スポンサーサイト


-- --, --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


池上彰の学べるニュース


01 13, 2011 | Tag,ニュース,池上彰

池上彰の学べるニュース
苦手な分野の入門書は重宝しますね。

昨年は経済超入門を読みましたが、今日の本もそういう類の本です。

経済超入門に比べるとだいぶ簡単な内容になっています。毎日新聞を読んでいるような人にはあまり必要ないかもしれません。

内容は
  • 国家予算
  • 政治資金規正法
  • 連立政権
  • JAL破綻
  • デフレ
  • 環境問題(温室効果ガス)
  • 医療崩壊
  • 日本の教育
  • マグロ
  • 国際情勢(中国の急成長と人民元、など)
となっています。

知ってました?政治資金規正法の”規正”って”規制”という漢字じゃなかったんですねぇ。僕はこの本を読むまで知りませんでした。内容が簡単とはいえ、知らないことは書いてあります。

著者の池上さんは毎週水曜8時からテレビ朝日|そうだったのか! 池上彰の学べるニュースという番組でわかりやすいニュース解説をしています。

こちらもなかなか人気の番組のようですよ。


池上彰の学べるニュース池上彰の学べるニュース
(2010/05/27)
池上 彰、「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」スタッフ 他

商品詳細を見る


スポンサーサイト


0 CommentsPosted in 経済

こっそり読みたい経済本「Newsweek 経済超入門」


11 19, 2010 | Tag,経済,基本書

こういう基本書を待っていた。

僕みたいな経済素人が読むにはうってつけ。

新聞の経済欄をすらすら読めるようになりたい人は、早く本書を読むといいなと思った。

基本的なことをここまで分かりやすく書いている本は少ないんじゃないかな。例えばミクロ経済学とマクロ経済学の違いとか、新古典派とケインズ派の違い、クラウディングアウト、効率的市場仮説とか。前半部分の基本を読むだけでもためになる。

本書ではさらに、そこで得た知識を使って最近話題になっていたニュースを読み解くことができる。

「人民元の切り上げがなぜ求められているのか」、「ドバイショックに始まるギリシャ危機っていったい何で起こった?」とか。自信を持ってこたえられない人は、こっそりこの本を読むといいですよ。


ニューズウィーク日本版ペーパーバックス 経済超入門ニューズウィーク日本版ペーパーバックス 経済超入門
(2010/05/28)
ニューズウィーク日本版編集部

商品詳細を見る




0 CommentsPosted in 経済

「夜のオンナの経済白書」


02 16, 2010 | Tag,経済

「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)
著者によれば夜のビジネス関連で動くお金は総額55兆円と試算されています。日本の医療費が約30兆円ですから、その規模の大きさが分かります。

もちろん売春は女性の体を売り物にするという倫理的な問題を大きくはらみます。

しかし、どれだけ規制を強めても売春産業がなくならないのは男性の性的な欲望がなくなることはがないからです。


「貧困」は売春産業を繁栄させる、一つの原因です。

貧困から脱出するために手っとり早く稼ぐ手段として売春を選ぶ女性がいます。他に貧困から脱出できる方法がないのでやむなくというのが主な理由です。タイ、ベトナム、フィリピンなど東南アジア諸国、欧州のモルドバ、地中海に浮かぶキプロスなど、経済的に豊かでない国ほどその傾向が高くなります。

これは貧困国だけの問題ではありません。先進国からセックスツアーと称してこうした国々に旅行に出かける人たちがいることも問題です。

こうした闇ビジネスは人身売買、未成年の売春等の犯罪、ヤクザやマフィアなどへのブラックマネーの還流、エイズなど性感染症の蔓延を生むことになります。

男性の欲望はなくならないのに、法律で規制しているからこそ売春産業が地下にもぐる。闇に隠れているから犯罪を取り締まるのも難しくなります。


売春産業が撲滅できないものだとすると、そこで働く女性の人権保護や性感染症の蔓延予防に「売春合法化」が有効かもしれません。

合法化することのメリットは、
  • 売春宿で働く働く女性たちが経営者から不当に搾取されるのを防ぐ
  • 外国人女性が人身売買の被害にあって、売春を強要されるのを防ぐ
  • 未成年者が売春にかかわるのを防ぐ
  • 売春宿で犯罪に巻き込まれるのを防ぐ
などです。

