スポンサーサイト


-- --, --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


ツキの正体


09 24, 2010 | Tag,,ツキ

ツキの正体―運を引き寄せる技術 (幻冬舎新書)
運がいい人と悪い人って何が違うのでしょうかね。

宝くじが当たるとか、競馬で当てるとか、麻雀で勝つとか。勝敗を競うスポーツなどもそうですが、勝負の世界では必ず運に左右される局面があると思います。

この中でほとんど100%運に影響されるというのは宝くじだけでしょうか。実のところ「運が悪かった」と嘆く多くの場面はただの練習不足で、実力が足りなかっただけということも多いと思います。

しかし、どの勝負にも運に左右される局面があることはたしかです。

例えば、麻雀をやったことがある人なら分かると思いますが、麻雀の配牌は実力ではどうしようもありません。運です。その後どの牌を切って、手を積み上げていくかは自分の力にかかっていますが。

今回読んだ本は、人生の様々な場面で影響を及ぼしてくる”運(ツキ)”についての本です。

著者は麻雀をやる人で知らない人はいないだろうというくらい有名な桜井章一 - Wikipediaさんです。20年間無敗という伝説をもつ人です。

麻雀は実力もさることながら運にも大きく左右されるゲームですから、神がかり的な強さを持った著者の運に対する考え方は興味深かったです。

麻雀で常に勝ち続けるということは打ち方もさることながら、運も味方しているということです。いい運(ツキ)の流れに乗っているということらしいです。

桜井さんはツキを手にするために最も大事なことは”感じる”ことだと言っています。卓の上で起こっていること、さらにはいつも身の回りで起こっていることを敏感に感じとり、直感を信じるのだそうです。
  • あれこれ勉強して頭でっかちになりすぎると、余計なことを考えすぎて間違った判断を下してしまう。
  • ビギナーズラックという言葉があるが、それは本当で、ビギナーはあれこれ余計な知識を詰め込む前だから、素直に直感に従うことができる。
  • 誰にでも運(ツキ)がいい時、悪い時がある。悪い時をいかにして乗り越えるかが勝負を分ける。麻雀なら、流れが悪い時にベタ降りするようでは流れはついてこない。ピンチの時こそ勝負どころと考える。内容の悪い試合よりいい試合をこころがける。
そうすれば、自然と流れが自分の方にやってくるのだそうです。


僕はあれこれ考えすぎて、判断をしくじることがありますので著者の言葉は結構ずっしりきました。もっと直感にしたがって考えるようにしてもいいかなあと。頭でっかちになりすぎず、うまく直感と付き合えるようにしたいものです。

「なんでわたしはこんなに付いていないんだろう」と嘆いたことのある人、読んでみるといいと思いますよ。


ツキの正体―運を引き寄せる技術 (幻冬舎新書)ツキの正体―運を引き寄せる技術 (幻冬舎新書)
(2010/05)
桜井 章一

商品詳細を見る
スポンサーサイト


0 CommentsPosted in 心理

世の中は予想できないことであふれている 「ブラックスワン」


05 31, 2010 | Tag,名著,ブラックスワン,黒い白鳥

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
どんな時も予想外のことに振り回されるのが人間の性質でしょうか。

リーマンショックに端を発する、一昨年の世界同時不況はほとんど誰も、正確には予想できていませんでした。だからこそ、みんな慌てふためいたわけです。

今日紹介する本はすでに評判の本です。前作「まぐれ」に引き続き、不確実性というテーマについて考える機会を私たちに与えてくれます。

本書のタイトル「ブラックスワン(黒い白鳥)」そんな予想することが困難な不確実な事象のことを指します。

黒い白鳥が見つかるまでは黒い白鳥なんて存在しないものだと思われていました。

ところが、一匹でも黒い白鳥が見つかればその常識は覆されてしまいます。実際に黒い白鳥はオーストラリアで発見されました。

人間が本能のままに生きていると、"黒い白鳥"が見えなくなります。いたとしても見つからなくなります。

黒い白鳥が見えない原因、黒い白鳥に翻弄される原因は私たちの中にあります。それは私たち人間の性質と深く関わりがあるようです。


プラトン性
三角形などの物体や、社会的には友情や愛といった、純粋で明確で簡単に見分けがつく概念に焦点を絞り、他方で、一見して複雑であり、扱いが難しい構造を無視すること。

