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「12歳でもわかる!決算書の読み方」


07 26, 2010 | Tag,決算書,会計


12歳でもわかる!決算書の読み方~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~
読めるようになりたいけど、思うようになかなか読めるようにならないのが決算書ではないでしょうか。

本書は以前に紹介した「
借金を返すと儲かるのか?」の著者による最近の一冊です。

わたしは会計本をいくら読んでも、実際に決算書を読んでみないことには読めるようにはならないということを実感しています。

ただ、実際に読んでみようにもコツがあるようで、それを会計本を読んで身につけたいと思っています。会計本を1冊読んで、一個でも使える知識が得られたらもうけものという感じです。

細かい用語の解説をした本はたくさんあっても、決算書にたくさん書いてある専門用語のどこに目をつけて、どう解釈すればいいのかを解説した本はそう多くないと思います。だから、なかなか実際に決算書を読んでみる気にならない。

しかし、今日紹介するこの本はちょっと違いました。タイトルに「12歳でもわかる!」と書いてあって、これはいささか誇張されすぎな気がしましたが、たしかにわかりやすいと思った部分もありました。

例えば、貸借対照表の以下の図です。

doc0061_01.jpg

企業の貸借対照表を手にしながら、手順1から5にしたがって読みといていきます。

全体的に右上がりの状態が会社の経営状況としてはいいそうです。

本書の中ではシチズンとセイコーを例に挙げて説明されています。


これを見ながらさっそく私も決算書を読んでみました。わたしが読んだのは、トヨタ自動車【7203】トヨタ自動車(株)と日産自動車【7201】日産自動車(株)です。

日本を代表する企業であるこの2社ですが、実は”右上がり”になっていません。

理想的には”右上がり”がいいのかもしれませんが、業種が違うとそう単純にはいかないのかなと思いました。


今回実際に決算書を見てみたことで、すこし決算書に対するハードルが下がった!?ような気がしています。

本書には他に、”会計テトリス”を使って利益がどうなっているか調べるといったおもしろい方法も掲載されています。

決算書アレルギーの人にとっては読んで損はない一冊かと思います。

【関連記事】
借金を返すと儲かるのか? - メタノート


12歳でもわかる!決算書の読み方~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~12歳でもわかる!決算書の読み方~お金のことを知らずに「社会人」になってしまった人の会計入門~
(2010/02/19)
岩谷誠治

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借金を返すと儲かるのか?


07 21, 2010 | Tag,会計,財務諸表


借金を返すと儲かるのか?
タイトルに対する答えは減る、増える、変わらない、の3パターンあって、いずれも正解。


会計(簿記)的に考えると、借金を返せば資産、負債ともに減少するだけなので利益に変化はない。

会計・経営的に考えると、将来の金利負担の減少により利益は増える。

財務・ファイナンス的に考えると、財務レバレッジ効果が減少するため利益は増える。


文章だけではよくわからないこの説明も、本書にある会計テトリスというものを見るとわかってきます。

本書は財務諸表そのものを十分に読み解くというものではありません。在庫が経営に与える影響など、財務諸表を利用して会社のお金の流れなどを感覚的に理解するという内容になっています。

財務諸表は見るだけでアレルギー反応を起こす人も多いようです。私もその中の一人ですが、株式投資をするために会計の知識を得たいと思っています。

この本の著者は会計士であり、会計知識のビジネスへの応用を指導している方。なかなか説明がわかりやすいと思いました。


借金を返すと儲かるのか?借金を返すと儲かるのか?
(2009/06/23)
岩谷 誠治

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次は、最近の著作である「12歳でもわかる決算書の読み方」という本を読んでみたいと思います。



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会計天国


09 30, 2009 | Tag,会計,ビジネス,起業

話の主役は娘の結婚式直前に、交通事故で突然生死をさまようことになった経営コンサルタント。

天国と現実の間に離脱してしまった彼はそこで天使と出会います。天使は彼に5つの課題を与えます。その5つの課題をクリアすることができれば、生きるという選択肢を選ぶことができます。5つの課題は、会計士でもある彼が生前に関わったことのある人々を彼のアドバイスで幸せに導くというものです。