さらに、タバコ税や酒税のようにセックス関連税を課すようにすれば、それによる税収効果が見込めるというのもメリットです。総額55兆円規模ですから。

そういえば、金融日記:需要サイドの成長戦略とは?でも売春の合法化が経済成長を促す可能性があることが指摘されていました。


いくら規制を強めてもなくならないわけですから、逆に合法化することで司法の管理下におくと。逆転の発想ですね。

そして、副次的な税収効果です。

売春合法化というと、心理的に受け入れるのにかなりの抵抗がありますが、上に挙げたような合法化したことによるメリットを考えると悪くないのかなと思いました。

日本、スウェーデン、ノルウェーのように規制を強化する国がある一方で、オランダやドイツ、ニュージーランドのように規制を緩める国もある。たとえば、フィンランドのような売春ビジネスを合法としておく一方、そこに人身売買が関わっていないか政策当局が厳しく監視しておく、というのは一つのモデルになるのかもしれません。


本書は世界各国の夜のビジネス事情を紹介するにとどまりません。夜のビジネスを巡る人権問題や経済効果を解説し、一つの経済政策を提案しています。夜のビジネスというのは新鮮な視点だなと個人的には感じました。

「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)「夜のオンナ」の経済白書 ――世界同時不況と「夜のビジネス」 (角川oneテーマ21)
(2009/10/10)
門倉 貴史

商品詳細を見る



0 CommentsPosted in 経済

幸せってなんだっけ? 「使える!経済学の考え方」 


02 10, 2010 | Tag,経済学,経済,幸福,自由,平等,公平


使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理 (ちくま新書 807)
幸福とか公平とか自由とか平等とか。どれも定義に困るんじゃないかと思うんですよね。

お金をたくさん稼いで、いい車に乗って、いい家に住むことに幸せを感じる人もいるでしょう。反対に、お金なんてそんなになくてもいいから、仕事はそこそこ、家族と過ごす時間に幸せを感じる人もいると思います。

国民全員がそんなに飛びぬけていい暮らしはできないけど、人としてそれなりの生活ができる社会主義(たてまえ上)。

一方、資本主義社会のように努力によってより裕福な暮らしを実現できる社会の方が自由で公平、そしてチャンスが平等に与えられたいい社会だという意見もあるかもしれません。

これらの議論は尽きることがないと思います。

しかし、経済学ではこれらの問題に解を与えるべく日々研究されています。幸福、公平、自由、平等、正義などややもすると主観的になりがちな議論に答えを導き出そうとするのが、経済学というわけです。奥が深い学問です。



どうしたらこれらの問いにうまく答えられるか?

結局のところ、無味乾燥だけどもっとも客観的に考えることができるツール、数学を使うしかないようです。

本書は著者のこのような意図を本にしたものです。先人が築き上げてきた経済学の知識を用いて現段階でどう考えたらいいかを提示してくれています。



幸福を追求していくと、「最大多数の最大幸福」ということになります。個人の幸福を最大化すれば、集団の幸福も最大になって、それが最も幸福な社会だと。

最大多数の最大幸福が実現されるためにはどうしたらいいんでしょうか。

そもそも最初に突き当たるのが、個人の幸福が実現されたら社会全体の幸福が実現されるのか?という問題だと思います。ある人の幸福が他人の幸福とまったく一緒になることはないでしょう。

個人の幸福を実現するためには、自由が確保されていないといけません。また、公平で平等な社会である必要もあると思います。

じゃあ、自由は?公平は?平等って?とわけがわからなくなりそうですが、

私は
  • 自由とは意思決定における選択肢の幅の広さ
  • 公平というのはその選択肢を自由に選べるということ
  • 平等というのは選択肢を選ぶ際に人々の間で障害が少ない格差の少ない社会ということ
と理解しています。

一度それぞれについての定義を持っておくのもいいんじゃないかなと思います。

経済学ってどちらかというと、景気などお金の流れとかそういったことがメインになっている学問かと思ってました。人としての根源的な幸せについて考え、それを現実の社会に生かしていこう、という学問でもあるのですね。おもしろいです。

使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理 (ちくま新書 807)使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理 (ちくま新書 807)
(2009/10)
小島 寛之

