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速読のカギは”予測”にあった


10 18, 2010 | Tag,読書術,速読

「予測」で読解に強くなる! (ちくまプリマー新書)
読むスピードは人それぞれ違います。そのスピードによって仕事の生産性は変わります。

どんなジャンルの本でもものすごいスピードで読める人はうらやましいですね。たとえば404 Blog Not Foundの小飼弾さんとか。

彼も言っていますが、一つ、早く読むためのコツを挙げるとすれば、”内容を予測すること”です。

巷にはたくさんの速読法などの本が出回っていますが、そういうテクニックはこの”予測すること”を利用しているものもあるように思います。フォトリーディングもそうでしょう。

次に出てくるであろうストーリーがなんとなくでも分かれば、その本はスイスイ読めます。

たとえば、自分の仕事に関係のある本はつまずかずに読めるのに対して、馴染みのない本はところどころでつまずくため、読むのが遅くなってしまいます。

僕の場合は、医療関係の本はそれほど苦もなく読めるのに対し、経済とか哲学、歴史の本になると読むのが遅くなります。

医療関係の本では、本の中に出てくる言葉が理解できている、というのがまず大きいのだと思います。また、周辺知識が身についている分、読むスピードを上げても内容が理解できます。

内容についての周辺知識が多ければ多いほど、読むスピードが上げられるということです。



今日その”予測”についての本を紹介します。

僕たちは本を読むとき、無意識のうちに予測を繰り返しています。

本書は豊富な例文をもとに、そのことについて納得のいく解説をくれます。

うまい文章には予測を促す仕掛けがされていることも多く、そのことを学ぶ意味でも本書は有用です。

夏目漱石から司馬遼太郎、村上春樹などなど多くの例文が用意されています。よくこれだけ集めたなあと驚きました。

それをもとに予測の仕組みを解き明かしているところは、言語学者の著者ならではの仕事でしょう。



速く読めるようになるための最も確実な方法は、「たくさん本を読むこと」です。

速読本を手にとってみるものの、なかなかうまくいかないなーという人。この本を読むときっと得るものがあると思います。

「予測」で読解に強くなる! (ちくまプリマー新書)「予測」で読解に強くなる! (ちくまプリマー新書)
(2010/07/07)
石黒 圭

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明日から役立つ読書術 「戦略系コンサルタントのロジカルシンキング・リーディング」


09 23, 2009 | Tag,読書術,ロジカルシンキング,コンサルタント

KKベストセラーズさんから献本いただきました。ありがとうございました。

本書で提示するのは実戦的で誰でも実行可能な読書術です。しかし、この読書術を身につければ、比較的短時間に多くの成果を上げられるかもしれません。

顧客から課題が与えられ、それに対する解を提供するのがコンサルタントの仕事です。彼らが直面する問題はいつもなじみのある分野ばかりではありません。

なじみのない分野に関しても仕事を依頼されたら、数日後には知っていました的な顔をしている必要があります。

仕事の性質がそうですから、彼らが短い時間で必要な情報を収集するのに長けているのは当然かもしれません。

彼らにとって情報を収集する手段として欠かせないのが読書です。

本書はそんなコンサルタントの読書術を紹介している本です。いわゆる速読本ではありません。誰でも吸収することが可能な内容です。だから明日からの休み明けの仕事ですぐにいかすことができると思います。

ロジカルシンキング・リーディングロジカルシンキング・リーディング
(2009/08/26)
大石 哲之

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コンサルタントっぽい考え方だと思ったのはやはりMECE、ロジカルツリー的な考え方が出てくる部分です。

