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ザ・クオンツ 


04 26, 2011 | Tag,投資

ザ・クオンツ  世界経済を破壊した天才たち
ザ・トゥルース、それは株式市場で永遠に勝ち続けることができる幻の定理です。いまだそれは見つかっていませんが、見つけるための研究は続けられています。

ザ・トゥルースを見つけるために研究を続ける人々をザ・クオンツと言います。

効率的市場仮説と言われるように、一般的には市場で他者を出しぬいて儲けることは不可能です。市場における価格は既にあらゆる可能性を織り込んだ価格だからです。

たしかに一般的にはそうなのですが、中には勝ち続けている人、負け続けている人というのがいます。市場に”歪み”が存在し、それにいち早く気づけば勝ち続けることも可能でしょう。クオンツたちはこのあたりに目をつけます。

そのために彼らは天才的な頭脳を駆使し、様々な金融商品や数理モデルを考え出します。

2007年にサブプライムローン問題が発生し、2008年にはリーマンショック(リーマン・ショック - Wikipedia)が起きました。金融界はパニックに陥りましたが、これに大きな影響を及ぼしていたのがクオンツたちでした。彼らが駆使していたザ・トゥルース(と思われいたもの)はブラックスワン(世の中は予想できないことであふれている 「ブラックスワン」 | メタノート)に敗れたのです。

本書はクオンツとはいったい何者なのか、どうしてリーマンショックは起こったのか。4人のクオンツたちの人生を振り返りながら、物語形式で書かれた一冊です。

投資をやっている人なら必読、そうでない人も金融に少しでも興味があれば読んでみるとおもしろいと思います。

ザ・クオンツ  世界経済を破壊した天才たちザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち
(2010/08/28)
スコット・パタースン

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【本】スノーボール ウォーレン・バフェット伝


03 10, 2010 | Tag,バフェット,,投資,伝記,偉人,名著

スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝
世界で最も有名な投資家、ウォーレン・バフェットさんの伝記です。
上巻、下巻合わせて約1200ページの大作。

本人が書いたわけではないのですが、これが公認の自伝だそうです。生い立ちから現在にいたるまで詳細に書かれています。株式投資をしている人にとっては必読の一冊でしょう。

スノーボール (下) ウォーレン・バフェット伝
かくいう私はインデックス、分散投資、のあまり何も考えなくてもいいポートフォリオを組んでいて、固有銘柄はわずかしか持っていません。今後、固有銘柄を買い増して長期に保有したいと思っているので、参考になる部分がたくさんありました。

本書には含蓄のある言葉が満載なのですが、その中からメモ書き代わりにここに書いておきます。短文でも意味が分かるようなものを集めたつもりです。


「私は小さな雪の玉(スノーボール)をずいぶん若いときから固めた。10年遅く固め始めたら、いまごろ山の斜面のずいぶん下にいただろう。だから、私は学生たちに、ゲームの先を行くように勧める。」

「ちょうどいいぐあいの雪があれば、雪の玉はかならず大きくなる。私の場合がそうだった。お金を複利で増やすことだけをいっているのではないよ。この世のことを理解し、どういう友人を増やすかという面でもそうだった。時間をかけて選ばなければならないし、雪がよくくっついてくれるには、それなりの人間にならなければならない。自分が湿った雪そのものになる必要がある。雪の玉は山を登って引き返すことはできないから、転がりながら雪をくっつけていったほうがいい。人生とはそういうものだ。」

「市場は、短期的には投票計です。長期的には重量計です。最終的に重さが肝心なのですが、短期的には投票数が重視されます。しかも、まったく非民主的な投票の仕方です。みなさんが身をもって学んできたように、残念なことに投票の質については、読み書き能力テストがありません。」

「投資とは、消費を延期することです。いまお金をだして、あとでもっと大きなお金になって戻ってくるわけです。本当に大事な問題はふたつだけです。ひとつは、どれだけ戻ってくるか、もうひとつは、いつ戻ってくるか。」

「株式は長く持っているものだ。生産性が上がれば、それにつれて株価も上昇する。(中略)他人が怖がっているときには貪欲に。他人が貪欲なときにはおそるおそる。ただし、市場を出し抜けるとは思わないこと。」

「自分の頭では理解できないようなテクノロジーが投資の判断に関わってくるような企業には手を出さない。たとえ素晴らしい利益が見込まれるとしても、その企業の成長にとって大きな人的問題が存在するような投資案件には参加しない。」

