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マリス博士の奇想天外な人生 


05 30, 2011 | Tag,科学,ノーベル賞

マリス博士の奇想天外な人生 (ハヤカワ文庫 NF)
犯罪者特定のために使われるDNA鑑定。これはPCR法を用いています。PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)はDNAを増幅させるための手法です。この技術は医療はもちろん考古学など様々な分野で役立っています。

これを発明したのが本書の著者キャリー・マリス博士(キャリー・マリス)です。彼はこの発明によりノーベル化学賞を受賞しました。それくらい世界に与えた影響が大きい発明です。

興味深いのは彼がいわゆる生真面目な科学者ではないことです。キャリー博士は4度の結婚経験や、LSD(LSD (薬物))使用歴を持ち、そしてサーファーでもあるというおよそ一般的な科学者のイメージとはかけ離れています。いわゆる不良のイメージと言えるかもしれません。

しかしながら、キャリー博士が残した業績を考えると、個人の趣味や趣向がなんであれ卓越した発明を生み出すことは可能なんだと教えてくれます。要するに結果を残せばいいのだと。

とは言っても遊んでばかりいるわけではありません。彼は純粋に科学が好きなのです。子供の頃から洗濯機を分解してみたり、こっそり爆発実験をしていたというエピソードもあります。好奇心に従って何かを追求する姿勢は大人になっても変わっていません。

キャリー博士はPCR法のアイデアをデート中の車の中で思いついたそうです。これは彼に訪れたセレンディピティなのだと思います。

彼の嗜好を肯定するわけではないですが、真面目ばかりでなく遊び心を持っていたほうが柔軟な発想ができていいアイデアが生まれやすいのかもしれませんね。

本書はタイトルの通り、マリス博士の奇想天外な人生が描かれた一冊です。ちょっと変わったノーベル賞受賞者の半生。科学に興味がある人はもちろん、型にとらわれない人生に憧れる人にはうってつけの一冊です。訳者が福岡伸一さんなのも良かったのかも。


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不道徳な経済学


05 27, 2011 | Tag,経済,橘玲

不道徳な経済学──擁護できないものを擁護する (講談社プラスアルファ文庫)
売春婦やポン引き、ダフ屋はあえて取り締まるべき存在じゃない。

そもそも国家は不要。税金で国民を搾取したり、最低賃金を決めたりするのは国民にとってむしろ不幸なことで、市場の自由に任せたほうがよい。

うむむ。一見受け入れがたいこれらの主張は、市場原理に重きを置くリバタリアンにとっては普通の主張です。

このような市場原理主義を素直に受け入れられないのは、私たちが道徳的な観点を捨てきれないからです。弱者は保護しなくてはいけないと小さい頃から教育されていますしね。

本書を読むと、市場原理主義、リバタリアニズムも悪くないかもと思わせる説得力があります。

最低賃金の話とか、一見弱者に優しいと思われている制度が実は弱者を苦しめているなんて。。

視点を変えてみるのに有用な一冊です。

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心臓外科医の覚悟 


05 23, 2011 | Tag,外科医,手術

心臓外科医の覚悟  角川SSC新書  医師という職業を生きる (角川SSC新書)
外科、心臓外科、整形外科、形成外科など”外科”のつく科が外科系であることは想像しやすいですね。産婦人科、泌尿器科、耳鼻科、眼科なども外科という言葉はつきませんが、外科系です。手術を行うことで病気を治したりします。

どこの外科系の医師たちにも共通して言えることは、彼らが手術がうまくなりたいと思っている(たぶん)ということです。

「君はセンスがある(ない)から外科医が向いている(向いていない)ね。」という言葉を聞いたことがあります。若い頃は手術の上手い下手はやっぱりセンスなんだと素直に理解していました。