例えば、会計について勉強しないといけない状況になっても、いきなり網羅的な教科書には手を出さないのですね。

会計の中でもまずは資産管理に集中して勉強をすすめる、次の機会に原価について、その次の機会に連結決算について勉強をすすめていくわけです。

こうした経験を積み重ねることで全体としての会計の実力もアップすると。

本の選び方でも自分が知りたいと思っていることを漠然とではなく、細かくつきつめてその狭いテーマに関して一気に10冊くらい本を読み進めるといいということです。

なるほど、たしかに短期間で成果が上がりそうな読書術だと納得しました。


今回のこのコンサルタントの読書術は、自分の経験と照らし合わせると、論文から情報を収集する時の読み方に似ています。

何が知りたいか、それを知るためには何を読むべきか、どこをあたるべきか、そこで得た知識は明日からの日常診療で生かそう、といった目的意識が明確になっているからです。


実際に普段の本読みには、いつも明確な目的意識を持っていなくてもいいと思います。いつも肩肘張った読み方をするのも疲れるでしょう。

ただ、それも状況によりです。限られた時間で成果を出すことが必要な場合は本書のような読書術が有効だと思います。

仕事において短期間で成果を上げたい人にお薦めの一冊でした。

ロジカルシンキング・リーディングロジカルシンキング・リーディング
(2009/08/26)
大石 哲之

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本書の著者、大石哲之さんの本は過去に紹介したことがあります。

 >>コンサルタントはこう考える 【書評】過去問で鍛える地頭力


本書は既にsmoothさんがすぐに使える「ロジカルシンキング・リーディング」テクニック5選、ikadokuさんがロジカルシンキング・リーディングで記事にされています。よろしければこちらもどうぞ。



速読ばかりが読書術じゃない 「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因」


09 07, 2009 | Tag,読書術,精読

タイトルにある2通りの本の読み方のうち、本書に書かれているのは精読についてです。普段速読ばかりに意識を向けている人は本書を読むと得るものがあると思います。

速読と精読、この2つはどちらか一方だけにするのではなく、それぞれを使い分けることが大切だと思います。

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)
(2005/09/20)
西林 克彦

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まずは文章を読むときに私たちが知らず知らずのうちに使っている以下の言葉を理解しておく必要があります。


スキーマ

あることがらに関する、私たちの中に存在しているひとまとまりの知識


文脈
文と文との続き具合。もう少し具体的に言うと、前のものと後ろのものとが、同じ背景・状況を共有していること。物事、情報などが埋め込まれている背景・状況のことです。


通常、速読する時は前書きや後書き、目次など全体を眺めてから読みにかかります。それは精読する時にも役立つはずなのですが、ここにまず最初の落とし穴があります。

というのは、初めに全体を俯瞰したとき、この本の言いたいことはこんな感じだろうな、と初めに先入観のようなものが出来てしまうからです。これがスキーマを利用して文脈を想像しているということです。

このスキーマというものが豊富な人ほど文脈を的確に想像でき、そのため速読が可能になるのだと思います。

速読は、自分にとって必要な情報だけ収集するには役立ちますが、例えば国語の受験問題のような細部から答えを引き出さなくてはいけない状況ではちょっと不利になると思います。そこで使ったスキーマは本当は微妙に間違っている可能性があるからです。試験問題の答えは客観的な情報だけから判断して答えを導き出せるように作ってあるため、この読み方が時に命取りとなります。


スキーマと文脈について分かりにくかったかもしれませんので、もう一度本書の中から一部引用して解説してみます。なるべく先入観を持たないように読んでみてください。

男は鏡の前に立ち、髪をとかした。剃り残しはないかと丹念に顔をチェックし、地味なネクタイを締めた。朝食の席で新聞を丹念に読み、コーヒーを飲みながら妻と洗濯機を買うかどうかについて論議した。それから、何本か電話をかけた。家を出ながら、子供たちは夏のキャンプにまた行きたがるだろうなと間下駄。車が動かなかったので、降りてドアをバタンと閉め、腹立たしい気分でバス停に向かって歩いた。いまや彼は遅れていた。(Bransford and Johnson, 1973)

いかがだったでしょうか?男についてどのようなイメージを持ったでしょうか?