「投下資本に対して全体として満足できるリターンを達成出来ている時に、小刻みな状況変化にあわてて対応することでさらに数パーセントを稼ごうとするのは愚かしいことです。」

「私はブローカーやアナリストに相談したりはしません。物事は自分の頭で考えるべきです。」

「どういうところで働けばいいでしょうかとよく聞かれますが、いちばん尊敬している人のところで働くべきだと、いつも助言します。」

「株式市場が年10%以上の上昇をつづけられる条件は3つしかない。ひとつは金利が史上最低レベルに下がり、それが持続すること。つぎは、経済的なパイの取り分のうち、労働者や政府その他ではなく投資家に帰属する分が、すでに史上最高レベルになっている現状からさらに増えること。あるいは、経済が通常よりもずっと早く成長し始めること。」こうした楽観的な想定を用いるのは、希望的観測だとバフェットは評した。

師匠ベン・グレアム:「まずいアイデアよりもいいアイデのほうが、厄介なことになりやすい。いいアイデアにも限界があることを忘れてしまうから。」
ケインズ:「過去から類推して未来の成果を期待するのは危険である。」

バフェットとマンガーの共通項:考え方も似ていて、ビジネスは一生をかけて解決するパズルだと惚れ込んでいる。ふたりとも、合理性と正直が最大の美徳であり、興奮や自己欺瞞は過ちを犯す大きな原因だと見ている。成功のルールを導き出すために、失敗の理由をじっくり考える。

バフェット11歳頃、シティーズ・サービス株で売り時を見誤った時の教訓:
  1. 買った時の株価ばかりに拘泥してはいけない
  2. 良く考えないであわてて小さな利益を得ようとしてはいけない。
  3. 他人のお金を使って投資してはいけない

ミスターマーケットは主人ではなく、しもべである。グレアムはミスターマーケットという架空の気まぐれな人物を創造した。この人物は毎日株を売買している。不合理な価格をつけることも多い。ミスターマーケットが気まぐれにつける価格に惑わされてはならない。しかし、彼はときどき安く買って高く売るチャンスを与えてくれる。



バフェットさんのポートフォリオについてはコチラ↓のブログに詳しいです。

バフェットのポートフォリオ-2009年12月31日段階 | 投資十八番


株式投資って買いのタイミングと売りのタイミングを判断するのが難しいですよねぇ。

スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝
(2009/11/20)
アリス シュローダー

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スノーボール (下) ウォーレン・バフェット伝スノーボール (下) ウォーレン・バフェット伝
(2009/11/20)
アリス シュローダー

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ヘッジホッグ


11 11, 2009 | Tag,資産運用,,ヘッジファンド

資産運用を本格的に始めるようになって約1年経ちました。なんだかんだ、始める時期がよかったのか、ポートフォリオはプラスリターンで推移しています。

銀行の普通預金だけでの資産運用は効率的ではないと気づいてみたものの、本業もあってチャートに目を光らせて売買できない人にとってはノーロード型のインデックスファンドで分散投資を行うのが無難じゃないかと思っています。


今回読んだのは興味深いヘッジファンドの世界を描いた一冊。

ヘッジホッグ―アブない金融錬金術師たちヘッジホッグ―アブない金融錬金術師たち
(2007/01)
バートン ビッグス

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本書を読むと一般的に高収入なファンドマネージャーの仕事というのがいかに大変でリスクの高いものか分かります。こんなに浮き沈むの大きい職業もないかもしれません。

投資の世界においてコンスタントにパフォーマンスを出すことは決して容易なことではありません。プロのファンドマネージャーでもその平均的なパフォーマンスはインデックスファンドに負けるほどです。

負けてるファンドマネージャーもいれば、勝ち続けるファンドマネージャーもいるわけですが、どうすれば勝ち組になれるかは分かりません。それは本書を読んでもそうです。例外なく言えるのは勝ち続けるファンドマネージャーは勤勉であるといううことです。トレーディングはギャンブルではないので、毎日たくさんの経済誌に目を通して分析し続ける必要がある。優秀なファンドマネージャーにはそういう傾向があるということです。

