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ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待


12 06, 2008 | Tag,自然科学,海洋動物学,バイオロギング研究

ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書)ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書)
(2007/08)
佐藤 克文

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本日は知的興奮を掻き立てる一冊です。

何事においても、当たり前と思われている前提を疑うことは新しい発見をする上で大切なようです。本書では著者が並々ならぬ努力の結果、海洋動物学の分野で得た、常識を覆すような発見の一部をを分かりやすく解説してくれています。

「ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ」というタイトルは、読んだままの意味なのですが、著者の研究の成果の一部であり、本文の内容を象徴する言葉でもあります。



本文からおもしろいと感じた2例を選んでみました。

「カメが定温動物で、トリが変温動物!?」

爬虫類であるカメは変温動物であることが学校で習う常識ですが、カメはもちろん自分で体温調節する機能が備わっているわけではないのですが、熱を長時間自分の体の中に保っておくことができます。

トリの一種であるペンギンは、海の深いところまで泳ぐ時、変温動物のように体温が下がります。これは、なるべく長い間海に潜るため、省エネしているからだと説明できます。


「ペンギンとアザラシの泳ぎ方の違い」

ペンギンは海中から浮上するとき、体の中に蓄えた空気の浮力を利用して、まるで空を飛ぶ飛行機のような格好で加速しながら浮上します。

それに対してアザラシは体の重みを利用して、海底に向かって真っ逆さまに落ちていくような格好で潜水していきます。浮上するときは、ペンギンと違い、頑張って泳いで海面に向かいます。


本文中ではこれらの事実もデータに裏付けられたものとして扱われています。



著者らはGPSなどの電波が届かない海中で、ペンギンたち海洋動物の情報収集を行うのに、データロガーという機械を用いています。このデータロガーという機械を研究対象のペンギン一羽一羽に取り付けるのです。最近ではこのデータロガーも小型が進んで使いやすくなったそうですが、これらを取り付けるまではよくても、さらに回収することを考えると気が遠くなりそうです。

このように著者らがデータロガーなどを用いて、「人の認識限界を超えた現場における現象を調べること」をバイオロギング研究と言うそうです。



「その研究は何かの役に立つのか?」という問いは科学者への普遍的な問いでしょう。それに対して著者は、

「将来何かの役に立つことを影で期待しながら研究を進めていくのは不順である。何かの役に立てようなどといった下心を持たず、おもしろい研究を付き進めていくのが、科学者として真摯な態度なのだと思う。」

と回答しています。



本文中を通じて著者の海洋動物学に対する熱い思いが伝わってくる本です。
以下は著者から読者へのメッセージです。

「求む男女。ケータイ圏外。わずかな報酬。極貧。失敗の日々。絶えざるプレッシャー。就職の保証なし。ただし、成功の暁には、知的興奮を得る」



参考) 404 Blog Not Found: 書評 - ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ




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