なんでもシンプルに理解しやすい形に直すのが私たち人間の長所でもあると思いますが、それは時にあだとなるということです。黒い白鳥を見えなくします。


追認の誤り
自分が信じていることや、つくりあげたもの(やモデル)を支持してくれる事例ばかり探すこと。そのうえ、そんな事例を見つけてしまうこと。

こうして自分に都合のいい世界を知らず知らずに作っています。


講釈の誤り
互いに関連していたり、いなかったりする一連の事実に対し、それに合った説明やパターンをほしがること。

無理やり関連付ける能力です。


目に見えるものがすべて説明可能とは限りませんし、すべてが見えているわけでもありません。

それなのに、わたしたちは解釈せずにいること、理論化せずにはいられません。いつも法則に飢えています。ものごとの次元を落として頭に収まるようにしないといけないからです。

私たちは実際よりもほんの少しだけ多く知っていると思ってしまう傾向があります。知らない、理解できないということは不快ですから、私たちは不確実な状態がとりうる範囲を押し縮めて、自分が知っていることは過大に見積もり、不確実性は過小に見積もります。

そして、うまく行けば自分の能力のおかげだと思い、失敗すれば自分ではどうにもできない外生的な事象、つまりまぐれのせいにするのです。

いいことには責任を感じるけれど、悪いことには感じません。おかげで私たちは、普段やっていることについて、自分はほかの人よりうまいと思い込んでしまいます。

このようにして黒い白鳥を見落とし、それが出現した時にはとても驚かされます。



本書は、現実は不確実なものにあふれていて、簡単に理解できることばかりではない、予想できることばかりではない、ということに気づかせてくれるとてもいい本です。

これから遭遇する"黒い白鳥"にどう対処するか。投資に関して、トレーダーでもある著者はバーベル戦略というものをとるそうです。バーベル戦略についてはまた後ほど。

”黒い白鳥”は出現して当然のもの、と普段から考えておくことが大切なようです。



一度読んでおいて損はない本です。とてもおすすめ。


ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
(2009/06/19)
ナシーム・ニコラス・タレブ

商品詳細を見る


ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質
(2009/06/19)
ナシーム・ニコラス・タレブ

商品詳細を見る


【関連記事】
メタノート 運を実力と勘違いしていないか 「まぐれ」


0 CommentsPosted in 心理

運を実力と勘違いしていないか 「まぐれ」


05 11, 2010 | Tag,まぐれ,行動経済学

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
長年トレーダーとして働き、現在は大学教授でもある著者による一冊。

投資で莫大な利益をあげたトレーダーを、運を実力と勘違いしているバカ、と辛辣に批評しています。

  • 利益を上げ続けているトレーダーが、小難しい理屈を並べて勝因を語っていたとしても、それは後付けバイアスによるものだ。起きたことをはじめから予見は出来ない。できたとしても、たまたまそうなっただけかもしれない。
  • 例えば過去のデータを元にして、コンピュータや統計を駆使して株価の推移を予測したとしても、未来がそうなるとは限らない。
  • 統計から得られたデータも、長い目で見ると平均に回帰するかもしれないが、短期的には予測不可能な動きをすることがある。
  • ど素人でもたまたまが重なれば、投資で莫大な利益を得ることはできるだろう。しかしながら、それを一般化して語ることはできない。
  • ところが私たちの脳は、この世界で起きることはじっさいよりもずっと、はるかにずっと、偶然ではないと思い込むようにできている。
  • そして現実には、「ファット・テイル」、つまり大きく極端に振れた事象を起こす強い(ワイルド)種類の不確実性というのが生じる。