センスはないよりあったほうがいいに決まっています。しかしながら、手術手技がセンスだけで成り立っているとは思いません。

なぜなら手術は芸術ではなく、決して難しくはない地味な作業の積み重ねだとおもうからです。


この点において、非常に共感できる本に出会いました。「心臓外科医の覚悟」という本です。著者は今や名医と呼ばれている山本晋先生です。

この本には「手術は手先でするものではない。頭でするものだ。」と書いてあります。全くその通りだと思います。

手術において大事なことは素早く手先を動かすことではなく、ゆっくりでも淀みなく手を動かし続けることなんです。

やたらと時間のかかる術者は同じ操作を行ったり来たり、何度も繰り返しています。そうではなくて、術前にイメージしていた通りの手順で淡々と進むのが上手な人の手術です。

となると術前に手術の工程を具体的にイメージできていればできているほど、手術はスムーズに進むことになります。具体的にイメージするにはどうしたらいいのでしょうか?

その答えも「心臓外科医の覚悟」の中に書いてありました。

著者は難易度が高いとされる心臓外科の手術を、ただ見学するのではなくノートを書いたり、スケッチをしたりして記録をしていたのだそうです。これはすごく大事な手術習得のプロセスだと思います。

私も経験していることですが、手術はただボーッと眺めているだけでは覚えることはできません。術者の細かい一挙手一投足を見るためには、目的意識を持つことも大切ですが、インプットした知識をアウトプットする作業が必要です。そうすることでインプットした知識が定着するのです。

著者は紙のノートに記録をとっていたそうですが、私はevernote上にメモするようにしています。重要な画像所見なんかも一緒に保存しています。検索が簡単で目的のものが見つけやすく、重宝しています。

ただ、カシャッとボタン一つで撮った写真も便利でいいのですが、記憶に定着させるという意味では手書きのスケッチの方がいいと思っています。

手術に関してもまだまだ学ばなければいけないことが多いので、今までサボっていましたが、著者のように手書きのスケッチをもっと大事にしたいと心を新たにしました。

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(2011/01/08)
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さらば厚労省


05 19, 2011 | Tag,厚労省,医系技官

さらば厚労省 それでもあなたは役人に生命を預けますか?
医系技官というのは、厚生労働省の中で様々な医療制度について決定したり、インフルエンザ大流行などの有事の時に活躍?する人々です。

さらば厚労省 それでもあなたは役人に生命を預けますか?」という本を読みました。この中の一節で医系技官のあり方について問題提起されています。

私たちの生活を守るべき存在の医系技官の腐敗した姿が紹介されていて、ぞっとするとともにこのままではいけないと危機感を持ちました。

”結論ありきで会議が進行する”とか、”医系技官は最新の論文に目を通したり、WHOが発信する情報に疎く、例えば新型インフルエンザ流行の時のように知識がないため見当違いな決定を下す”といったことが赤裸々に書かれています。

著者は医学部卒業後研修を終え、アメリカと日本で内科医として臨床経験を積まれた方です。一線で活躍していた臨床医が厚労省の中に飛び込み見た現実。本書に書かれていることはおそらく正しいのでしょう。

この医系技官という官僚、不思議なことに医師しかなれません。本書を読むまではこれを不思議だと思わなかったのですが、考えてみると不思議です。医師免許を手にすれば、国家公務員Ⅰ種の試験を受けずとも、小論文と面接をパスすれば医系技官という官僚になれるのです。

医系技官に医師免許が必要であるなら、それは医師として経験を積んだ上での医師免許でしょう。ところが実際のところ、実務経験が少ないうちに医系技官になってしまうケースが多いようです。

実務経験がないのに医療に関するまともなアドバイスができるのでしょうか。仮に医系技官が医師でないのなら、現場で働く人々の声に耳を傾けるしかありませんよね。現場で働く人々の意見を取り入れながら、新しい制度を作っていく。その方がよっぽど安全でしょう。

ドラッグラグの問題がいつまでも解消されないこととか、病床あたりの病院職員数がアメリカに比べて圧倒的に少ないとか。そのあたりの問題がいつまでも改善されないのも医系技官の責任なのかもしれません。

まずは医師以外の職種からの登用も検討していただきたいところだと思います。

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(2010/08/06)
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逆パノプティコン社会の到来