失業者をイメージしたとします。もう一度、引用文を読んでみてください。それなりに理解できるはずです。

今度は男が株仲買人だったとイメージしてみてください。どうでしょう?このイメージでも意味は通じるはずです。

これがスキーマの魔力です。


私たちは、文章を読むとき、多かれ少なかれ今までに蓄えてきた知識を利用しています。そうでなければ文章は読めないのですが、文章に書いていないことまで補って想像してしまっていることがあります。

それは時に間違った解釈に私たちを誘導します。

本書はそういう危うい読み方になっていないか気づかせてくれる一冊でした。

精読する必要がある人、特に大学受験を控えた人にはうってつけの一冊だと思います。

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)
(2005/09/20)
西林 克彦

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無知から未知へ 「多読術」


05 25, 2009 | Tag,読書術,松岡正剛

読書家として有名な松岡正剛さんの本を読んで、思わず頷くとともに安心感を覚えたので記事にしておきます。


読書の醍醐味ってなんだろうか?

「無知から未知へ」これです。
わからないから読む。読書は、一冊の本に出会うことで、頭の中に存在していなかった概念に気づき、知らないことを発見する「旅」のようなものです。


読書している時って頭の中で何が起きてるんだろう?

書いてあることと頭の中で考えていることが混ざり合っています。文章との対話とも言えます。それはなんとなく言葉にならないような質感みたいなものかもしれません。この場合は本のレベルと自分のレベルが合っていない可能性があります。だからこそ、シントピックリーディングが有効なのです。いくつか同じ種類の本を続けて読むことで、レベルの差が埋まり、理解が深まります。読むスピードも速くなります。


かまえずに、自然に読書しよう

読書は大変な行為だ、とか読書は崇高な行為だ、とか思わないこと。
日本の学校教育では文章は一字一句丁寧に読むことで理解が深まる、と言わてきて深層心理に刷り込まれているこの考えを取り除く。読書はもっとカジュアルなもので、日々の着るものに近い気楽なものなのです。


鳥瞰力と微視力を使い分けよう

目次は絶対に読むこと。
これも色々な読書本で言われていることですね。目次を読んで本の中に書いてある内容を想像してみることが大切です。このプロセスは鳥瞰と言えるでしょう。それに対して微視力は文字を追っている時です。本を読むのが上手な人は鳥瞰と微視を行ったり来たり自在に操れます。


再読のススメ

本は二度読む。だから本はノートととらえ、どんどん書き込む。
何度も読んだ方が理解が深まるし、記憶に残る。このことは、最近のエントリーである読書スピードを上げるために最も大切な二つのこと 【書評】本がどんどん読める本 (05/21)とも関連します。

そういえば最近、再読をしていなかったなー、と反省。

多読術 (ちくまプリマー新書)多読術 (ちくまプリマー新書)
(2009/04/08)
松岡正剛

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著者サイト:松岡正剛の千夜千冊
↑既に千冊は超えていますが、多様な本がたくさん紹介してあるすごいサイトです。


また読書するのが楽しくなりそうです。




こういう読み方もある 「小説の読み方」


05 23, 2009 | Tag,小説,読書術

小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)
(2009/03/14)
平野 啓一郎

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小説を読む時は情景を思い浮かべながら味わって読みたいという思いがあり、あまり速く読もうとはしません。どうして小説が娯楽として広く読まれているのか?それは、読者が没頭しやすいようなつくりになっているからでしょう。

本書では、そういった小説の工夫が書かれています。


例えば、登場人物に「ブルー」や「ブラック」といった色を表す名前が使われているだけで人物に対する印象が知らず知らずに刷り込まれている場合があります。

また、小説「蹴りたい背中」の一節

「もういい。脱いだ上履きをつかみ、体育館の出口に早足で向かった。」


では、体育館の外に出ていくというアクションによって、二人の場面から一人の場面に切り替わっていく様子が目に浮かぶように表現されています。


小説「ゴールデンスランバー」では、

「道の左右に並ぶ建物から、ぽつぽつと人が出てくる。視線を上げれば、窓から外を眺めている顔も多い。」


と、この文章では主人公が視線を上げるのと同時に、読者の視線を上げる役割も担っていることが分かります。これを読んで私もたしかに視線を上げた自分がいるのに気付きました。


漫然と読んでいてもおもしろいのが小説ですが、作品としての工夫を知るのもおもしろいなと思います。

読者を作品の中に簡単に引きこんでしまう小説が、いい小説だと思います。読者を引き込ませるために、読者も気付かないような、著者のさまざまな工夫がいい小説の中には織り込まれているのですね。

