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日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
(2008/11/05)
水村 美苗

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404 Blog Not Found: 今世紀最重要の一冊 - 書評 - 日本語が亡びるときで発見した一冊です。小飼さんがブログで紹介した影響か、アマゾンで注文してもしばらく在庫切れでした。

本書は小説家水村美苗さんの著作です。本書を通じて著者はインターネットが普及した現代社会において、日本人が築き上げてきた日本語が失われていくことを危惧しています。

著者の言葉を引用すると、世の中の言語は3種類に分けられます。
  • 普遍語 (universal language)
  • 現地語 (local language)
  • 国語 (national language)
です。

私たち日本人にとっては、英語が“普遍語”、日本語が“国語”です。日本語が“現地語”ではなく、“国語”である理由は、長い歴史の過程で中国から輸入してきた言語を、現地語のレベルから独自の文化を取り入れながら発展してきた経緯があります。

言語というのは、単なるコミュニケーションツールではないということです。“国語”というものは文化を内在しているので、外国人にとっては本当の意味で話したり書いたりすることが難しいわけです。

著者は英語を習得する必要性に触れつつも、滅びゆく日本語を守るために、日本の学校教育では国語の教育をもっと充実させた方が良いという立場に立っています。というのも、日本語にはひらがなやカタカナ、漢字があり、言葉の持つニュアンスも独特であるため、他国の言葉にない魅力があるからです。日本語の教育をおろそかにすることは、日本の文化を捨てることで、日本人としてのアイデンティティを失うことに他ならないのです。


私は、今後も一層グローバルされるであろうこの世の中で、英語を学ぶ必要性は間違いなくあると思います。しかし、本書を読んで気付いたのは、日本の文化の中で成長してきた私たちは、英語はあくまでコミュニケーションツールとして考え、もっと自国語である日本語に精通した方が良いということです。

予備校生のころだったか、過去に夏目漱石の著作を読みあさろうと思ったこととがありました。当時そう思ったのは、「日本人なら読んでおかねば」、と思ったのと、「名作と言われるものがどんなものなのか知っておく必要がある」と思ったからでした。しかし、読んでみたものの、当時はただ読んだだけ、あまり文章そのものの良さが分からず、日本の近代文学を読んでみるという試みは早くもそこで挫折してしまいました。


著者は本書の中で国語としての日本語を学ぶ上で、日本近代文学を学ぶ必要性を説いています。あれから10年以上たっていますが、近代文学に再チャレンジするのも良いかもしれないと思っています。今読むとまた違う発見があるかもしれません。

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