05 16, 2011 | Tag,SNS,ウィキリークス

ウィキリークスからフェイスブック革命まで 逆パノプティコン社会の到来 (ディスカヴァー携書)
フェイスブックやツイッターなど、ソーシャルネットワークサービス(SNS)の普及は目を見張るものがあります。

かく言う私もツイッターやフェイスブックを利用しています。私の利用法は情報の収集や発信など、あくまで個人的な趣味の領域を出ませんが、SNSは今や世界を変える力を持ったツールになっています。例えば、チュニジアでのペン・アリ政権崩壊にフェイスブックが大きな役割を果たしたことは記憶に新しいと思います。SNSは衆人による社会の監視システムという機能を持ち始めています。

同様に衆人による社会の監視システムとして、ウィキリークス (WikiLeaks) というウェブサービスがあります。これは、匿名により政府、企業、宗教などに関する機密情報を公開するウェブサイトの一つです。創始者はジュリアン・アサンジという人物で、このサービスは投稿者の匿名性を維持し、機密情報から投稿者が特定されないようにする努力がなされています。

ウィキリークスの存在は賛否の分かれるところで、ネット上で賛成派と反対派の攻防が繰り広げられています。しかしながら、ウィキリークスが社会に与える影響はもはや無視できません。


ウィキリークスからフェイスブック革命まで 逆パノプティコン社会の到来 (ディスカヴァー携書)ウィキリークスからフェイスブック革命まで 逆パノプティコン社会の到来 (ディスカヴァー携書)
(2011/04/16)
ジョン・キム

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パノプティコンとはもともと18世紀にイギリスで功利主義を提唱したジェレミー・ベンサムが考案した概念で、監獄を最も効率的に監視できるシステムとして考案されました。真ん中に監視塔を建て、その周囲360度を監獄で取り囲むというものです。監視塔は全方位で監獄を監視できるという設計です。

本書のタイトルにもなっている逆パノプティコンとは、監視塔を政府、周囲を取り囲む監獄を私たちネットの利用者に見立て、政府が全方位でネットの利用者から監視されているという概念です。

ネットの普及により、私たちが政府を監視する立場となり、政府を変える力を持ったというわけです。これは大きな社会変革です。

自分たちが住む社会は自分たちが変えて行く。私は逆パノプティコンのような衆人監視システムが普及することに賛成です。特に民主主義が行き届かない社会では有効なシステムだと思います。チュニジアのように、中国などでも今後大きな運動が起こるかもしれませんね。

本書は最近のネットを利用した社会活動が、世界にどのような影響を与えているかについて解説してくれています。具体的で示唆に富んだ一冊です。



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僕がワイナリーを作った理由


05 12, 2011 | Tag,カーブドッチ,ワイン

僕がワイナリーをつくった理由
意外かもしれませんが、新潟にワイナリーがあります。ワイン好きは既に知っているんでしょうね。私は知りませんでした。

「カーブドッチ」は本物のワインを作っているワイナリーです。現在このカーブドッチではワインの製造、販売だけでなく、レストランやホテル、結婚式なども手がけられていて、多くのお客さんを集めています。

カーブドッチは今まで日本に存在していたワイナリーと違います。様々なこだわりを持っています。そのこだわりがワインの上質な味を生み出しているし、お客さんを惹きつけているようです。

カーブドッチの創業者であり、今日紹介する本の著者、落さんは本当にワインが好きな方です。

素晴らしいのは単に利益を追求するのではなく、全てにおいてお客さんにワインを楽しんでもらうため、というコンセプトが貫かれているところです。

ワインはなかなか手のかかる商品で、たくさん作れば美味しくなるものではありません。規模に合わせた適正な生産量があるのだそうです。カーブドッチではその量、年間7万本だそうです。