また、読者に作品の中のさまざまな工夫を意識させない作品こそ優れた小説なのだと思います。今度小説を読む時は、ただ読むだけではなく、著者の凝らした工夫にも注意しながら読んでみます。




読書スピードを上げるために最も大切な二つのこと 【書評】本がどんどん読める本


05 21, 2009 | Tag,フォトリーディング,読書術,速読

本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! (講談社BIZ)本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! (講談社BIZ)
(2009/04/07)
園 善博

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最も大切なこと、それは

  • 「その本を読む目的を明確にして、それを達成するための条件を整えるとともに、達成したいという欲求を強く持ち、うまくいった自分をイメージすること」
  • 「本の内容すべてを読もうとしない」

ことです。

なんとなくボーっと読んでいても読書スピードは上がりません。これだけでだいぶ違うはずです。


本書はこの原則にのっとって書かれた本で、具体的な構成は

  1. 本を読むとどんないいことがあるか
  2. どうやって読むか
  3. 本の選び方

となっています。

気になる「どうやって読むか」という点についてもう少し詳しく解説します。

まずは上に書いたように読む目的を明確にするところから始めます。どうして読みたいのか自分に問いかけてみるわけです。その本に教えてほしいことを質問にしておくといいでしょう。この時目次やまえがき、あとがきは本の中に書いてあることをイメージするのに役立ちますから必ず目を通しておきます。そして、読んだらどんないいことが起こりそうか具体的にイメージします。これをプリペアードマインドといいます。

準備ができたら質問に答えてくれそうな箇所を本をパラパラめくりながらざっと眺めます。これをスキミングリーディングと言います。特にここだ、と思う箇所があったら付箋かなんかを貼っておきましょう。こうしてなんとなく本全体の雰囲気をつかんでおきます。

次に付箋を貼った場所を重点的に読みます。これをターゲットリーディングと言います。ここまでで質問に対する回答が得られて満足出来たら本を閉じていったん読書終了です。

この本はもっと全文を読んで味わいたいなと思ったら、次のステップ、通読にうつりましょう。これをトレーシングリーディングと言います。

ここまでで出てきた3つのリーディング、これは順番を間違えないようにしましょうね。いきなりトレーシングリーディングすると普通の読み方になってしまいますから。

そうは言っても買った本はくまなく読まなければ、もとがとれないと思ってしまうのが人情。なんとかこの不合理な人情とおさらばするのが本を早く読むためのコツです。


本書の著者、園善博さんはもともとフォトリーディングの講師をやっていた人です。今は自分で主催してセミナーを開いているそうですが、フォトリーディングの講師をやっている時から大変な人気だったそうで、教え子の中には読書家で有名なあの勝間和代さんもいます。

フォトリーディングはラーニングストラテジー社の商品ですから、まるまる同じものを個人で商用に利用することはできません。なので、本書にはフォトリーディングのフォの字も出てきませんが、読んでみると本書の内容はフォトリーディングをシンプルにして重要なところをできるだけ噛み砕いたものになっていることが分かります。フォトリーディング本はフォトリーディングの受講者にとっては分かりやすくできていますが、受講したことのない人には内容が分かっても実践することは難しいものかもしれません。

本書に書いてあることは目の動かし方など特別な技術は一切必要ありません。だから、フォトリーディングに興味ある人やフォトリーディングに挫折した人はまずは本書を読んでみることをお勧めします。



考える読書のススメ【書評】読書について


01 28, 2009 | Tag,読書術,読書論

読書について 他二篇 (岩波文庫)読書について 他二篇 (岩波文庫)
(1983/01)
ショウペンハウエル

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とても逆説的な名著です。

まずはコチラをどうぞ。

「もともとただ自分のいだく基本的思想にのみ心理と生命が宿る。我々が真の意味で十分に理解するのも自分の思想だけだからである。書物から読みとった他人の思想は、他人の食べ残し、他人の脱ぎ捨てた古着にすぎない。」

