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病院のしくみ


09 23, 2008 | Tag,医療,病院

すごい経歴の人がいるものです。

異業種異文化交流日記 ~MD・MBAへの道
このブログの著者は東大を卒業して、医者になり、その後MBAをとるためにハーバードに留学しています。そして、昨年MBAを取得して帰国されたようです。

帰国後のブログは道なき道を往けになっている模様。

異業種異文化交流日記 ~MD・MBAへの道のお勧め書籍リストからご紹介いただいた本がこちら。

<イラスト図解><a href=病院のしくみ" border="0"><イラスト図解>病院のしくみ
(2005/02/17)
木村 憲洋川越 満

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医療関係者はもちろん、医療に馴染みのない人もぜひ読んでおいた方がよい本だと思います。

イラストが多く、とても読みやすい作りになっています。

内容は、病院の成り立ちから始まり、医療圏、病院の種類、ベッドの種類、病院内の各現場担当者の仕事内容、検査の仕組み、治療の仕組み、病院運営など豊富な作りになっています。

この中から役に立ちそうな内容をピックアップしてみます。



入院ベッドとその数には規定があります。
・入院ベッドには種類があります。
一般病床、療養病床、ICU(集中治療室)では病室の面積も、患者一人に対する看護師の配置状況も違います。だから、それぞれの病床でかかる費用も全然違います。
ICUでは2:1と言って2人に対して1人の看護師の配置が必要ですが、一般病棟では7:1もしくは10:1なので患者7人、10人に対して1人の看護師が必要になります。ちなみに慢性期病棟は20:1です。

医療圏とベッド数
医療圏には1次から3次まで3種類あります。
1次は診療所、2次は一般の大きな市中病院(県立、市立病院とか)、3次ががんセンターなどの特殊専門病院、と簡単に言うと分けられます。
各都道府県でこの医療圏が設定されていて、その医療圏(二次医療圏)ごとにベッド数と言うのが決められています。つまり、病院のベッド数は勝手に増減できないのです。二次医療圏ごとに定められた範囲内での増床が可能ということです。




日本の病院では入院ベッドが減らされています。
この現状は1000人当たりの病床数が日本が12.8(2003年)に対し、他の先進国ではどこも10以下であることを反映しています。入院ベッドを減らして、外来、在宅治療に移行することで医療費を抑制しようという狙いです。

今後の医療の流れ
・外来→入院→外来
 外来→入院→在宅   
のうち、お金のかかる”入院”の分が圧縮されます。入院期間も極力短くするような力が厚生労働省からかかっています。

・急性期(14日以内)→亜急性期(30日~90日)回復期との違いはいまいちよく分かりません。
 急性期(14日以内)→回復期(30日~180日)手術後のリハビリがメイン。手のかかる医療行為があまり必要ない

いわゆる一般の人が想像する入院、と言うのは”急性期の入院”だと思いますが、この期間が今大幅に短縮されているのです。
例えば、一般病院で7:1看護の場合は19日以内の入院まで1日1555点(15550円)が支払われますが、それ以上の入院ではこの入院基本料が減らされます。
だから、医師は入院して早々患者さんに「約2週間での退院になる予定です。」と告げざるを得ないのです。



病院にかかる時にエキストラでかかる初診料と差額ベッド料
・初めて病院にかかる時は初診料というお金を徴収されます。ベッド数200床未満の病院では270点(2700円)がかかり、それ以上のベッド数の病院では270点に+α(保険外併用療養費制度)することができます。例えば東大病院、聖路加国際病院、NTT東日本関東病院のような病院は紹介状がなければ、約5000円の初診料が徴収されます。

・差額ベッド代というのは簡単に言うと個室料金のことです。
病院によっては一泊2万円のお金を余分に払わなければなりません。自分が入院したい病院がどういうベッドを持っているかは事前に調べておく必要があります。場合によっては救急車で運ばれる時に病院から「差額ベッド代が発生するベッドしかありません」、と言われかねません。



病院経営に目を向けてみると、現在のトレンドは病院間の機能分化、コスト削減、経営の効率化が進んでいます。
病院はがん専門、心臓専門、救急病院、他には全室個室にした聖路加国際病院のように特徴をはっきりさせた病院が増え、病院のシステム内は電子化が進み、ペーパーレス、在庫管理の効率化が進んでいます。
一部では病院のM&Aも進んでいます。
医薬分業が進み、薬剤師はより積極的に患者さんに薬品の情報を提供できるようになりました。また、医療モールが増えている背景にも、薬局の効率的な運営が隠れています。



日本の病院の特徴は国民皆保険、フリーアクセス、自由開業医制、出来高払いということにあります。
そして国民医療費は2004年度で32兆円です。ちなみに外食産業の市場規模は25兆円、パチンコ産業は28兆円です。

現在の国民医療費の負担内訳は約50%が健康保険、35%が公費、15%が自己負担です。
このままの経済成長では税収増も見込めないし、保険料を上げると企業への負担が増え、経済不況に拍車がかかります。そうすると残るは患者自己負担を増やす方法だけしか残らない、と著者は主張しています。

たしかに主張は分かるのですが、日本の歳出のうち、社会保障に充てるお金は本当に増やせないのでしょうか?歳出に占める割合を変えれば経済成長が見込めない現在でも社会保障費は増やせるんじゃないかと、ふと思ってしまいました。



現在の医療のトレンド、まさにタイトル通り”しくみ”を理解する上でとても役に立つ本でした。






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