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利己的な遺伝子


09 23, 2008

古典的名作を読んでみました。

本文だけで416ページ、あとがきまで含めると532ページあります。
とてもボリュームのある本です。

命題
「働き蜂はなぜ自分の命を投げ打っても種の保存に貢献するのか?どうして利他的なのか?
人間における自己犠牲的、利他的性質はどうなっているのか?人間に特徴的な種の保存の特徴は?」

利己的な遺伝子 <増補新装版>利己的な遺伝子 <増補新装版>
(2006/05/01)
リチャード・ドーキンス

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この本では生物が生命を伝達する過程について昆虫の話から始まり、人間に至るまで詳細に書かれています。

一部を要約してまとめます。

皇帝ペンギンが海に飛び込むとき、1匹目が海に飛び込んだ後、一斉に他のペンギンが海に飛び込みます。
働き蜂が敵を刺すこと、それは同時に自分の命を絶つことになります。

こういった動物の利他的、自己犠牲的行動は普通理解に苦しみます。
自分に置き換えて考えてみてください。あなたは仲間のために簡単に死ねますか?


これを説明しようとする説が2つあります。

群淘汰説と個体(遺伝子)淘汰説です。

群淘汰説は言ってみれば個体を将棋の”歩”とみなします。
つまり、種全体の利益のために必要とあれば犠牲になるのです。この性質は各個体が自分自身の利己的利益を第一に追及しているライバル集団よりも、おそらくは絶滅の危険が少ないと考えられます。

それに対して個体(遺伝子)淘汰説はこう主張します。
「利他主義者の集団の中にも、いっさいの犠牲を拒否する意見のちがう少数派が、ほぼ必ずいるはずである。他の利他主義者を利用しようとする利己的な反逆者が一個体でもいれば、その個体はおそらく他の個体よりも生き残るチャンスも、子を作るチャンスも多くなる。そうすると、何代かの自然淘汰を経ると、この「利他的集団」には「利己的な集団」がはびこるようになるので群淘汰説というのは成り立たない」、と。
この説によると、すべての利他的行動は、本来利己的で自分が生き残ることだけを考えている遺伝子によって司令された完全に利己的な行動に他ならないのです。


全ては自己複製を第一の目的としている遺伝子の所業ということです。
特定の遺伝子を残すために他の遺伝子を犠牲にすることは理に適っていると主張します。


人間の場合は少し複雑です。
遺伝的な要素以外に”文化”という要素が加わるからです。
これにより人間は遺伝子の暴走を止めることができます。

例えば”独身主義”です。
遺伝子の特性から言うと、この独身主義は成り立ちません。

しかし遺伝子+αの要素が人間には存在するのです。
この+αの特質を”ミーム”と呼びます。
ミームは自己複製を目的とする遺伝子の表現型という以外に、知性や文化を脳から脳へ模倣し、伝達するという特徴があります。
これが著者が言う新登場の自己複製子です。


種の保存と繁栄という概念を遺伝子、ミームといった遺伝子淘汰説の観点から説明する本です。
とても読み応えのある本でした。






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