「読書は言ってみれば自分の頭ではなく、他人の頭で考えることである。」

「ほとんどまる一日を多読に費やす勤勉な人間は、しだいに自分でものを考える力を失っていく。」

「多読すればするほど、読まれたものは精神の中に、真の跡をとどめないのである。」



「自ら思索するものは自説をまず立て、後に初めてそれを保証する他人の権威ある説を学び、自説の強化に役立てるに過ぎない。」

「熟慮を重ねることによって、読まれたものは真に読者のものとなる。」



なかなか痛烈に多読を批判しているので、冷汗をかいてしまいますが、この主張はなるほど一理あるな、というものです。

ショウペンハウエルが多読をやめておいて方がいいと主張するのは、「自分の頭で考えなくなるから」です。たしかに、読んだ本を自分の頭で考えもせずただ鵜呑みにするようでは、それこそ他人の脱ぎ捨てた古着を着ているようなものでしょう。教科書のような知識収集型の読書ならこれでもいいかもしれません。

最近私も思うのですが、読書のおもしろいところは書物と自分の頭が反応し、自分の頭の中が少しずつ違う考え方に変わっていく、そして違う自分に変化していくという点だと思います。

もちろん、そんなにすぐには変われないですし、実感もないと思いますが、確実に変化は訪れていると思います。


しかし、変化するためには本を読みながら、もしくは読み終えた後に自分の頭で考えていなければなりません。そうしないと知識収集型の読書になり、そうやって得た知識はやがては忘れ、忘れた後に呆然とすることになります。

実は「考える読書」の方が結果的には記憶に残りますし、後になってからでも幅広く応用可能な読書法だと思います。自分の頭の中で加工しなかった知識はすぐに忘れていきます。自分の中で十分に消化しきれた知識は、異なった場面に出くわしても自然と体が反応して適切に対応できたりします。


「考える読書」実践していきたいと思います。


参考記事:
読まずに語る!?【本】「読んでいない本について堂々と語る方法」



読まずに語る!?【本】「読んでいない本について堂々と語る方法」


01 01, 2009 | Tag,読書論,読書術,良書

年始にふさわしい一冊を紹介します。
かなり衝撃的なタイトルだと感じた本書ですが、読んで納得の一冊です。

読んでいない本について堂々と語る方法読んでいない本について堂々と語る方法
(2008/11/27)
ピエール・バイヤール

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本書は「本を読む」ことの意味そのものに対して、私たちの常識を覆すような気付きを与えてくれます。本書の著者ピエール・バイヤールさんは、フランスの大学で文学の教鞭をとっている教授です。
その著者が自分は本をちゃんと読んでいないことを告白し、その上で「本を読む」ことに関する新しいパラダイムを提供してくれます。


目次が内容を想像するのに役立つと思いますので、掲載しておきます。
I.未読の諸段階(「読んでいない」にも色々あって……)
1.ぜんぜん読んだことのない本
2.ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
3.人から聞いたことがある本
4.読んだことはあるが忘れてしまった本

II.どんな状況でコメントするのか
1.大勢の人の前で
2.教師の面前で
3.作家を前にして
4.愛する人の前で

III.心がまえ
1.気後れしない
2.自分の考えを押しつける
3.本をでっち上げる
4.自分自身について語る


私たちは読書をする時には、
  1. 一字一句文字を追うようにして、意味をつかんでいかなければいけない
  2. 本は最初から最後まで全部読まなければいけない
  3. 全部読まなかった本についてはコメントしてはいけない

というような誰が決めたわけでもないのですが、暗黙のルールのようなものに縛られてきたと思います。

本書を読むことでこういった呪縛から解放されるので、自分の読書法について悩んでいる人や、仕事が忙しすぎて本をあまり読めない人などは一度読んでみると良いと思います。


そもそも、「本を読んだ」というのはどういうレベルのことでしょうか?本を完全に読んで完全に理解することなど可能なのでしょうか?