また、ファンドマネージャーが受ける精神的プレッシャーは考えるだけでもぞっとしますね。成績が悪ければ、解雇、倒産と容赦なく厳しい現実が突き付けられます。それまで高収入で贅沢な暮しをしていた家族が、運用成績が悪くなったばっかりにいきなり質素な暮らしを迫られたりします。家を手放し、子供を私立学校から公立学校へ、というのもよくある話のようですよ。


私が今投資で興味を持っていることは、企業のファンダメンタルを見極めるということもそうなのですが、株式をいつ手放すかのタイミングです。

保有している株式のパフォーマンスがいいと、どうしても「まだ上がるかもしれない」、「もうちょっと様子をみよう」という欲望が顔を出してきます。

今の上昇傾向が続くとは限らないのは分かっているのですが。

本書を読むと、うまい投資家は必ず損切りのルールを決めているようです。だいたい10%下がったら手放した方がいい、というようなことが書かれていました。

感情に頼らず、冷静に数字による損切りのルールを確立しておいた方がよさそうです。

もっともいいパフォーマンスを上げた時から10%下がった場面。損切りのラインはこの辺にしておきましょうか。株価を細かくチェックできるほど余裕はないので、1か月単位で見直してみることにしますかね。


資産運用関係の基本書はコチラ▼




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【書評】史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール


04 22, 2009 | Tag,バフェット,投資,

史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール
(2009/03/19)
メアリー・バフェットデビッド・クラーク

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引き続きウォーレン・バフェットさんに関する著作です。本作は以前に当ブログでも紹介したことのあるバフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵の続編とも言うべき本です。前作は哲学的な内容が多かったのに対し、今回の作品は財務諸表をどう読み解くか、株の売り時、買い時など、より実戦的な内容になっています。

以下の4点についてまとめてみます。

1.選ぶべき企業
2.財務諸表を読む
3.いつ株を買うか、いつ買ってはいけないか
4.いつ株を売るか

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【書評】バフェットの株主総会


04 20, 2009 | Tag,バフェット,投資,

バフェットの株主総会バフェットの株主総会
(2009/01/23)
ジェフ・マシューズJeff Matthews

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世界で最も有名な投資家、ウォーレン・バフェットさんに関する本です。バークシャー・ハサウェイという会社のCEOかつ投資家かつ慈善事業家という側面を持っています。フォーブズ紙ではビル・ゲイツさんを抜いて世界1位の大富豪と評価された時もありますが、このことだけでも投資家として飛びぬけた能力を持っていることが分かります。

投資家以外に、自分の資産を少しでも効率よく運用させようと考えている人にとってもバフェットさんの投資術は気になるところです。

本書はバフェットさんがCEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社の年次総会で、株主の人たちに丁寧な質疑応答で答えている様子を元に、著者のジェフ・マシューズさんがもともとブログで公開していた内容を書きおろしたものになっています。

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ファンダメンタルを読み解くために。「デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座」


02 16, 2009 | Tag,投資,企業分析,デューデリジェンス,バリュエーション

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
(2008/10/09)
山口 揚平

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デューデリジェンスとは「企業精査」のことです。バリュエーションという言葉もありますが、こちらは「企業価値評価」という意味です。

株式投資には企業のファンダメンタルを読み解くことが大切だとつくづく感じていますが、本書はその助けになりそうな本です。

著者の山口揚平さんは企業のM&Aにたずさわる仕事をされているようで、そのため企業価値の分析に強みを持っているのだと思います。

貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、基本的にはこれらを用いて分析をするのですが、素人が読むのと違ってプロが読むと、たった3つの材料とその周辺情報からこんなことまで分かるのかと感心してしまいます。

本書で取り上げられている企業はスターバックスジャパン、三菱地所、創痛、ビックカメラ、GABA、JR東日本、横浜銀行、ミクシィ、任天堂など9社でいずれも有名な企業なので興味が湧きます。



例えば、スターバックスジャパンは日本の個人投資家に人気のある銘柄の一つですが、本書の分析で意外なことが分かります。

スターバックスジャパンでは株主の40%が米国スターバックスで占められていいます。そのせいか、

 ・売り上げの5.5%がライセンス料として米国スターバックスに支払わなければならない。

 ・出店ノルマが課せられている。
だから、瞬く間に街がスターバックスだらけになっていったのですね。
 
 ・利益還元
コーヒー豆やコーヒーカップの仕入先は全て米国スターバックスジャパンになっています。独自のルートで原料を仕入れることは許されないわけで、品質が均一に管理されるというメリットはあるかもしれませんが、利益を押し下げる要因になっているかもしれません。


