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志賀直哉はなぜ名文か


09 14, 2009 | Tag,小説,文章力,志賀直哉

志賀直哉は文章の天才だと言われます。

志賀直哉じゃなくても世の中にはたくさん小説があって、おもしろい作品もたくさんあると思うのですが、あえて志賀直哉なのはなぜか?おもしろい小説とそうでない小説の違いはなんだろう?

そんな疑問に答えてくれる一冊でした。

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(2006/04)
山口 翼

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著者は「直哉の文章には、日本語の良いところは悪いところ、融通無碍(むげ)なところ、それを逆手に取った正確無比の文章、さらにそれが頭に入りやすい文章になっている。」と言います。

著者はその時代、森鴎外、芥川龍之介、井伏鱒二、吉行淳之介などなど多くの作家の全集を読み、それを元にシソーラス(類語辞典)を作った人物。最近はシソーラスもwebで参照できます。

それにしても著者の分析がすごすぎます。

本書を読むと、引き込まれる文章というものに隠された秘密が明らかになります。


その一つに隠喩の使い方があります。

前夜のことが「頭に飛びついてきた」
不安が「覆いかぶさってきた」
鋭い母の視線に「縛られたようになって」
胸に「重い鉛の塊を投げ込まれた」
「もうもうと頭に燃え燻っている」色々な考が・・

これらの表現は文章をより躍動感あふれるものにします。


また、「それが」や「それは」を使ったアクセントの取り入れや文のつなぎも秀逸です。

坂を下りると、直角に、それが富雄川だ
一月の、それは京都でも珍しい日だった


言葉を列挙することでリズム感を出したりもします。

古い土地、古い寺、古い美術、それらに接する事が・・・



最近、暗夜行路を読みましたが、その時は志賀直哉さんの文章のうまさを今ひとつ実感できていませんでした。これは、上手な文章には奇抜な暗喩や体言止めのような表現を使っても、奇抜と感じさせないうまさがあるからだと思います。私もこういう文章を書いてみたいと思いました。

志賀さんは作品を仕上げるのに、相当な推敲を行っていたようです。やはり、上手な文章は簡単には生み出せないのですね。何度も推敲すること、これは怠けずやっていきたいことですね。


表現の幅を広げるのに役立ちそうなweb版シソーラス辞典はコチラ↓
 >>Weblio|類語辞典<シソーラス・同意語辞書・同義語辞典>

本書を読んでから暗夜行路を読むとおもしろさが広がると思います。名文であることに気づきやすくなるでしょう。



このブログで取り上げた暗夜行路の記事はコチラ↓

 >>志賀直哉 【小説】暗夜行路



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