私たちは読書をするとき、たいてい「読んでいる」と「読んでいない」の中間領域にいます。これがどちら側に偏っても良い読書はできません。あまりに本に埋没すると、細部のみに目がいき、他の本や自分とのかかわりの中で、その本がどういう位置づけになるか、どのような意味を持つかが分からなくなってしまいます。森の中で迷子になるようなものです。また、ショウペンハウエルが言うように、本を読みすぎて、自分で考えることをやめてしまうのも危険です。

大切なことはその本の中に書いてあったことがどのような内容であったか詳細な要約ができることではないのです。その本と他の本のつながりや、その本の内容を自分なりに消化したあとの、自分と同化した部分を考え、知ることなのです。


読んでいない本と言っても、色々なレベルがありますが、ちょっと見かけた本やぱらぱらめくっただけの本、流し読みした本、どのレベルの本でも「読んだ」と言うことは可能です。内容を知るのに、細部まで読む必要はないのです。全体としてどういうことが言いたいのか分かれば十分です。目次だけで十分な時もあります。

しかし、より実践的に考えるなら、本によってその読み方は変える必要はあるでしょう。

世の中にある本はとても一生のうちに読みきれるような量ではありません。一字一句読むような読書法ではきっと情報過多の海で溺れてしまいます。



本書を読んで、私が今年1年実践していきたいと思った
読書に関する5つの注意点です。

 1.本の全てを読もうとしない
 2.一歩引いた視点から本を読んでみる
 3.本を読んだ後は、自分を読む
 4.とにかくコメントしてみる
 5.忘れることを前提にしてメモは残しておく


今年はもっと気軽に読書をし、本を読んだら読んだことに満足せず、自分なりの考えを作っていきたいと思います。

参考記事:404 Blog Not Found:読書論の極北 - 書評 - 読んでいない本について堂々と語る方法



READING HACKS!読書ハック!


12 28, 2008 | Tag,読書術

READING HACKS!読書ハック!―超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣READING HACKS!読書ハック!―超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣
(2008/10)
原尻 淳一

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本書は読書術の本ですが、本書の良い点は本を読むに当たっての技術を、読んだ後すぐに使える形で提示してくれている点です。

読書の目的や効用から始まり、本選びの方法、読み方のちょっとした工夫、読んだ後どうするか、という点について解説してくれています。本書の特徴は読書後のアウトプットにかなりの重点を置いてあることです。


私自身は内容に、自分への教訓も含めてとても共感を覚えました。
理由は5点あります。

  1. 目的を持って読書をすること
  2. 目次はじっくり読むこと
  3. 全てを理解しようとしないこと
  4. 一度で理解しようとするのではなく、何度も目を通すことで目的に沿った箇所を重点的に読むこと
  5. アウトプットを意識したインプットを常に心がけるようにすること


目的を持って読書をすることはとても大切です。ただ、目的目的と言っても本を手に取った瞬間から明確にそれを意識出来ている人は少ないのではないでしょうか。

実際にはその本を手に取った瞬間から何らかの魅力を感じているはずで、目的意識は自覚できなくても自分の中に存在する気がします。

目的を明確にするためには、目次を活用することが有用だと思います。あとがきやまえがきも役に立つでしょう。

そして、自分の中から目的意識を引っ張り出すのです。


著者の原尻さんが実践している読書法は、上に挙げたようなプロセスで行うものですが、
一番初めの流し読みの時に、ここは読んでおいた方が良さそうだという箇所に付箋でしるしをつけていくそうです。その後しるしをつけた部分を重点的に熟読するのだそうです。

この方法、とても良いと思います。


私の場合は、付箋をいちいち貼るのが性に合わないので、付箋の代わりに三色ボールペンをもっと積極的に使っていきたいと思います。

  1. 著者が強調したい箇所
  2. 自分の課題に対応している箇所
  3. 文章表現として大変参考になる箇所


これらを色分けして読むようにします。

そして読書中に気づいたことは本の中にどんどんメモってしまいます。

読書ノートの媒体はなんでも良いと思いますが、検索が優れている点やペースメーカーにとして使えるという点でも「ブログ」というツールがお薦めです。



読みたい本を探すには、本書の中に挙げられていたサイト
想 imagine
というのが便利そうです。

コレは思いついた単語から連想される本を選び出してくれます。

私自身は興味の対象が同じようなブログを見て、本を選ぶことが多いのですが、このツールがあれば、未知の領域にもチャレンジしやすそうです。


文学的な作品を読みたくなったら松岡正剛の千夜千冊が役に立ちそうです。(ブログあります)
タイトル通り、たくさんの文学系の本が選ばれ、松岡さんによって書評されています。