本書はタイトルから察する通り、この物語を通じて実社会に役立つ会計に関する知識を伝えようとしています。

会社を経営するために財務諸表の読み方が役立つのはもちろんのこと、部下を評価するのにも財務諸表の知識って役立つんですね。

会計天国会計天国
(2009/04/21)
竹内 謙礼 青木 寿幸

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本書を読んでまずほぉー、と思った箇所は、部下を評価するのに適切な指標は売上ではなく「利益」であるというところでした。

売上売上と言っても、例えば売上を増やすのに多額のリベートが必要だったらその分利益は目減りしているはずです。売上が少なくてもリベートやかけている経費を少なく抑えてあれば利益は大きくなります。

これってどの仕事にも言える生産性の考え方と一緒ですね。医者の仕事ではあまり生産性は評価されませんが、たとえば人工関節の手術を一日に5件こなす外科医と、1件こなす外科医では実績に差が出ます。とは言っても、安全性や術後成績が確保されての話ですから、単純に数で評価はできませんね。


もう一つおもしろいいなと感じた箇所は、多角化経営で出てきたこの部分です。

1.同じ業種に事業を拡大することで規模の経済性が発生して、利益を大きくする
2.川上、川下に事業を拡大することで、コストの削減やお客のニーズに応える
3.多角化経営することで、将来の会社全体のリスクを小さくする

1から3の順でリスクが高くなります。だから事業を拡大させたかったら、1から3の順で進めていくべきで、いきなり3をやると経営は傾いていきますよ、ということです。

これを読んで考えていたのは、今自分がやっていることです。副業に興味があっても、これまでに全く縁のなかった業種に手を出すのは危険だということですね。

自分がやることを一つの事業として考えると、本職を軸にして自分の市場価値を上げることが先決だなあと思いました。自分の本職は整形外科ですから、それを軸にして、例えば関連した専門医の資格(リハビリ専門医とか脊椎脊髄病認定医とかね)をとっていった方がいいのではないかと。

ブログで書く、本についての記事は本業と全く関係ないですが、それはそれでしょう。大部分趣味ですから。


正直、会計についての話は専門用語が多いわりに図が少なく、理解するのに苦労します。しかし、本書を読むと、ビジネスパーソンなら基本的な会計の知識は持っておいた方がよさそうだ、ということが実感できます。私にとってはそれだけで十分でした。

仕事で財務諸表に触れる機会もないので、以前に読んだ会計本の知識も忘れがちです。おそらく財務諸表をたくさん読んだり、それを何度も自分で書いたりすることで読めるようになるはず。ビジネス本を読むだけではなく、一度集中的に勉強してみる必要がありそうです。

まずは目標設定です。まだ勉強を始める気はないので、来年2月にある試験あたりを照準に頑張ってみたいと思います。

会計天国会計天国
(2009/04/21)
竹内 謙礼 青木 寿幸

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企業を読む。~「1秒!」で財務諸表を読む方法~


12 29, 2008 | Tag,会計,財務諸表,決算書

「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本
(2008/01/25)
小宮 一慶

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本書の著者は小宮一慶さんで、著者の本は以前にビジネスマンのための「読書力」養成講座 ビジネスマンのための「数字力」養成講座を紹介しました。

著者の本に共通して言えるのは、どの本も徹底して読者の目線で書かれていることです。本書もそうでした。会計について詳しくない人にこそ、うってつけの本です。

会計における三種の神器は「貸借対照表」、「損益計算書」、「キャッシュフロー計算書」ですが、本書では他にも、「固定費と変動費」、「増し分利益」、「直接原価計算」、「PPM」、「付加価値」といった内容にも触れています。

