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統計のお勉強 +【書評】完全独習 統計学入門


03 30, 2009 | Tag,統計,エビデンス,勉強

女教師ブログ:卒論修論のために、これから統計学を学ぶつもりの人に知って欲しい5箇条


ここ↑で統計を勉強しておく大切さが指摘されていましたが、それは医学においても例外ではありません。最近ではエビデンスに基づいた医療を、ということが言われており、統計学の大切さを実感しています。

私にとっての統計は不得意分野で、大学の教養課程でも統計学の授業は全くおもしろくなく、興味もわかなかったので、なんとか単位をとるだけの勉強しかしてきませんでした。当時は統計が臨床でどう役立つのか分かっていなかったし、別に勉強しなくてもなんとかなるだろう、と安易に開き直っていた節があります。

まさか医者になってから論文をたくさん読むようになり、至る所に統計的解析が出てきて分からないけどとりあえず細かい解析は無視して読んでしまっている自分は想像できませんでした。

まぁたしかに細かい統計の知識を知らなくても論文の要旨は分かってしまうし、なんとなく臨床の論文も書けたりするのであえて勉強しなくてもいいのかもしれません。また、もし統計の知識が必要になったら誰か別の専門家に依頼してしまうのも手かもしれません。

しかし、あまりにも分かっていない自分に嫌気がさしたので、amazonを覗いてみてランキング1位で評判の良さそうなこちらの本を読んでみました。


完全独習 統計学入門完全独習 統計学入門
(2006/09/29)
小島 寛之

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買ってから気づいたのですが、著者の小島寛之さんはこちらの本(容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。)でもお世話になっていました。

統計がおもしろくないのは理解が進まないと、やたら数式が多くて、しかもなんだか分かったようで分からない概念を机上で転がしているような学問に感じるからかもしれません。

統計を学ぶことの意味は小さなデータから大きな事実を推測するということなのではないかと思います。臨床医学は目の前の患者を満足させることはできるけど、基礎医学のように世界中の患者を幸せにすることはできない、なんて言われますが、統計を駆使することで小さな臨床経験が多数の患者に応用できる普遍的事実を導き出す可能性を秘めているのではないかと思うのです。


本書はタイトルにある「入門」という名にふさわしく、数式アレルギーの人にも理解できるように文章中心の解説がされていてとても親切です。統計を使うための知識を最短で身につけることを目的にしていますので、難解な証明が省かれていて、読み通すのを妨げる障害が取り除かれています。

ただ、これは良い点でもあり悪い点でもあると思うのですが、細部が省かれているので細かい点で腑に落ちない部分が出てくるように思います。ここにこだわりだすと内容が難しくなってくるのであえて省いたと著者は言っています。


本書のゴールは正規分布カイ2乗分布t分布を利用した検定の方法を学ぶことです。

それを理解するために必要な平均偏差分散標準偏差などどこかで聞いたことのある用語の解説から始まり、正規分布を理解していきます。

次に母集団母分散母標準偏差を理解したあと、カイ2乗分布に進みます。



カイ2乗分布は母平均μ、母標準偏差σの正規母集団からn個の標本を観測し、

W=(標本 - 標本平均)の2乗÷母分散 の和 

を作ると、Wは自由度(n - 1)のカイ2乗分布に従う統計量になります。
カイ2乗分布、t分布に理解を進めていきます。

これを利用して、
「ある蝶の体調を正規母集団とする。観測した4個体の体長が76mm、77mm、83mm、84mmだったとする。このとき母分散σ2乗の95%信頼区間を求めよ。」
なんていう問題を解くことができるようになります。



t分布の方が分かりやすいかもしれません。

T=(標本平均 - 母平均)÷(標本標準偏差)×√(n-1)は自由度(n-1)のt分布に従う

これを用いて、
「ある居酒屋の店主が売上の予測を立てたいと考えた。店主は売上を正規母集団から観測されるデータとみなし、その母平均μを代表的な売上として推定しようとした。伝票の中からランダムに8枚を抜き出してみると、次のような数字が出てきた。
45, 39, 42, 57, 28, 33, 40, 52 (単位は万円)
母平均μを以下の手順で区間推定しよう。」
を解くことで売上の母平均が求められます。各数字をたして8で割ってもそれは標本平均ではありますが、実際に欲しい情報である売上の平均にはなりません。なぜなら店の伝票は本当は8枚以上あるはずだから。

少ないデータから大きなデータを推測する、そういう手法です。



巻末には次のステップに進むためのおススメ書籍も載っているので、その辺りも親切です。
入門書として最適の一冊だと思います。




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