読書の幅を広げるのも、自分の殻を破るのに役に立ちそうです。


多読で一番怖いのは、「無意識に本に頼りきって、自分で考えるという行為をやめてしまうこと」です。
常に、アウトプットを指標にした読書法を習得し、力を入れなくて良い時には力を入れず、完璧主義者にならないようにすることが忙しいビジネスマンにとっては大切だと思います。




投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術


11 25, 2008 | Tag,読書術

投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術
(2008/10/23)
藤井 孝一

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本書の著者は本のソムリエ藤井孝一さんです。藤井さんは8年間ビジネス書の書評をメールマガジンで読者に伝え続けている方です。

本書は経験に裏打ちされた内容になっているため、とても説得力があります。本書は本の選び方から始まり、読書術、活用法に至るまで網羅された本で、ほとんどの読者に参考になるであろう内容が書かれています。

内容自体は私も同じく実践していることが多かったので、共感しながら読むことができました。



成功している人に読書をしない人はいないとよく言いますが、これは真実なのだと思います。しかし、その逆で、読書をしている人の全てが成功するのか?というと、それは違うような気がします。なぜかと言うと、それはおそらく読書の活かし方が個人によって違うからです。


本書は、読書をただの”読んだだけ”という状態から”読んで活かす”というレベルまで、著者の経験を通して分かりやすく伝えようとしているところが特徴的な点だと思います。特に、本の選び方、読書レポートの作り方、読書を通じた人脈作りという点が興味深く読めました。


本書を特にお薦めしたい対象者は

  ・本なんて読んでもすぐに忘れてしまうんだから意味ないでしょ、と感じている人
  ・読書を始めてみたものの習慣作りが上手くいかない人
  ・自分の読書術に自信がない人
  ・読書ノートの作り方に自信がない人

です。



私の読書が著者の読書術と共通しているなと感じた点は、

  ・本の選び方
  ・隙間時間の利用
  ・一日一冊読書
  ・目的を持って読む
  ・まえがき、あとがき、目次の活用
  ・本にメモする
  ・本の最初や最後の空いたスペースにまとめメモを作る
  ・読書記録をつける

で、


著者が行っていてこれから私も取り入れたいと考えている点は、

  ・3色ボールペンを使う
  ・読んだ時間の3倍考える
  ・本を贈り物にする
  ・読書レポートの作り方

です。


限られた時間で読書を行わなければいけないこと、その限られた時間で本をどう読んで、どう活かすかは、常に私にとってもテーマです。まだ私が十分取り入れられていない上記の中で、最も力を入れないといけないと感じたのは、”読んだ時間の3倍考える”、という点です。弾言 成功する人生とバランスシートの使い方の小飼さん的に言うと、”本を読んだら次は自分を読め”、です。まさに、そこなんです。


他に本書の優れている点は、読んですぐに実行できるということがあります。
本書の中に読書レポートの作り方としてテンプレートが紹介されていましたが、早速活用させていただきました。

テンプレートの内容をまとめさせてもらうと、

  ・本書の概要
  ・本書の主張
  ・本書が描かれた背景と意義
  ・本書の特徴(類書との相違など)
  ・読後感
  ・お薦めしたい対象者

  ・本書のテーマに関する一般的な認識
  ・本書のテーマに対する自分の考え方・考え方の変化
  ・本書のテーマに関して私が置かれた状況
  ・その状況に本書をいかに活用するか
  
  ・本書のユニークな活用法

このような感じです。
今日のブログはこの形式にできるだけ従ってみました。
分かりやすい文章を書くのは難しいものです。
当面はこの形式を参考にさせてもらいたいと思います。


著者の藤井さんのブログはこちら→ビジネス選書&サマリー



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