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今年最初の目からうろこ【本】貧困のない世界を創る


01 08, 2009 | Tag,ソーシャルビジネス,マイクロクレジット,ムハマドユヌス,ノーベル平和賞

貧困のない世界を創る貧困のない世界を創る
(2008/10/24)
ムハマド・ユヌス

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著者のムハマド・ユヌスさんは2006年度ノーベル平和賞受賞者で、グラミン銀行という銀行の総裁で、その著者が提示するのは、資本主義社会の新たな方向性です。

本書では著者がバングラデシュという国を舞台に、貧困という問題に対してソーシャルビジネス、マイクロクレジットという武器で立ち向かい、解決を導いていく、その軌跡が綴られています。



ムハマド・ユヌスさんはグラミン銀行やヨーグルトで有名なフランスのダノン社と共同で起こしたグラミン・ダノン社など数多くのソーシャルビジネスを通じてバングラデシュの発展に貢献しています。

ソーシャルビジネスとは株式会社なのですが、目的は貧困を救うとか、「社会の利益になること」に特化したもののことを言います。ソーシャルビジネスでは、株主に対して配当はありません。ビジネスなので、利益を増やすことは大切なことなのですが、もっと大切なこととされるのは、社会への還元です。だから、利益は増資にあてられ、より多くの人に自社の持つサービスを提供することを考えます。

ソーシャルビジネスがNPOやNGOと大きく違うのは、その財源が寄付や政府からの支援金ではないところです。もちろん出資者は必要ですが、基本的には自分たちで利益を出す仕組みを持ちます。NPOやNGOの理念はもちろん素晴らしいと思いますが、財源が他人に依存していることを考えると、見えないところで活動内容などに制限があるかもしれません。ソーシャルビジネスの強みはそういったしがらみのないところです。

ビル・ゲイツさんが慈善事業に出資するようになったこと、そのような行動が大富豪には例外でないことを考えると、ソーシャルビジネスへの出資は今後もますます増える可能性があると思います。おそらく富を得た人が最後に行き着く先は社会への貢献という、人間としての根源的な幸せに関わる部分なのではないでしょうか。


マイクロクレジットは貧しい人々に少額でも融資をする仕組みのことです。グラミン銀行が現れるまで、大きな銀行は担保がないことを理由に融資をしてくれませんでした。やる気やスキルがあってもお金を稼ぐチャンスすら与えられてなかったのです。貧しい人々に融資を行って、「資金が回収できなかったらどうするんだ」、という声が聞こえてきそうですが、実際には創設以来60億ドルの融資を行って、その回収率は98.6%です。銀行としても利益を上げてることが、このビジネスが上手くいっていることの証です。

ここで大切なのは、「融資」であり、「寄付」でないことです。「タダ」は人々からイニシアチブと責任を取り去ります。これは、自助努力や自身より、むしろ依存を奨励することになります。不正すら促進することになりかねません。人々の自立を促し、社会の発展を願うなら、やはり「タダ」は良くないのです。



貧困は国にとっておそらく「悪」です。無用な争いや犯罪を生む元となります。そして、利益を追求するだけの既存の資本主義では貧困は助長されます。それに、環境すら破壊します。

貧困をなくす助けになる新しいビジネスの形がソーシャルビジネスなのです。これこそが新しい資本主義の形なのかもしれません。



本当に刺激的でおもしろい本でしたよ。




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