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V字回復のIBM 「巨象も踊る」


02 18, 2009 | Tag,IBM,ルイスガースナー,名著

巨象も踊る巨象も踊る
(2002/12/02)
ルイス・V・ガースナー

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コンピュータというとパソコンをイメージするかもしれませんが、パソコンが台頭する前の最初のコンピュータの需要は企業にありました。メインフレームといって、企業の基幹業務などに利用される大規模なコンピュータを作ってアメリカの代表的な企業に成長したのがIBMでした。

IBMは1990年代頃にはマイクロソフトやインテルに市場のシェアを奪われ、どんどん力を落としていきましたが、そこを救ったのが著者のルイス・V・ガースナーさんです。IBMの再生はこの人の力によるところが多かったようで、本書を読むとそのすごさが伝わってきます。

タイトルに巨象とありますが、これはまさしくIBMのことです。IBMは巨大な企業になったがゆえのジレンマに遭遇していました。複雑な組織階層、既得権益の横行、IBM語に代表されるような閉鎖的な企業文化を改革していくのにガースナーさんは苦労をされたようです。これは企業に限らずあらゆる規模の大きな組織にもあてはまることだと思います。例えば、官僚組織などでは同じことが言えるでしょう。



1990年初頭のIBMではそれまでのメインフレームが時代遅れとなっているのに、価格が維持され続けていたため、純利益は赤字でした。まずは何が何でも純利益を黒字にしなければならなかったわけです。

そのためにガースナーさんは大幅な価格低下とともに大幅な人員削減や社内情報システムの刷新、不要な不動産施設の売却等でコストを大幅にカットしました。また、社員のやる気を伸ばすためにリスクに見合った報酬を支払う成功報酬制への変更、ストックオプションの活用などを実行してきました。

このプロセス自体はそんなに驚くほどのアイディアではないような気がしますが、これを実際にIBMという超巨大企業で実行するのはものすごく大変なことだったのではないかと思います。

大きな組織ほど改革に対する抵抗勢力も強くなるのは必然です。赤字から回復するために、「分社化」するという提案もあったそうなのですが、ガースナーさんは「一つの会社」ということにこだわりました。大きい会社には規模のメリットというものもあります。優秀な経営者のもとでは巨大な組織も一つになって、V字回復を遂げられることが示されたのだと思います。


ガースナーさんはアメリカンエキスプレスやナビスコのCEOを経験されていますが、もともとコンピュータとは無縁の仕事をしていました。

こう考えると、組織のトップに最も必要な才能は、専門的な知識よりも「マネジメント」の力なのかもしれませんね。


最後にタイトルを象徴する言葉を。

「象がアリより強いかどうかの問題ではない。その象がうまく踊れるかどうかの問題である。見事なステップを踏んで踊れるのであれば、アリはダンス・フロアから逃げ出すしかない。」


すごくいい本でした。



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