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【書評】クルーグマン教授の経済入門


07 24, 2009 | Tag,経済,クルーグマン,NAIRU

本書はアメリカ経済を中心に語られている本ですが、内容は日本の経済にあてはめて考えることができると思います。

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)
(2009/04/08)
ポール クルーグマン

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クルーグマン教授は2008年のノーベル経済学賞受賞者です。本書のいいところは、難しい経済用語をなるべく噛み砕いて分かりやすくかかれているところです。文調もかなりくだけていて、親しみがわく感じです。

経済にとって大切なこと、たくさんの人の生活水準を左右するものはこの3つです。


生産性、所得分配、失業


生産性を上げるためにはどうしたらいいか?
ある国が長期的にみて、生活水準をどれだけ上げられるかを決めるのは、ほとんどすべてその国が労働者一人当たりの産出をどれだけ増やせるかにかかっています。

それでは産出を増やしたければ、労働者にもっと作業用の資本(機械とか設備とか快適なオフィスとか)を与えて、教育水準を高くするといったアイディアがあると思います。

しかし、昔からこれらの投資は行っていたにも関らず、その割に生産性の成長は鈍化しています。

他に規制緩和などの経済政策も考えられると思いますが、過去のアメリカを見るとこれもあまり効果が上がっていません。

結局のところ、生産性成長は経済を左右する最大の要因であるのに効果的な政策は現実にはないということです。


所得の再分配について
アメリカのように格差の激しい社会ではそのギャップをなんとかして減らすために所得を分配しようとします。

所得の多い人からはたくさん税金をとって、貧困層からはあまり税金をとらない。むしろ社会保障で助けてあげる。

しかし、貧困層にいくら再分配して生活を豊かにしてあげたところで、そもそも貧困層は働かないという問題があります。

また、富裕層に多くの税金をかけようとしても政治を作っているのが富裕層ですから、そこまで強引な課税はできないと思います。あまり税金が多すぎると、富裕層やそれを目指す人たちのモチベーションを下げることにもつながるはずです。

結局所得の再分配をなくすような有効な政策もいまだありません。


インフレ率を一定に保つためには一定の失業率が必要
インフレ無加速失業率(NAIRU:Non-Accelarating Inflation Rate of Unemployment)というのがあります。失業率とインフレ率が均衡する率のことです。物価がどんどん上がる状況であれば、労働者もそれに合わせてどんどん賃上げを要求するのでこれには相関関係があります。失業をたとえば6%から3%に下げようと政府が頑張ると、それまで一定だったインフレが年間5%くらい上がっていってしまうというようなことが起きてしまうのです。

インフレがよくないのは物価が上がること自体ではありません。むしろ物価が変わり続けることによって、それが意志決定をゆがめ、結果として経済の効率が下がるということです。

具体的なコストとしては、インフレはお金を使う気をなくさせます。ハイパーインフレ(年率何千%とか)の経済では今稼いだお金はあっという間に価値がなくなってしまいます。だから、物々交換をしたり、ブラックマーケットの外資とかを使ってなるべくお金を持たないようにします。お金の循環がなくなった経済は健全とは言えないでしょう。

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)
(2009/04/08)
ポール クルーグマン

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