商品詳細を見る




0 CommentsPosted in 経済

資本主義の矛盾 「資本論 続・資本論 (まんがで読破)」


02 04, 2010 | Tag,資本主義,経済,貧困,労働問題,漫画

労働力などの可変資本、機械や工場などの不変資本、これらから付加価値を生み出して利益をあげていくのが資本主義社会。

労働力はその時の経済に合わせて交換価値が決まる。つまり、経済に合わせて値段が決まるということ。

機械などの不変資本が少なければ、可変資本、労働力の占める割合が大きくなるというようにトレードオフの関係になっている。

企業が利益を上げるためにはこれら不変資本や可変資本からできるだけ利益をしぼり出さないといけない。でも不変資本は機械とかだからしぼり出しようがない。可変資本からしぼり出すしかない。可変資本は労働力だからこれは可能。



企業がうまいことこの仕組みにのっとって利益を上げていったとして、資本も大きくなっていったとする。すると、労働者の給料は良くなって、給料が上がることが期待されるが実際にはそうならない。ここに資本主義社会の矛盾がある。

資本の増強に成功すると、次に向かう先は機械などの不変資本の増強だ。可変資本から利益をしぼり出すより、機械にお金をかけて生産の効率を上げた方が簡単だから。



こうして労働者にかかる負担が下がり、生産量がアップしたとする。すると、困ったことに利益率は下がってしまうのだ。なぜなら、剰余価値を生み出すことができる可変資本が増えていないから。

これでは労働力の付加価値は増えない。むしろ下がってしまう。労働力は交換価値として貨幣に換算されるので、労働力の付加価値が下がれば、生産量がアップしていたとしても給料は下がるという仕組み。これが資本主義社会。



この構図を見ると、労働者はいつまでたっても搾取される立場から抜け出せない。うまみがあるのは搾取する立場の人たちだけ。だから、資本主義社会に反対する人もいるわけだ。



本書の内容は1800年代の話だが、この構図は基本的には今の社会にもあてはまる。派遣労働者、日雇い労働者、ネットカフェ難民など、マルクスとエンゲルスの時代に起きていたことが顔を出している。

いちおう政府によるセーフティネットが整備され、基本的な人権を確保しようとする向きはあるが。

続・資本論 (まんがで読破)続・資本論 (まんがで読破)
(2009/04/28)
マルクスエンゲルス

商品詳細を見る

資本論 (まんがで読破)資本論 (まんがで読破)
(2008/12)
マルクス

商品詳細を見る




0 CommentsPosted in 経済

「人でなしの経済理論」 トレードオフという経済論


09 21, 2009 | Tag,経済,トレードオフ

人の命の価値ってどうやって測るんでしょう?お金で測れるものなんでしょうか?命をお金で測るのは不謹慎でしょうか?

実際にはお金という価値の単位に換算できないと不便なこともありますね。生命保険の死亡保険金は払った保険料によってその金額は決まりますが、これも命をお金という価値に置き換えている例でしょう。また、裁判で過失致死罪に問われた時、被告の命じゃなくて、○○円というお金として罰則が決まる場合もあります。示談する場合だってそうです。

もちろん、お金で命を売買するわけではありません。そうではなく、命の価値をお金という共通の価値に置き換えて話を進めないと不便な場合もあるということです。

倫理や道徳とは別の話です。こういった問題に立ち向かうのも経済学の役目なんですね。

本書は多少ブラックなテーマも含みつつ、物事の本当の価値について考えさせてくれる一冊です。

人でなしの経済理論-トレードオフの経済学人でなしの経済理論-トレードオフの経済学
(2009/04/03)
ハロルド・ウィンター

商品詳細を見る



目の前に2つの仕事があるとしましょう。

一つは比較的安全な仕事、もう一つはやや命の危険を伴う仕事。

危険な方は安全な方に比べて1万分の1死亡確率が高い。それだけのリスクを受け入れるためには、どのくらい追加で賃金がほしいか?

もし500ドルというのが答えなら死亡確率が1万分の1増えるたびに、500ドル払えばいいということになります。

さて、まったく同じ回答をした労働者が1万人いたら、平均でその中の一人は死ぬことになります。つまり、死者一人が出るリスクに対して1万×500=500万ドルの費用がかかるわけです。

こうして考えると、一人の命は500万ドルとなります。


こんな感じで経済学ではお金に換算できなさそうなモノをお金に換算しているようです。

実際に経済学で人命価値推計をすると、300万ドルから700万ドルとなるそうです。3億円から7億円ですか・・・。

おっと、ボーディーガードに守られている大統領の命と、いつも丸腰の私たちの命では値段が一緒ですか?