売れるからたくさん作るのではなく、おいしさを守るためにその生産量を継続しているのだそうです。

また、落さんは自分のワイナリーが町の名物となり、ワイン造りが町の産業として根付くといいと考えています。

この考えも私は素晴らしいと思います。自分の起こした事業が住んでいる町を元気づけていく。

私は本書を読み、半分直感ですが、「これは」と思ったので、この間の母の日にカーブドッチのワインをプレゼントしてみました。

本書はワイン好きの人なら間違いなく楽しめる本ですが、ビジネス書としての側面も強い本です。

ワイナリー創業を通じて経営とは何か、中小企業が地元に与えられるもの。そんなことを考えさせてくれる良書です。

僕がワイナリーをつくった理由僕がワイナリーをつくった理由
(2009/06/19)
落 希一郎

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デザインの骨格


05 09, 2011 | Tag,デザイン

デザインの骨格
いいですよね。手にとって心地いいとか、使い勝手がいいとか、見た目がカッコイイとか。

私が最近ハマっているのはMacBookProですが、その洗練されたデザインはずっと触っていたくなるほどです。

デザインは単なる見た目ではなく、機能を追求した結果とも言えます。

例えばSuica。これを開発したのは山中俊治さんという方で、「デザインの骨格」の著者です。Suica以外にもたくさんの名作を残しています。

Suicaの読み取り機は手前に13.5°傾いています。13.5°です。実験の結果、この角度が一番利用者がSuicaをかざすのに調度よいと分かったのだそうです。

利用者にとって13.5°という角度は意識していないとまず気づかないことです。驚くとともに感心しました。デザインというものが思ってた以上に生活に密着したものだということにです。


また、人間は単に機能を追求するだけでは満足できません。見た目の良さというのも大事です。

例えば車のデザイン。車はただ走るためだけにあるわけではありません。所有する車には所有者の個性が現れます。ほとんど自己顕示のために所有している人もいますよね。

だから車を作る上で見た目は大事です。しかしながら、車ですから機能をおろそかにすることもできません。

本書の著者、山中俊治さんが興味深いことを書いています。彼は以前日産自動車でインフィニティという車のデザインにたずさわっていたそうです。

機能的な形状を純化しつつ、ほんの少し手を加えるだけでこの上なく美しくなる場所を発見し、それを起点にしたいと思います。デザインの余地なんかないと関係者が思い込んでいる世界ほど、デザインがやれることがたくさん見つかるものなのです。
デザインを手がける上で大事なのは技術者との連携なのだそうです。ふむふむ。

優れたデザイナーと優れた技術者の出会いが優れたデザインを生む構図は、やはり普遍的なもののようです。
なるほど、そうですよね。私たちの身の回りには技術者とデザイナーのコラボレーション作品が溢れているのですね。

そう考えると、身の回りや街を見渡したときの見方が少し変わるかもしれません。日常に新たな視点を加えてくれる一冊。刺激的な本でした。

 >> 山中俊治の「デザインの骨格」

デザインの骨格デザインの骨格
(2011/01/29)
山中俊治

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値段のカラクリ


05 05, 2011 | Tag,値段

これでわかった!!値段のカラクリ
私たちが手にする食品や日用品、どれが値段に比べてお得なのか。日頃から節約を意識している人なら気になるところです。

ある商品の原価が予想できれば、どれくらい値切れそうかも予想がつきやすいはず。


例えば、私も時々利用する某大手ハンバーガーチェーンのハンバーガーはどうでしょう。

100円バーガーなるものがあります。100円バーガーの原価は44円。ここに販売管理費、営業利益が加わり、価格が形成されています。

原価44円だと原価率44%ですが、飲食店で利益が出せるラインは原価率30%程度らしいのです。すると、100円バーガーではお店に利益は出ないですね。


ではどうやって利益を上げるのか?

ハンバーガーチェーンに行ってもハンバーガーだけ頼む人はあまりいません。ドリンクやポテトのついたバリューセットを頼むことのほうが多いでしょう。

ここにカラクリがあります。

ポテト250円の原価は63円、ドリンク(M)200円の原価は20円です。

ハンバーガー+ポテト+ドリンクを480円のセットで売るとすると、原価のトータルは127円ですから、原価率は26%となります。これなら利益が出そうです。

つまり、ハンバーガーチェーンでお得な注文をしようと思ったら100円バーガーばかり頼めばいいといことになります。

現実的にハンバーガーだけ頼んでも、お腹は満たされてもなんだか物足りないですが。。

ここで挙げたハンバーガーは一例です。


2着目無料のスーツはどうやって儲けを出しているのか。スーツの原価って意外と安いんです。

自動車の原価っていったいどれくらいでどれくらいなら値切れるものなのか。実は自動車一台売ってもあまり儲からない。ナビを付けたり、バックモニターを付けたりと、オプションをつけさせることで利益を上げているのです。バリューセットみたい。


