受験生必読 「生きること学ぶこと」


12 17, 2008 | Tag,広中平祐,生きる,学ぶ,フィールズ賞

生きること学ぶこと (集英社文庫)生きること学ぶこと (集英社文庫)
(1984/01)
広中 平祐

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本書は受験生のみならず、学ぶことの意味が実感できていない人にとって、とても心に響く本となっています。

かくいう私も受験生のころは学ぶことの意味なんて考えもせず、大学に入るため、偏差値を上げるためだけを目的に勉強していた気がします。それはそれで一時的なものとして必要だったかもしれませんが、生きていく上ではそれだけではつまらないと思います。

著者の広中平祐さんは、「特異点解消」という理論で、数学界のノーベル賞と言われるフィールズ賞を受賞した偉人です。ちなみに、数学にはノーベル賞はありません。広中さんは自身のことを天才ではない、自分の取柄は「誰にも負けない粘り強さ」だと言っています。これ程の業績を残した著者ですが、その語り口はとても謙虚で、分かりやすく、一瞬で虜になってしまいます。



どうして勉強しなければいけないのか?どうせ忘れるのに勉強しなければいけないのか?学校の勉強は何の役に立つのか?


答えは「知恵を身につけるため」、というのが広中さんの主張です。


以下はまとめ。
学ぶことの中には「知恵」という目に見えないが、生きていく上で非常に大切なことが隠れている。この「知恵」が作られる限り、学んだことを忘れることは人間の非とはならない。そして、決して無駄になることはない。だから、大いに学び、大いに忘れ、また学んだほうが良い。
人間はこの忘れる特技を持つから、不連続なものから連続したものを読み取る能力をもっている。思考が発展するのは、人間の脳がこのような寛容性を持っているからなのだ。


生きることが学ぶことであり、学ぶこと、そして創造することが生きる喜びなのだと思います。



知恵の3要素

  1. 知恵の広さ

  2. 知恵の深さ

  3. 知恵の強さ


忘れては覚え、また忘れては覚えることで「知恵の広さ」を身につけ、身につけた知識を自分の中で消化し、発展させることで「知恵の深さ」を身につける。これらを決断力という「知恵の深さ」につなげるのです。



フィールズ賞を生んだ広中さんの研究態度 5つの本質

  1. バイアスを排除して事実を事実としてとらえること

  2. 仮説を立てること

  3. 事象を分析すること

  4. 大局を観ること

  5. 単純明快であること


本書は1984年初版の本ですが、どの本質も現在多くのビジネス書で強調されていることで、今に至ってもまったく色あせていません。だからこそ「本質」と言えるのだと思います。


とても良い本です。




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