人が違えば価値観も違う。価値には主観的価値、客観的価値、市場価値と3種類あります。モノの価値を決めることはこれらが絡まりあってるから難しいわけです。この場合は3つの価値のうち、市場価値が大きく影響するということでしょうかね。

本書を読むと物事の価値が揺れ動くものだ、ということも分かります。全てトレードオフは天秤の支点のように効いていると。

人でなしの経済理論-トレードオフの経済学人でなしの経済理論-トレードオフの経済学
(2009/04/03)
ハロルド・ウィンター

商品詳細を見る




0 CommentsPosted in 経済

経済が苦手な人はまずこの本を初めに読むといいかもしれない 「亜玖夢博士の経済入門」


08 31, 2009 | Tag,経済学,行動経済学,囚人のジレンマ,コールドリーディング,,橘玲

経済の話というと、難解なイメージがあり、敷居が高く感じるのですが、本書はそんなイメージを覆す一冊です。

本書の良いところはなんと言っても、その読みやすさでしょう。小説形式になっているため、以下にあげる経済学のメジャーなテーマを感情移入して体験できます。

亜玖夢博士の経済入門亜玖夢博士の経済入門
(2007/11/28)
橘 玲

商品詳細を見る


  • 行動経済学
  • 囚人のジレンマ
  • ネットワーク経済学
  • 社会心理学
  • ゲーデルの不完全性定理
これらがテーマになっています。


行動経済学

「目の前の現金のほうが、将来の返済額よりはるかに価値が高い。だから君たちは、一時の快楽のために喜んで高利の金を借りる。このように、君の意思決定は行動経済学によって完全に説明できるのじゃ。」
人はなぜ借金をするのか、これは行動経済学でいうところの「選好の逆転」ですね。


囚人のジレンマ

これはWikipediaに詳しい解説が載っています。 合理的な各個人が自分にとって「最適な選択」(裏切り)をすることと、全体として「最適な選択」をすることが同時に達成できないというものです。本書の中ではこれをヤクザの抗争にあてはめて説明されています。

囚人のジレンマ - Wikipedia


ネットワーク経済学

ネットワークの性質
  1. 自然発生的に生まれた複数の中心を持つランダムな網の目。中心はハブと呼ばれる。
  2. 「中国で蝶が羽ばたくとテキサスで竜巻が起こる」 つまり、一か所での影響が遠く離れたところでは大きな効果となって現れるというもの。
  3. モテる者はますますモテる。 本書ではこれを小学校でのイジメを題材にして説明しています。


社会心理学

この章ではコールドリーディングを用いたマルチ商法がテーマになっています。
Yes, Yesと言わせて次のYesを引き出すYesセット、権威に対する服従、長いものには巻かれろ、の社会的証明、めずらしいものほど価値がある希少性の原理、無償で何かをしてもらったらお返しをしたくなる返報性の原理、などが出てきますが分かりやすく理解できます。


ゲーデルの不完全性定理

最後の章は経済学というよりは論理学ですかね。こういう話も嫌いではないのでおもしろく読めました。

「あなたってうそつき」、「きみって正直」
→ 私はうそつきなの?正直なの?
これらが論理矛盾を起こすというもの。
このような相互参照のジレンマは、システムの外部性を導入することによって解決できる。

「私はうそつき」と私が言う。
→ 私はうそつきなの?正直なの?
自己言及のジレンマは構造的にパラドクスを生み出すため、システムの内部で問題を解決することができない。


息抜きで読むのにも適した一冊でした。

亜玖夢博士の経済入門亜玖夢博士の経済入門
(2007/11/28)
橘 玲

商品詳細を見る



過去に紹介した他の橘さんの本はコチラ
臆病者のための株入門
↑資産運用の基本書としてとてもいいです。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術
↑もう少し幅広く投資をしたい人向けの一冊です。


本書にも登場した行動経済学についてはコチラ
経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
覚えておいて損はない「判断」に関する18の不合理な法則 【書評】ねじれ脳の行動経済学
人間とはなんとすばらしい傑作か 【本】予想どおりに不合理




0 CommentsPosted in 経済

まだまだ下がるか 【書評】世界経済はこう変わる


08 19, 2009 | Tag,経済,バブル

本書は神谷秀樹さん、小幡績さん二人の対談形式になっている本です。

神谷さんはさらば、強欲資本主義―会社も人もすべからく倫理的たるべしの著者、小幡さんはすべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363)の著者です。