著者は一般のビジネスマンが決算書を利用するのに、その決算書を”作る”知識は必要ないと主張されています。必要な部分だけを読み取れる知識があればいいそうです。

本書から決算書の知識を学ぶことで、「企業の成長性」や「経営の危なさ」が測れるようになると思います。


決算書を読む時全てにあてはまると思うのですが、常に同一会社を時系列で比較すること、同業他社と同時期での比較を行うことが大切です。


本書の中からここだけは、というポイントを絞ってご紹介。


貸借対照表

流動資産と流動負債

貸借対照表でどれか一つと言われれば、コレ。
流動資産が流動負債を下回ってなければ、突然借金を返せなくて倒産するということにはならない。


自己資本比率(純資産÷資産)

目安は15%以上。中長期的な安定を表す。
黒字倒産ということもあるので、キャッシュフローが確保されていることに注意。


ROA(資産利益率=利益÷資産)≧WACC(Weighted average of cost of capital:加重平均調達コスト)

資金を調達するのに、負債で調達するか株式で調達するか、どちらが割安か?
もちろん、負債で調達したほうが割安。
そうでないと、株主は株を買わないでしょう。債権を買うはずです。
WACCというのは、負債による調達コストと株式による調達コストを平均したものです。
このコストが利益(営業利益)より低くないと、企業は儲かりません。
だから、ROA≧WACCなのです。

ちなみに、この式を成立させるには、ROAを大きくする以外に、WACCを小さくする方法があります。
自己資本比率が高い場合、純資産も大きいはずですが、この時資金調達コストも大きくなります。(負債の調達コストより株式での調達コストの方が大きいから。)
だから、企業にとっては自己資本比率が高すぎるのも問題ということになります。ちなみに、平成19年のトヨタの総資産が約32兆円であるのに対し、有利子負債はなんと約12兆円もあります。



損益計算書

資産回転率(売上高÷資産)に注目。

資産を有効に使って利益を伸ばしているか、資産の有効活用具合が分かる。



キャッシュフロー計算書

営業キャッシュフローがプラスであるのは当然(でないと会社はつぶれる)ですが、ここでは投資キャッシュフローにも注目する。どこに注目するかと言うと、

有形固定資産の取得≧減価償却費

減価償却費より多く設備投資にお金を費やしてないのでは、成長する気がないのか、その余裕がないのかのどちらかという解釈が成り立ちます。



固定費と変動費

航空運賃の話。
特割やら早割やら早めに予約すると手に入る、かなり格安の航空チケットがあります。この仕組みは固定費と変動費で考えると説明がつきます。航空会社はとにかく早く固定費を回収したい(損益分岐点に早く到達させたい)ので、最初のうちは儲けが少なくても安いチケットをどんどん売って、利益を確定させてしまおうとしているのです。だから、格安航空チケットはキャンセルをすると、ものすごく高い値段をとられるのです。

こういうことを考えると、「なんであんなに高いキャンセル料をとられないといけないんだ?」という気持ちもおさまります。

最近、私もこのチケットを変更せざるを得ない状況になり、チケットの7,8割のキャンセル料をとられてキャンセルした、という苦い経験がありますが、ここまで高いキャンセル料をとるのには、損益分岐点に早く到達させる、という目的があったのです。著者も同じ経験をされたとのことで、すごく腑に落ちました。


本書の後半は会計というよりは、利益モデルの話になっていき、小林製薬や花王の話が出てくるのですが、それはそれでとても興味深く読めます。


会計の話は専門用語が飛び交うので、難しく感じるし、なかなか分かったようで分かってないような状態が続きます。しかし、財務諸表が読めれば、ニュースもよりよく分かると思うし、株式投資にも役立つと思います。

今後も根気よく取り組んで行きたいと思います。


参考記事:
あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編
ビジネスマンのための「読書力」養成講座
ビジネスマンのための「数字力」養成講座



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女子大生会計士の事件簿 DX.5 とびっきり推理なバースデー


12 21, 2008 | Tag,山田真哉,会計,小説

女子大生会計士の事件簿  DX.5 とびっきり推理なバースデー (角川文庫)女子大生会計士の事件簿 DX.5 とびっきり推理なバースデー (角川文庫)
(2008/09/25)
山田 真哉

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本書はさおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学で一世を風靡した山田真哉さんの本です。「さおだけ屋~」がとても面白かったので、他の著作もと思い、読んでみました。