というのが著者の主張です。


もちろん著者はすべての事象がたまたま起きると主張しているわけではありません。ですから、

私たちの脳みそは確率が高いとか低いとかの話が簡単にわかるようにできていない。すぐ「あるかないか」なんていう極端な話になってしまう。この本で書いたのは、「物事は私たちが思っているよりもたまたまなんだ」ということ。


ということを言っています。


本書の内容は行動経済学とも関わりが深いと思います。

起こる可能性があるすべての歴史の中から、その一つがまったく偶然に実現しただけなのに、私たちはそれを全体の代表的な一つだと思い込み、他にも可能性があったのをすっかり忘れてしまう。

 代表性ヒューリスティクスですね。


私たちは、目に見えるものや組み込まれたもの、個人的なもの、説明できるもの、そして手にとってさわれるものが好きだ。

 これは利用可能性ヒューリスティクスだ。


そんなタレブさんの投資法は、
私がずっと市場でやってきた仕事は、「歪みに賭ける」と言うのが一番あっている。つまり、稀な事象で儲けるのだ。稀な事象はめったに起きないけれど、その分、実際に起きればとても儲かる。そのかわり、めったなことでは儲からないように心がけている。

だそうですよ。


隣の誰かがガンガン投資で稼いでいたら、どうしても羨ましくなったり、自分にも同じことができるはずだ、と思ってしまうものです。

本書はそんな邪念に打ち勝つためのヒントとなってくれそうです。

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのかまぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
(2008/02/01)
ナシーム・ニコラス・タレブ

商品詳細を見る



著者の本では昨年、「ブラックスワン」という本が出版されています。今度はこちらを読みたいと思います。

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
(2009/06/19)
ナシーム・ニコラス・タレブ

商品詳細を見る

ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質
(2009/06/19)
ナシーム・ニコラス・タレブ

商品詳細を見る


2 CommentsPosted in 心理

【書評】あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則


02 06, 2009 | Tag,スウェイの法則,行動経済学

あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則
(2008/12)
オリ ブラフマンロム ブラフマン

商品詳細を見る

本書ではおそらく誰でも人間なら無意識のうちに影響されている法則を「スウェイの法則」として8つ紹介されています。

行動科学についての本を読んだことのある人にとっては馴染みのある法則かもしれません。
本書に取り上げられている8つの法則はどれも例示が分かりやすく、しかもそのどうしようもない修正についての対処法まで述べられている点が嬉しいところです。

この中から6つのエッセンスと対応策をまとめてみます。

1.損失回避
2.コミットメント
3.価値基準
4.評価バイアス
5.プロセスの公平性
6.グループ力学



1.損失回避
手に入れるものより失うものの方が痛みを感じるというもの。

「例えば株式投資の時のように、短期的目標ではなく、長期的な目標に重点をおくと心の痛手がいくらか減らすことができる。」



2.コミットメント
いったんやると決めたものは撤回しにくいというもの。
本書の中では考古学の話が出てきますが、科学の世界において「広く知られている説」が、より「確からしい説」に塗り替えられる過程でもこの法則が邪魔をします。

「過去を捨てることを学ぶ」



3.価値基準
客観的なデータではなく、最初に抱いた印象で物事の価値を判断してしまうこと。
世界的に有名なバイオリニストが地下鉄の構内で普段着のまま演奏しても、道行く人はほとんど素通りしていったそうです。

「今の自分の判断は間違った過程に基づいていないか自問してみる。人について判断するとき、評判だけ聞いて判断するのは危険。」



4.評価バイアス
これも上の法則と似ていますが、本書では、NBAのドラフトで上位にランクされた人ほど選手寿命が長かったというデータが紹介されています。つまり、初めの評価がプロになってからも影響しているということです。