などの縛りがあります。

つまり、これだけ米国スターバックスに利益を還元しているとなると、それだけ株主への配当は減るわけです。しかもスターバックスジャパンの株価は上場した時期をピークにそれ以降一度も上場時の株価を上回ったことはありません。



貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書いずれもただ眺めているだけではだめで、これらに記載されている数字を組み合わせてどういうことを読みとるのかということが大切なのですね。

本書の特徴の一つに、キャッシュフローマトリクスなど図を使って数字を分析する箇所が豊富という点があります。

とても分かりやすくて勉強になるなと感じた一冊でした。


他の上場企業の分析結果を見たければ、こちら▼

シェアーズ

フル活用するには5000円払って登録しないといけないのでご注意を。




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投資について考える。「天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話」


02 13, 2009 | Tag,投資,数学,,ランダムウォーク,ポートフォリオ,ケリー基準,シャノン方式

天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話
(2006/11)
ウィリアム パウンドストーン

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数学の理論を投資の場で応用できないか考えるのは自然なことなのかもしれません。

机上の理論を現実の世界に応用しようというのは科学者なら誰でも考えることだと思います。これがお金を増やす方法とくれば、天才が見逃すわけがありません。


本書に登場する天才数学者たちも、数学の理論を現実の世界に応用しようとして、ギャンブルで勝つ理論や投資でリスクをおさえて儲けを多くする方法などを考え出しています。どの理論も誰にでも利用可能な実用的な理論ではないと思いますが、ポートフォリオの話などは一部参考になりました。


長期的に見ると市場が効率的であるということに議論の余地はなさそうですが、短期的に見ると非効率な部分が多くありそうです。そして株価がランダムウォークするということも誰もが認めることのようです。非効率な短期的変動に対してどの程度、どうやってつけこむかが儲けるポイントなのだと思います。

ジョン・L・ケリー2世さんが考えたケリー基準という理論がありますが、これは
今なすべきことは関係ない。ポートフォリオにもそれが言える。今の時点でなしうる最善のことは、現在の平均、分散などの頭頚数学から計算して、結果の確率分布の幾何平均が最高になるポートフォリオを選ぶことだけである。自分の投資のリターンと変動のしかたは、時間とともに変わる。その変化にしたがってポートフォリオを修正すればよい。この場合も、幾何平均を最大にすることだけが目標となる。


という考え方にもとづくものです。

クロード・シャノンさんという数学者が考えたシャノン方式という方法があります。これはケリー基準の特殊な型ですが、「定率再配分ポートフォリオ」とも呼ばれます。

例えば、最初の資金が1000ドルあったとして、500ドルは株、500ドルは現金にするとします。初日に株価が半分になったとすると、これにより持っている資産は株が250ドル、現金が500ドルになります。ここでポートフォリオを現金から125ドルとって、株に変えます。こうして375ドルの現金と375ドルの株という風につりあいを回復させるのです。これを繰り返していきます。
翌日、株価が2倍になったとします。
そうすると、現金375ドル、株750ドルとなりトータルで1125ドルになります。このような操作を続けていくことでポートフォリオの配分をこまめに変え、全体として資産を増やすというのがシャノン方式定率再配分ポートフォリオです。


驚くことに過去30年での投資による平均リターンはウォーレンバフェットさんが27%に対し、シャノンさんはそれを上回る28%だったそうです。

数学的な投資理論を考えついたシャノンさんなので、過去の値動きを分析して未来の値動きを予想するテクニカル分析を行っていたのかと思いきや、実際に彼が行っていた投資法というのは、バフェットさんと同じで会社の経営や製品に対する将来の需要を評価して買うファンダメンタル投資だったようです。本書ではそのポートフォリオの一部が公開されていますが、ヒューレットパッカードのような今となっては世界的な大企業に成長している企業の株式を長期保有していたことが分かります。


個人の投資に数学的な理論を取り入れるのは難しいと思いますが、ポートフォリオを定期的に見直すことはやはり大切なようです。また、本書を参考にすると、結局テクニカル分析よりもファンダメンタル分析を重視した方がよさそうだと感じました。少しでもファンダメンタルを読み解けるように勉強を続けていきたいと思います。