両者ともその主張には相通じるものがるようで、対談は盛り上がっています。

世界経済はこう変わる (光文社新書)世界経済はこう変わる (光文社新書)
(2009/05/15)
小幡績神谷秀樹

商品詳細を見る


気になる今後の世界経済ですが、歴史から予想するなら株価はまだまだ下がるということです。
1929年の大恐慌の時、株価はすぐに半分以上落ちて、その後乱降下しつつ、3年かけて下がり続け、さらに3分の1になって、最終的には9分の1になりました。

最近の日経平均は持ち直してきましたが、まだまだ乱降下しながら長期的には下がり続けるのでしょうか。

今回のバブル崩壊に金融機関が大きく関与していたことは明らかです。

細分化された金融商品が金融市場に過剰に出回り、一方的な資金の流入が起こったことが原因の一つになっています。そして、金融市場から資金が一気に流れ出たことで、さまざまな金融商品が紙くず同然になった。

お金の循環が阻害されることはバブル形成と、崩壊に少なからず影響していると思います。


これから求められる金融機能は資本を適切に配分する機能です。

証券化された金融商品が紙くずになるのを目の当たりにすると、お金がそういった商品に流れていかなくなるのは明白です。

金融の本質は信用。あなたを信用するからお金を貸します、というもの。信用がなくなればお金は回らなくなる。今の世の中では信用収縮が世界を不景気にしています。

過去の金融機能はもはや機能しません。そこにしがみつくのではなく、新たな金融機能の創造が必要です。


本書の中では大半がアメリカの経済を中心として考えられています。世界第一位の経済大国であり、基軸通貨を持った国ですから当然です。

その中で明るい話題として感じたのはアジアが世界経済復活の望みであるということです。アメリカはこれまで借金に借金を重ねながら、それでも外需で成長を続けてきました。結局外需依存はこのような経済危機の状況では弱い。対照的に内需で成長してきたアジア諸国はこれから自力で成長する可能性があるということです。


今後日本はどのようにして成長を遂げるのでしょうか。

一つの答えがイノベーションです。イノベーションこそ、経済を転換させる原動になり得ます。ソニーのウォークマン、トヨタのハイブリッド技術、日本には世界に誇れる技術やそれを生み出す力があると。

たしかにそうかもしれません。


本書は世界経済について悲観するだけではなく、希望が持てる一冊です。

世界経済はこう変わる (光文社新書)世界経済はこう変わる (光文社新書)
(2009/05/15)
小幡績神谷秀樹

商品詳細を見る





0 CommentsPosted in 経済

【書評】クルーグマン教授の経済入門


07 24, 2009 | Tag,経済,クルーグマン,NAIRU

本書はアメリカ経済を中心に語られている本ですが、内容は日本の経済にあてはめて考えることができると思います。

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)
(2009/04/08)
ポール クルーグマン

商品詳細を見る


クルーグマン教授は2008年のノーベル経済学賞受賞者です。本書のいいところは、難しい経済用語をなるべく噛み砕いて分かりやすくかかれているところです。文調もかなりくだけていて、親しみがわく感じです。

経済にとって大切なこと、たくさんの人の生活水準を左右するものはこの3つです。


生産性、所得分配、失業


生産性を上げるためにはどうしたらいいか?
ある国が長期的にみて、生活水準をどれだけ上げられるかを決めるのは、ほとんどすべてその国が労働者一人当たりの産出をどれだけ増やせるかにかかっています。

それでは産出を増やしたければ、労働者にもっと作業用の資本(機械とか設備とか快適なオフィスとか)を与えて、教育水準を高くするといったアイディアがあると思います。

しかし、昔からこれらの投資は行っていたにも関らず、その割に生産性の成長は鈍化しています。

他に規制緩和などの経済政策も考えられると思いますが、過去のアメリカを見るとこれもあまり効果が上がっていません。

結局のところ、生産性成長は経済を左右する最大の要因であるのに効果的な政策は現実にはないということです。


所得の再分配について
アメリカのように格差の激しい社会ではそのギャップをなんとかして減らすために所得を分配しようとします。

所得の多い人からはたくさん税金をとって、貧困層からはあまり税金をとらない。むしろ社会保障で助けてあげる。

しかし、貧困層にいくら再分配して生活を豊かにしてあげたところで、そもそも貧困層は働かないという問題があります。

また、富裕層に多くの税金をかけようとしても政治を作っているのが富裕層ですから、そこまで強引な課税はできないと思います。あまり税金が多すぎると、富裕層やそれを目指す人たちのモチベーションを下げることにもつながるはずです。