本書は最近の発刊なのですが、DX5とある通り、過去に1~4までのシリーズがあります。

会計という専門的な内容を、一般人にも分かるように解説しようという試みは「さおだけ屋~」の時と変わりません。前提として持ち合わせている言葉が同じであれば、専門的な内容を伝えるのは容易でしょう。しかし、本書のように専門的な内容を素人に伝えるのは思った以上に難しいのではないかと思います。


本書は推理小説形式のストーリーになっており、会計の話は

1.「二千円札と無敵のお嬢様」事件
内部統制に不備がある会社の監査要点(アサーション)について

2.「とびっきり推理なバースデー」事件
厳しいノルマを課せられた社員による不正・粉飾。これも内部統制に関わる部分。

3.「探しものは0パーセント」事件
海外のファンドを使った「連結外し」。
山一証券やエンロン、日興コーディアル証券やカネボウなどの事件が背景にあります。

4.「最後は本当の姿で」事件
自社株売却のカラクリ。
種明かしは自社株の売却は収入にはなるが、利益にはならないということなのですが、これはあのライブドア事件が背景にあります。

推理小説としての完成度は?な部分がありますが、こういう形で実際に起こる会計の不正操作や粉飾決済をドラマ化して読者に提示してくれている点はとてもありがたいと思います。

小説形式なもあり、疲れている時でも漫画を読むような感覚でサラッと読めると思います。


ちなみにこの女子大生会計士の事件簿シリーズはBS-iでドラマ化されたそうです。私は見ていませんが、主要チャンネルで放映されていたら見ていたかもしれません。


著者の山田真也さんのブログはこちら
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記

これを見ると、なんと2009年1月8日からTBS系でも放送されるとのこと。時間が深夜2時59分かららしいのですが・・・。この時間では観るならビデオに録るしかないですね。

興味のある方はご覧ください。




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あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編


10 29, 2008

現在の市況を見ると、各企業の業績が気になるところだと思います。ビジョンやコーポレートガバナンス(企業統治)、CSR(企業の社会的責任)などはもちろん、決算書を重要な部分だけでも読み取るとその企業の実態が分かってくるのだと思います。

本書は決算書の読み方の入門書と言ってよいと思います。
決算書の読み方なんて習ったことない人、決算書に全く馴染みのない人に向いています。
用語の解説はもちろん、数字の意味について重点的に解説してくれています。

決算書を難しく感じるのは、それが数字の羅列に見えるからだと思います。
数字の意味を理解しながら読み解くと分かりやすくなると思います。

新版 あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編新版 あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編
(2006/05/26)
渋井 真帆

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決算書とは貸借対照表損益計算書キャッシュフロー計算書のことです。
これらに出てくる数字のうち、押さえておいた方が良い最低限の数字が本書に示されていたので紹介しておきます。
  • 貸借対照表から
  1. 総資産
  2. 自己資本(株主資本)
  3. 有利子負債
  • 損益計算書から
  1. 売上高
  2. 営業利益
  3. 経常利益
  4. 税引後当期純利益(最終利益)
  • キャッシュフロー計算書から
  1. 営業キャッシュフロー
これらのデータを元に
  • 企業の収益性を見るために
  1. ROA(総資産利益率)
  2. ROE(株主資本利益率)
  3. 売上高営業利益率
  • 企業の安定性を見るために
  1. 株主資本利益率
  2. 負債比率
  3. 売上高営業キャッシュフロー比率
  • 企業の成長性を見るために
  1. 売上高伸び率
  2. 営業利益伸び率
  • 株式投資をする時に参考にする数字(これらの数字は株価が分からないと算出できません)
  1. PER(株価/1株利益)
  2. PBR(株価/1株あたり株主資本)
  3. 配当利回り(1株配当/株価)
を算出します。
上にあげたデータの意味をもう少し詳しく知りたければ本書をぜひ読んでみてください。

決算書を活用するためには数字の意味を理解するのももちろん大切ですが、実際に上にあげたようなデータを拾って、各社の時系列の数値や同業他社の同時点での数値を比較してみるのが良いのだと思います。ある時点での一社のデータではその数字がいいのか悪いのか判断がつきません。

これらのデータはおそらくインターネット上で直接検索することが可能かもしれません。調べてませんが、今回は理解を深めるために自力で数社excelに手入力してみました。


いくらいい道具を手に入れても使い方が分からなければ、その道具は持っていないのと一緒だと思います。今後もこれらの数字に対する苦手意識をなくせるよう分析を続けたいと思います。




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会社のお金はどこへ消えた?