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【本】外国人投資家


01 02, 2009 | Tag,外国人投資家,,投資,資産運用

外国人投資家 (新書y)外国人投資家 (新書y)
(2007/01)
菊地 正俊

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本書は2007年1月発刊の新書です。

最近では外国人投資家は日本からどんどん引き上げているみたいなので、若干時代にそぐわない本かもしれません。しかし、時代は繰り返すものです。今すぐ役に立つ本ではありませんが、読んでおいても損はないと思います。

本書を読んで気付くのは、「ハゲタカファンド」などといった言葉に代表されるような、外国人投資家に対する誤った見方です。

単純に考えても、日本の経済を大きくするという意味では、外国の資本が日本に投入されることは好ましいことではないでしょうか。

企業は株主のものと言います。外国人投資家が出資に応じて経営に関与するのは、自分の資産を守るためには当然という感覚なのでしょう。実際、外国の資本が入ってきたことで、多くの企業が日本企業の3つの過剰(労働、負債、生産能力)の解消が行われました。こういう動きは私たち個人投資家にとっても望ましい動きではないでしょうか。



外国人投資家の投資スタイル
  1. バリュー投資
  2. マクロ的な経済や産業状ではなく、個別企業の業績やバリュエーション(割高・割安)に注目。
  3. ボトムアップ運用
  4. 株価と業績や資産価値とを比較して割安と思える株に投資すること。これは米国スタイル。

ちなみに、欧州の投資家は逆にトップダウン方式で政治、経済、産業、為替などのマクロ的視点でいつどんな株式を買うべきか決める方法をとることが多いようです。



外国人投資家の傾向
いったん日本株がいいと思い日本株を買い続けると、中長期的に買い続ける一方、日本の経済や企業が悪いと結論づけると、数年に渡って売りるづける傾向にある。

この傾向から考えると、当分は日本株買いの波は来なさそうですね。

日本の株式市場の20%強が外国人投資家による資本です。そして、彼らの動向に市場は影響されます。ということは株価が大きく上昇することはしばらくは考えにくいと言えるのでしょうか。


まだまだ底が見えたとは言えない株式市場ですが、今年も賢く資産運用していきたいところですね。




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頭ひとつ抜け出すために「ソロスは警告する」


12 20, 2008 | Tag,投資,経済,ソロス,バブル,再帰性,哲学

ソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオ
(2008/09/02)
ジョージ・ソロス松藤 民輔 (解説)

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本書は伝説の投資家ジョージ・ソロスさんの訳書です。裸一貫から総額1兆3千億円の富を築いたとなれば、誰でもその頭の中は覗いてみたくなります。

解説で松藤民輔さんは、本書から「ソロスのような天才投資家に不可欠な、市場を読み解くための直感を体得する」、「ソロスのような欧米型知的エリートの思考法(モノの考え方)を身につける」ための最適な教材と書いています。



現在の世界経済を考えても、たしかにソロスさんには先見の明があるようで、複雑な金融商品の激増を主因とする信用膨張が限界に達しつつある点、世界経済の中で今まで圧倒的な主役であったアメリカが少しずつ衰えている点からバブルが劇的に崩壊することを予見していました。

面白いと思ったのは、これらの考え方を支えているのは、テクニカルな分析を根拠にしているというよりは、「再帰性の理論」という哲学を判断の根幹として投資活動を行っている点でした。経済学の根本にある、全ての人間は経済学的に合理的に判断し、そして行動するという市場均衡理論に対立している点です。

本文中でもこの「再帰性の理論」の解説に多くのページが割かれています。


再帰性の理論というのは、簡単に言うと、人間と周囲の出来事の双方が互いに影響を与えあうことで変化し続けるというものです。これによると、人間が市場の動きについて理解(認知)した上で、投資などの働きかけ(操作)を行います。そうすると、市場はそれに反応して変化します。この時点で変化した市場と最初の人間の認知との間にはズレが生じます。

いつまでたっても人間の「認知」に基づく「操作」と「市場」の間にはズレが生じるのです。

たしかにその通りだと思います。



世の中の投資家を2つに分けると、「市場を操作する立場にある人」と「それに乗っかるだけの人」に分けられると思います。本書の著者であるジョージ・ソロスさんは前者に該当し、おそらくバブル崩壊のきっかけすら作れる数少ない投資家でしょう。