著者は流通ジャーナリストとして、テレビにも登場する金子哲雄さんです。

原価を計算した著者の手法は、利用可能なデータから推測したものですが、ある程度信頼できるものなのだと思います。

彼の言うとおり、値付けの仕組みを知ることは世の中の仕組みを知ることだと思います。儲かるビジネスを考える助けにもなります。私は興味深く読みました。

これでわかった!!値段のカラクリこれでわかった!!値段のカラクリ
(2011/01/26)
金子 哲雄

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社員をサーフィンに行かせよう


05 02, 2011 | Tag,企業,パタゴニア

社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
昨年、5年ほど使用していたパタゴニアのアウターが古くなってきたので、新しいパタゴニアを購入しました。多少値ははるものの、私はパタゴニア製品が好きです。

サーフィンなどアウトドアスポーツが好きだということも影響しているのかも知れませんが、品質は信頼できるし、デザインも好みなことが理由です。


今日ご紹介する本、これはそのパタゴニアの創業から今に至るまで、そして企業としての理念などが綴られた本です。筆者はイヴォン・シュイナードさん。パタゴニアの創業者です。

私は本書を読んでますますパタゴニア製品が好きになりました。パタゴニアが人々を引きつける魅力が分かってきました。

タイトルにある”社員をサーフィンに行かせよう”は冗談ではなく、本当にパタゴニアが実践していることです。もちろん、手を抜いていい、ということではありません。

どういう狙いなのか初めは分かりませんでしたが、きちんとした根拠がありました。一見矛盾していそうな”社員をサーフィンに行かせよう”というスローガンは、次に示す5つの考え方に基づきます。

責任感
パタゴニアは社員ひとりひとりに責任感を持って仕事をしてほしいと考えています。仕事に業績評価はつきものです。許されているからといって、サーフィンばかりやっていては評価が下がります。そのかわりやることをやれば、なんのお咎めもありません。そのため、自分が携わる仕事はきちんと仕上げなければならないという責任感が生まれるというわけです。


融通をきかせること
サーフィンは自然相手のスポーツです。波の形がいい時ほど楽しくなります。しかし、波がいい時を正確に予測することは困難です。

いい波に乗るためにはいつも準備しておかなければいけません。仕事も常に柔軟に対応できるようにしておかなければいけません。


効率性
目の前に人参をぶら下げられた馬ではありませんが、好きなことをやるために、ということであれば仕事にも集中できるという面があると思います。

職場には来たけどダラダラと机の前に座っているのに比べて、集中して仕事に打ち込める効果があるということです。


協調性
誰かがサーフィンに出かけたために生じた穴は、残された仲間が埋めなければいけません。サーフィンはパタゴニアが扱っている分野のひとつに過ぎません。他、ロッククライミングやスキー、スノーボードといったウィンタースポーツなど色々あり、社員が他のスポーツをする場合でも同様です。

自ずと仲間が携わっている仕事の進捗状況も把握するようになるし、情報の交換がスムーズにできるようになるというわけです。


タレントの確保
パタゴニアのようなアスリートにとって嬉しい制度があるということは、アウトドアスポーツに携わる一流のアスリートを惹きつけます。

彼らのフィードバックこそが新しい製品開発の貴重な情報源になり、品質の優れた商品が出来る理由になっているのだと思います。



パタゴニアはアメリカで働きたい企業トップ100に選ばれるくらいの人気企業です。そして、売上の1%を自然保護のために寄付しているという自然に優しい会社でもあります。とても魅力的な会社です。

どこの組織でもパタゴニアのような大胆な方針がとれるとは限らないと思いますが、参考に出来る部分もあるのではないでしょうか。

社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
(2007/03)
イヴォン シュイナード

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