10 06, 2008

この本は、主に会社を経営する社長さんが読むと良さそうな本です。
もちろん、そうでない人にも得られる知識はあると思いますが、内容は徹底的に経営体質を良くすることにこだわって作られています。

ポイントは”手元に流動性のある現金を常に確保しておく”ということでしょうか。

会社のお金はどこへ消えた?―“キャッシュバランス・フロー”でお金を呼び込む59の鉄則会社のお金はどこへ消えた?―“キャッシュバランス・フロー”でお金を呼び込む59の鉄則
(2008/08/29)
児玉 尚彦

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細かいテクニックも多数この本では紹介されていますが、細かいことは思い切ってカットします。会社を経営している人は是非細部まで読んでみてください。

私が学んだ点はさっきも書いたように手元に流動性のある現金を常に確保しておくということです。

どういうことかと言うと、会社が稼ぐお金には”売り上げ”があり、それに伴って”利益”が生まれ、これを繰り返していれば会社は安泰だ、という考えに対して、一見それで良さそうなんですが、それだけでは会社は倒産する可能性があるということです。

本文中では改良した貸借対照表(バランスシート)用いて説明されています。


会社が成長するとき、つまり儲かっているとき、会社はどんどん在庫を増やしたり、設備投資にお金をかけたりする方向に向かいます。それはそれで会社の成長に必要なことですが、ここに落とし穴があります。在庫を増やすことや設備投資にお金をかけることは資産を増やすことにはなりますが、これは現金ではありません。つまり、この資産は、流動性の低い、使いたいときに使えないお金ということになります。
繰り返しますが、貸借対照表の左側に出てくる受取手形や売掛金、棚卸資産は”資産”なんですが、すぐに、自由に使えないんです。そう、時間の流れで、今現在から見てみると”架空のお金”ということになります。

借入が大きくなって、貸借対照表の右側が受取手形や売掛金や棚卸資産ばかりで現預金がなかったらどうなるか・・・

いくら未来にお金が入ってくることになっていようとも手元にお金がなければ会社が倒産する、ということが起こりえます。

これがいわゆる黒字倒産です。


このように今手元に残っている現金を把握できるというのがキャッシュフロー経営の考え方です。
ちなみに式で書くと、キャッシュフロー=営業利益+減価償却費となります。
この本では事業継続に最低限必要な利益の求め方も紹介しています(必要利益=(返済額-減価償却費)÷(1-法人税率40%))。


バランスシートの右側に出てくる借入金ですが、一見コレは少ないにこしたことはないような気がします。膨らみすぎるのは利子の問題もあり、よくありませんが、自己資金だけでは年15%の成長が限界と言われています。ところが、借入をするということは、それだけ大きな運転資金を手に入れるわけで、レバレッジをかけることが出来ます。



まとめると、会社が成長するためには、必要なキャッシュ(現金)を確保しながら、在庫を少なく管理し、過剰な設備投資を控え(中古品の利用など)ます。そしてその事業が成長期を過ぎ、次の成長期にステップアップできないことが分かったら、未練を捨ててその事業から潔く撤退する(損切り)ことです。
借入金は会社を飛躍的に成長させることができます。その場合はもちろんリスクを伴います。



なかなか興味深い本ではありますが、私自身が社長でないため、消化不良な気もします。
本の後半には会社の節税などのテーマも取り上げられてましたよ。著者の経験から言うと、節税のことばかり考えている中小企業はあまり伸びないらしいです。

会社のライフサイクルに関してはこちらに詳しいので参考までにどうぞ。
キャズムキャズム
(2002/01/23)
ジェフリー・ムーア

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