ソロスさんのような知的エリートになるために、「歴史」と「哲学」の勉強は欠かせないといいます。

私も食わず嫌いをせず、「歴史」と「哲学」の本にも積極的に取り組んでいきたいと思います。


参考記事:すべての経済はバブルに通じる




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黄金の扉を開ける賢者の海外投資術


11 29, 2008 | Tag,資産運用,,海外,税金,不動産,ヘッジファンド

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術黄金の扉を開ける賢者の海外投資術
(2008/03/07)
橘 玲

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本書は臆病者のための株入門の著者、橘 玲さんの著作です。”臆病者のための株入門”が初心者向けだとすると、この本ではさらに、ハイリスクハイリターンでレバレッジを効かせた投資に言及しています。

橘さんは本書でWeb2.0ならぬ金融2.0というようなことを言っています。従来の金持ちしか投資をできなかった環境が金融商品の多様化、インターネットの整備などで、誰でも利用でき、手の届く範囲になりました。昔のお金持ちがプライベートバンクで行っていたようなポートフォリオ作りが手軽に出来るようになったのです。

本書の特徴に、様々な投資法について引用や解説がしっかりしているため、非常に説得力があるという点があります。

本書ではインデックスファンドを利用した分散投資から一派進んで、エマージング投資、ADRやGDRなどのデリバティブ、商品コモディティ、FXなどレバレッジを効かせられる金融商品を詳細に解説しています。これらの方法はレバレッジを効かせ、資産を増やすという意味でとても良い方法だということは分かるのですが、私のような投資初心者にとっては実行に移すまでにまだまだ大きな壁がありそうです。



私が個人的に印象に残ったのはマンガ”美味しんぼ”に例えた”究極の投資”対”至高の投資”という点でした。”美味しんぼ”をイメージすると分かりやすいかもしれませんが、究極の投資が富裕層の投資の仕方で、ある程度完成されたものです。一方、至高の投資は平凡サラリーマンが、究極の投資で運用した結果と同じ運用額を得るための投資法です。


お金を十分に持った富裕層が行う”究極の投資”はいわゆる経済学的に正しい投資、経済全体に投資するコンセプトのインデックスファンドを利用した分散投資です。


それに対して平凡サラリーマンが行う”至高の投資”ではどう考えるかと言うと、自分自身を人的資本という風に考えます。この考え方で行くと、例えば年収500万円のサラリーマンは二億五千万円の資金を年利2%で運用し、そこから継続的に年500万円のキャッシュフローを得ていることになります。ものすごく単純に考えてですが。

”究極の投資”に勝つには、金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、全資産を株式に投資すべきであると主張しています。万が一ダメになったとしても人的資本を持っているからまた500万円のキャッシュフローが稼ぎ出せるからという論理です。

さらに、ハイリスクハイリターンになりますが、なるべくレバレッジを効かせた金融商品でないと”究極の投資”には勝てません。

では、投資対象は日本にすべきでしょうか?それとも、海外にすべきでしょうか?
この話は日本を舞台にした話なので、日本のサラリーマンが主役です。つまり、ここで登場する人的資本というのは日本の資産ということになります。先ほどの2億5千万円が、です。そうすると、”分散”の観点から言って、株式投資は全て海外にするべきだということになります。


いささか、強引な論理かもしれませんし、机上の空論かもしれませんが、主張していることの意図は分かります。レバレッジと言うと、危険なイメージばかり付きまといますが、考えてみると、住宅ローンもそうですよね。少ない頭金で大きく借り入れるわけですから。



本書の中でタックスヘブンと言って税制上優遇される国があることが紹介されていました。今後、何十年かで積み立てながら資産を増やしていったとして、最後に現金に換える時、日本なら20%ほど税金がかかります。1億円貯まっていたら2000万円税金として徴収されるわけです。なかなか無視できない額です。ミリオネアの人たちは倹約家ということを昨日記事にしましたが、税金に関してもシビアに考えています。

節税の一つの抜け道が、現金にした時に外国に居住するという方法です。武富士一族が裁判で争っている通り、どこまでが”海外に居住していた”ということになるのか、という基準に関してまだ一定の見解は出ていませんが、今後注目したところです。

その前に税金のことを考えなければいけないほど、資産を増やさなければいけませんね・・・



あまり投資にたくさんの時間をかけられない私としては、今回紹介されていた投資商品の中で、REIT、ETFに興味を持ちました。このあたりから始めてみようかなと思います。



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