の中にも出てくるのですが、たしかに美しいと感じた数字を2つ紹介します。


友愛数

友愛は最近話題の言葉ですね。

220と284が友愛数です。友愛の理由は以下。

自分自身を除いた約数を考えます。

220・・・1, 2, 4, 5, 10, 11, 20, 22, 44, 55, 110
284・・・1, 2, 4, 71, 142

220の約数を全部足すと280になって、284の約数を全部足すと220になるんですね。

すごい性質ですね。この2つの数字はただならぬ関係があるかのような。なんだかロマンチックです。


完全数

完全数は例えば28です。江夏の背番号です。

これもまた約数を考えます。

28・・・1, 2, 4, 7, 14

全部足すと28になるんです。こういうのを完全数と言います。かっこいいですね。1桁だと6があります。3桁だと496です。

実際に役に立つかどうか抜きにしてただ美しいと感じられるもの、そこに数学があると。


怖いのは、ゴールドバッハの問題(6以上の偶数は全て素数の和で表わされる)のような本当に解けるかどうか分からない悪魔的な問題があることです。フェルマー予想だってたくさんの天才数学者たちが挑んで長い年月をかけやっと証明されたんでしたよね。

こういう問題を解こうとする数学者の勇気はすごいと思います。問題に立ち向かう時の不安、「答えが見つからなかったらどうしよう」とか、「問題そのものが間違っていたらどうしよう」といった気持ちは考えただけでぞっとします。(ゴールドバッハの問題やリーマン予想というのは問題自体が美しいため、証明可能だと信じられているが、本当に証明が可能かどうか分かっていない。)

私なんか才能があったとしてもそんな挑戦はできません。だから数学者はすごいと思います。


藤原さんの言葉の中に私の数学に対する憧れを説明してくれる箇所がありました。

はたして人間は金もうけに成功し、健康で、安全で裕福な生活を送るだけで、「この世に生まれてきてよかった」と心から思えるだろうか。「生まれてきてよかった」と感じさせてるものは美や感動をおいて他にないだろう。数学や文学や芸術はそれらを与えてくれるという点で、もっとも本質的に人類の役に立っている。



数学を美しいと感じさせてくれた本書に感謝。文系の人にもお薦めの一冊です。


世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)
(2005/04/06)
藤原 正彦小川 洋子

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博士の愛した数式 (新潮文庫)博士の愛した数式 (新潮文庫)
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