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![]() | 容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。 (ピンポイント選書) (2008/08) 小島 寛之 商品詳細を見る |
古典派
需要と供給の均衡は、価格が自動的に調整してくれるので、政府がわざわざ介入する必要はない、そして、個人が各々で自分の利益を追求していけば、それがその社会全体の利益につながる、というものです。
これが小さな政府という考え方で、アダムスミスは神の見えざる手が全てを良い方向に導いてくれると言っています。
そうは言っても一見、価格はそう簡単に変化しなさそうに思えます。
こう考えるのは短期的な視点によるものだからです。長期的な視点で考えると、価格は変動しているのです。これを価格の伸縮性と言います。
また、古典派の立場では価格が自由に変動するので、労働市場でも賃金が自由に変動することになります。そうすると、労働市場では完全雇用が実現し、非自発的失業者は存在しなくなるのです。
つまり、生産量が常に完全雇用GDP に一致します。そしてその生産量(GDP)は、それに必要な労働量と資本量で決まるので、ケインズ理論で出てきたマネーサプライを利用した経済政策は、実体経済に影響を及ぼさないという結論になります。
ケインズ派
これに対してケインズさんは異論を唱えました。
そもそも価格はそれほど頻繁に変化しないのではないか?価格の調整メカニズムは機能しないのではないか?需要と供給の不一致は数量が自由に変動することで一致するのではないか?と考えたのです。
そして、供給、それ自体が需要を作り出すのではなく、需要が供給を生む、と考えました。
この、需要の変化が生産量の変化を生み出す、というのを有効需要の原理と言います。
この考え方によると、需要の変化が生産量の変化を引き起こすので、引いてはそれがGDPの変化につながります。経済が景気後退状態にある時に政府が有効需要を創出し、GDPを引き上げる、これこそが政府の行う財政政策であり、金融政策なのです。
このように積極的に経済政策を行う政府のことを大きな政府と言います。
付記しておきますが、この理論は古典派と違って、短期的な経済で成り立つ理論です。