結局所得の再分配をなくすような有効な政策もいまだありません。


インフレ率を一定に保つためには一定の失業率が必要
インフレ無加速失業率(NAIRU:Non-Accelarating Inflation Rate of Unemployment)というのがあります。失業率とインフレ率が均衡する率のことです。物価がどんどん上がる状況であれば、労働者もそれに合わせてどんどん賃上げを要求するのでこれには相関関係があります。失業をたとえば6%から3%に下げようと政府が頑張ると、それまで一定だったインフレが年間5%くらい上がっていってしまうというようなことが起きてしまうのです。

インフレがよくないのは物価が上がること自体ではありません。むしろ物価が変わり続けることによって、それが意志決定をゆがめ、結果として経済の効率が下がるということです。

具体的なコストとしては、インフレはお金を使う気をなくさせます。ハイパーインフレ(年率何千%とか)の経済では今稼いだお金はあっという間に価値がなくなってしまいます。だから、物々交換をしたり、ブラックマーケットの外資とかを使ってなるべくお金を持たないようにします。お金の循環がなくなった経済は健全とは言えないでしょう。

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)
(2009/04/08)
ポール クルーグマン

商品詳細を見る




0 CommentsPosted in 経済

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った!?


06 24, 2009 | Tag,金融,経済,ロスチャイルド

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
(2008/09)
安部 芳裕

商品詳細を見る


モノの価値は貨幣という便利な発明品によって置き換えられます。これにより物々交換の時代の不便さが解消されました。

モノ=貨幣なら貨幣の総量は常に一定であるはずなのですが、お金を貸し借りするようになると、「信用」をどのような手段で確保するかが問題となってきます。

昔々はお金は貨幣や金などの実体のある交換手段でしたが、お金の貸し借りに生じる「信用」を何で確保するかとなると貨幣だけでは不十分となってきます。

そこへ登場するのが銀行が発券する紙幣です。利子という信用価値は銀行にとっては格好の収入源です。銀行は利子によって儲けているのです。国が何かするときにもお金が必要になりますから、紙幣を支配するものは国すら支配できるという理屈になります。

ロスチャイルド家はここに目をつけて銀行業を興します。「借りる者は貸す人の奴隷となる」は旧約聖書の言葉ですが、まさにロスチャイルド家は貸す人となり、世界を支配することまで考えたわけです。

初大ロスチャイルドであるマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは当時の主要な権力者を集めて25にわたる行動計画を作成しました。

中でも恐ろしいと感じたのは、
  • 人間を支配するには暴力とテロリズムに訴えると最善の結果が得られる。権力は力の中に存在している。
  • 大衆はどのようにして自由を享受すればいいのか分からない。自由という発想を利用すれば階級闘争を生じさせることも可能だ。
  • 群集心理を利用して大衆に対する支配権を獲得すべきだ。
  • 自ら戦争を誘発しながら、敵対するどちらの側にも領土の獲得が生じない和平会議を主導しなければならない。戦争は対立する双方の国家が負債を抱え込み、我々の代理人の手中に落ちるように指導されなければならない。
  • 我々の力を行使すれば、失業と飢えが作り出され、大衆にのしかかる。そうすれば確実な資本の支配力が手に入る。
  • 恐怖支配はてっとり早く大衆を服従させる最も安上がりな方法だ。
です。

なんとも恐ろしい行動計画ばかりですが、これを踏まえて過去を振り返ると、1700年代に考えられたこれらの行動計画が現代に至るまでの間に実際に実行されてきたのではないかと思わされます。戦争やテロが繰り返されている現実はもしかしたら、ロスチャイルド家の末裔がどこかで主導しているのかも、しれません。

戦争やそれが引き起こす混沌は銀行を潤わせる。たしかにこれは事実なのだと思います。本当にロスチャイルド家が歴史的な戦争に関与しているかどうかは別にして、こういう事実は知っておくべきでしょう。

私たちが知らない世界で、思いもかけない恣意が働いている可能性がある。

なんとも恐ろしい、現実になさそうでありそうな内容の一冊でした。

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
(2008/09)
安部 芳裕

商品詳細を見る


0 CommentsPosted in 経済
最新記事
Amazon
リンク
Ads
月別アーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Related Posts with Thumbnails
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。