「評価は常に暫定的なものと考えること。」



5.プロセスの公平性
結果の損得よりも手続き上の公平性を重視する。
自動車ディーラーはメーカーとの取引の内容より、どれくらい丁寧に対応してもらったか、というような感情的要因を重視しているという研究結果があります。

「物事を客観的に見るようにし、感情の動きや倫理的判断に屈しない。意思決定のプロセスを開示する。」



6.グループ力学
みんなが同じ意見だと、違うと思っていた自分の意見がみんなと同じものに変わってしまうこと。

「議論の場では反対意見を簡単に言えるような環境を整える。」




本書は8つのスウェイの法則だけでなく、法則の具体的な例と対処法についての記載がとても興味深い一冊でした。


参考:経済は感情で動く―― はじめての行動経済学



0 CommentsPosted in 心理

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい


11 24, 2008 | Tag,適応性無意識,プライミング効果,感情転移

著者は
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫)急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫)
(2007/06/23)
マルコム・グラッドウェル

商品詳細を見る
でおなじみのマルコム・グラッドウェルさんです。

本書は瞬時の判断である適応性無意識に焦点をあてた本です。

私たちは意識で判断する以前に様々な無意識レベルの判断を下しています。
時にそれは有益なのですが、一方で誤った方向に導くこともあります。

第1感  「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳)
(2006/02/23)
M・グラッドウェル

商品詳細を見る


初対面の人に対する第一印象。人種、顔の形、体形、しゃべり口調を元に瞬時にその人はどういう人なのか判断を下しています。それは、意図するかしないかに関わらずなのです。

いったん形成された無意識レベルの認識は根強く記憶に残っています。

例えば、医療訴訟に巻き込まれる医師と言うのは、それを経験したことない医師に比べて平均診察時間が短かったというデータがあります。そして、医師患者関係で言うと、訴えられるケースというのは医師と患者のコミュニケーションがうまくいかず、患者は医師に対して「あの医者は話も聞いてくれなかった」と主張することが多いそうです。それに対して、最初に診た医師が誤診に近いような診断をしていても、その医師が親身になって患者の訴えに耳を傾けたという印象を与えたケースは怒りの矛先はその医師には向かないようです。

このケースからも良好な第一印象形成の大切さが分かります。


プライミング効果
というものがあります。
試験の問題にたまたま「心配した」、「古い」、「寂しい」、「灰色」、「ビンゴ」、「しわだらけ」などの言葉が並んでいたとします。自分では意識していなくても、試験会場を出た足取りは重くなっているというものです。



他に無意識に影響するものとして、感情転移というものがあります。
コカコーラとペプシコーラの街頭での実験がありました。小カップに両方を入れて、銘柄を明らかにせず、試飲をしてもらい、どちらがおいしかったか尋ねるテストです。
結果は意外なことにペプシコーラの方がおいしいという結果になりました。
これに焦りを感じたコカコーラはニューコークと称して味をペプシに近い形に変えた新しいコーラを作って売り出しましたが、結果は惨憺たるもので、消費者には受けなかったようです。

ここでの問題は2つあります。

まず、小カップと缶では味の感じ方が違うということ。そして、コカコーラのブランドとしてのイメージが味に転移しているということです。コカコーラの味は人々の無意識に”おいしいもの”としてインプットされているので、下手に味を変えてしまうと、消費者の期待を裏切ることになるわけです。

コカコーラは感情転移の好例です。



膨大な参考資料は時に、瞬時の判断力を鈍らせます。

救急医療の現場で行った”心筋梗塞の診断”における調査で、診断チャートを用いて、機械的に診断を進めていく場合と、医師の技量に任せて診断を進めるという方法の比較がありました。
この調査の結果では、診断チャートを用いた判断の方が的確に診断できたというはっきりとした結果が出ています。
これは、忙しい救急の現場で時間に追われながら的確な診断をするということの難しさと、時に余計な情報が診断の邪魔をしているという結果を示しています。

現在様々な分野で”ガイドライン”なるものが出版されていますが、医療界では、どのような状況でも、どのような医師でも診断や治療に偏りがでない均質な医療を提供するためのエビデンス(根拠)に基づいた医療が追及されています。



瞬時の判断は、考えている暇はないので、第1感に頼らざるを得ません。そして、私たちは様々な場面で無意識の影響を受けているわけですが、誤った第1感に翻弄されないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか。


認識を正しいものに変えていくため、地道に知識や経験を増やしていくしか他に方法はないのだと思います。



0 CommentsPosted in 心理

いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法


10 20, 2008

落ち込んだり、ハイになったり、誰でも気分の浮き沈みはあるものです。この気分の浮き沈みが激しいものが躁うつ病です。躁うつ病は気分の浮き沈みを繰り返す病気ですが、うつ病は気分が沈み続けます。

本書はうつ病の治療法の一つである認知療法に焦点をあてた本です。値段から察するとおり、ものすごく分厚い本で700ページくらいあります。

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法
(2004/04/27)
デビッド・D.バーンズ山岡 功一

商品詳細を見る


本書はうつ病の成り立ちから治療法、認知療法、薬物治療まで幅広く、専門的ですが、一般の人にも分かるように易しく書かれていています。うつ病でない人でも自分は気分が落ち込みやすいなと感じている人に役に立つ内容だと思います。


内容が多岐に渡るので、認知療法に焦点を絞ります。

一般にうつ病の治療は抗うつ薬による治療が広く行われていると思います。しかし、認知療法は薬物療法より速やかに効果を発揮し、1年以内の再発率は薬物療法の半分以下といわれています。しかし、本書は薬物治療を否定するものではありません。これらは相互に補い合うものです。


まず、うつ病の診断ですが、診断にはベックうつ病調査票というのを用います。

いいサイトがあったのでリンクしておきます。
ベックうつ病調査票

これを見ると、診断基準を満たさなくても、多少は自分にあてはまるのが分かると思います。


認知療法のメリットを4つにまとめると、以下になります。
  1. 速やかな症状の改善
  2. 症状の理解
  3. 自己コントロール
  4. 予防、そして成長

認知療法の原理は、自分が感じている気持ちというのは全て自分の認識によるものだ、というところにあります。ある人にとっては嬉しいことでも、別の人から見ると悲しいことだったりすることは日常生活でもよく経験することだと思います。このように目の前の事実に対する考え方というのを認知といいますが、うつ病の患者さんの認知は極端に悲観的になります。

うつ病に特徴的な認知の歪みを紹介すると、
  1. 全か無か思考
  2. 一般化のしすぎ
  3. 心のフィルター
  4. マイナス化思考
  5. 結論の飛躍(心の読みすぎ、先読みの誤り)
  6. 拡大解釈と過小評価
  7. 感情的決め付け
  8. すべき思考
  9. レッテル貼り
  10. 個人化(「これは私の責任だ。なんてダメな母親なんだ。」)

認知療法では自分の思考をまず紙に書き出し、その考えに対してどういう認知の歪みがあるかを分析します。そして、その認知が妥当なものか検証します。トリプルカラム法と言って、表にしてこれを行います。この過程を通じてうつ病の患者さんは認知がゆがんでいることが自覚します。

このように、自分自身の認知の歪みを自覚することが有効な治療になるようです。

大切なことは必ず紙に書き出すことです。また、この手法を一人で行うのはおそらく重症のうつ病患者には難しいでしょう。ただでさえ思考のネガティブスパイラルに陥りやすいのに、一人で認知の歪みを治すのは難しいと思います。それこそ精神科医などの助けが必要なんだと思います。



一般に精神科の病気には偏見があるように思います。また、自分が精神科の病気を患っているということはなかなか自分では認めたくないものです。

外見は普通の人と変わらないので、病気と認識されにくいのも問題です。

最近、職場の同僚がうつ病で休職しました。うつ病は思ったよりも身近な病気です。放っておくと死に至ります。自殺による死亡が多いのがうつ病の特徴でもあるのです。

誰でも落ち込むことはあります。ベックうつ病調査票をやってみて少しでもうつ病の傾向があるようなら、本書を読むか、一度精神科に相談に行くと良いと思います。何らかの解決策が見つかって楽になる可能性があります。

一人で悩まないことが大切です。




0 CommentsPosted in 心理

誘惑される意思


09 03, 2008

誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか
(2006/08/30)
ジョージ・エインズリー

商品詳細を見る


10年先の1万円と9年先の1万円ではどちらもそう大して違いがないかもしれませんが、今日の一万円と1年後の1万円だったらどちらの方が大きな価値に感じますか?

また、ダイエットしているのに目の前にあるチョコレートに手が出てしまうのはなぜなんでしょうか?


こういった

人間はどうして思ってもみないような、後から考えると理解できない行動をしてしまうのか?

という問いに答える本がこの本です。

双曲割引という理論で説明しています。


双曲割引といのは、人が将来起こることの価値を現時点でどう評価するか?つまり、どのくらい割り引いて評価するか?という理論です。
目の前の誘惑の方が、先の誘惑よりも大きいものとして感じてしまう、という人間の避けられない性質です。

だから今日の一万円の方が欲しくなるし、目の前のチョコレートに手を出してしまいます。


その誘惑に勝つために人間が身につけたのが「意思」です。
意思はルールを作りました。
型にはめてしまえば、双曲割引から逃れることもできます。

しかし、「意思」には副作用があります。

あまりに「意思≒ルール」が強すぎると、身動きがとれなくなるということと、もともと双曲割引では感じていた行為自体の喜びがなくなってしまいます。

合理的になりすぎてしまうということです。

例えば、意思の力でダイエットをしていた人が痩せすぎてもダイエットをやめられない、とか、
結婚、子育てに意味を見出せなくなるとかです。


自分の選択を見つめなおす上で、迷ったら双曲割引によるものなのか、意思によるものなのか、一歩引いて自分を俯瞰して考えてみると良い気がしました。


注:
ちなみに、本書はかなり難解な文章です。
あまり世の中に広まらないのも分かります。
もし、手っ取り早く内容を掴みたかったら、訳者である山形浩生さんの訳者解説を読んで見てください。
よく分かります。




0 CommentsPosted in 心理

夜と霧 新版


06 29, 2008

この土日でちょっと遠出をしていました。

その道中で読んだ本の一つがこちら

夜と霧 新版夜と霧 新版
(2002/11/06)
ヴィクトール・E・フランクル

商品詳細を見る


ある精神科医がナチスドイツの強制収容所に収容され、その中での人間の心理状態について描かれている作品です。

読んでみると、古くから多くの読者に読まれている理由が分かります。
迫力あります。
極限まで追い詰められた時の人間の心理状態が描かれています。

強制収容所の実態が凄惨なのはもちろんで、このような過ちは二度と繰り返してはいけないと再認識させられます。

それと同時に、私にとって特に印象に残った部分は

1.強制収用所の中で、死に至る原因の大きなものに、「自己放棄と破綻」、「未来の喪失」があった。
勇気と希望がないと収容所の人々の免疫力は低下し、発疹チフスなどの病気で命を落とした。
収容所内で最も多く死亡者が多く出るのはクリスマスと正月の間だった。

2.「苦しむことは何かをなしとげること」

3.「自分を待っている仕事や愛する人間に対する責任を自覚した人間は、生きることから降りられない。」

4.「精神的な圧迫から急に解放された人間は、場合によって精神の健康を損ねる。」
精神的な危険
強制収容所から解放された人々

学ばせていただきました。

読む価値ある本だと思います。

人気ブログランキングへ">人気ブログランキングへ




0 CommentsPosted in 心理
最新記事
Amazon
リンク
Ads
月別アーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Related Posts with Thumbnails
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。