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マネジメントの欠陥がもたらす時間の浪費 (病院の場合)


05 08, 2010 | Tag,医療,電子化,電子カルテ,マネジメント

ドラッカーのマネジメントを読んでいると、これって病院の中でも言えることだよな、と思う部分がある。

時間の浪費を抑えることは医師不足対策にも有効なのではないだろうか。


以下はドラッカーの言葉
マネジメントの欠陥がもたらす時間の浪費

1. システムの欠陥や先見性の欠如からくる時間の浪費
2. 人員過剰からくる時間の浪費
3. 組織構造の欠陥からくる時間の浪費
4. 情報に関わる機能障害からくる時間の浪費

特に病院にもあてはまると感じたのは1番目と4番目。


まずは1番目のシステムの欠陥。

外来診療は町の開業医にまかせればいいのに、すべてを大病院が抱え込んでいることがその一つ。

病診連携とかいって、紹介状をのやりとりで開業医と大きな病院が連携することが推奨されているんだけど、実際にはそれほど効果が出てるとは思えない。

外科系の話だけど、基本的に大きな病院でしか手術はできない。だからこそ、近隣の開業医に任せられる外来診療はそちらにまわし、大きな病院は手術に専念した方がいい。その方が医師という医療資源を有効に使えるし、それぞれの病院で働く医師の、時間の浪費を減らせる。

さらに、ずさんな夜間勤務体制と主治医制度もシステムの欠陥だろう。

夜中寝られない当直をやって、次の日に外来診療や手術をするのは生産性の低下以外の何ものでもない。この生産性の低下は時間の浪費を生んでいるのではないだろうか。

主治医制度をやめて、看護師のように2交代とか3交代でまわせるようになれば、当直の次の日は休み、とかそういった勤務体制が作りやすい。

実際にはシフトを組むにあたって医師の数が足りないという厳しい現実もあると思うが。



そして、4番目の情報に関わる機能障害は医療情報の電子化につながる問題。

今でこそ電子カルテが普及してきているが、いまだ電子カルテが導入されていない病院も存在する。

紙カルテはよくない。

 ・読めないカルテを解読する。
 ・見つからないカルテを探す。
 ・テンプレートを使えば一瞬で仕上がるはずの書類(診断書とか)を何度も同じように手書きする。(診断書のことでいえば、保険会社それぞれで書式が違うのも時間の浪費を助長している。書式は統一すればいい。

などなどよくないことが盛りだくさん。

電子化されれば、カルテが読めないこともなくなるし、見つからないこともなくなる。自分のIDでログインすれば、どこの端末からもカルテ記載ができるため、時間の節約になる。

また、書類とかカルテの内容でも、決まりきったことを書く場合など、テンプレートがあれば一瞬で仕上がったりする。

僕は将来的には病院内だけでなく、病院間でも患者情報が共有されるようになるんじゃないか、というかそうすべきだ、と思っている。

同じ患者に対して別の病院が同じ検査をすることは無駄以外のなにものでもないからだ。病歴の聴取もそうだ。病院間で情報が共有されていれば同じことを聞く手間が省ける。手間が省けるということは、それに関わる医療従事者の人的コストが減るということ。

公的な医療保険が使われていて、そこには多額の税金が使われているわけだから、無駄は極力省く必要がある。それには医療情報の電子化が必須だ。この流れは変えられないと思う。

レセプトのオンライン化もそう。電子化の流れに迎合するのではなく、導入コストが、とか言わず、電子化の流れに対応していくことを考えた方が賢明ではないだろうか。

病院間での医療情報が共有されるためにはどの病院でも共通の電子カルテを持っているといいのだろうが、なぜだかこれが各病院ごとに様々である。そのうち淘汰されて一つの電子カルテだけ生き残ることになるといいと思う。



ドラッカーのマネジメントはいろいろな気づきをもたらしてくれます。

医療をとりまくシステムは、まだまだ改善の余地がある未熟な分野です。マネジメントが必要だと思います。

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病院が非効率的な一つの例


04 04, 2009 | Tag,医療,電子カルテ,コラム

昨今電子カルテは一般化してきており、大きな病院ではすでに電子カルテに移行している病院が多くなっていると思います。

私は今年度から新しい病院で働くことになり、現在はそこでの仕事に慣れるのが大変なのですが、大変な理由の一つに電子カルテの操作を覚えることがあります。

パソコンを使った作業が苦手なわけではないのですが、病院ごとに電子カルテのシステムを作っている会社がさまざまなことが原因です。カルテの記載法は同じでも、記録の参照のしかた、必要な情報の検索のしかた、検査のオーダーのしかた、入院や手術のオーダーのしかたなど覚えないといけない操作は多いのです。

一般の会社でも会社が変われば一から操作を覚えなおさなければならないのは普通なのかもしれません。しかし、仕事の性質から病院間の転勤が多いのが医師という職業です。患者を診る前にツールである電子カルテに振り回されるのはいかがなものかと思います。


誤解のないように言っておきますが、私は全ての医療情報は電子化されるべきと考えています。


まず問題なのは病院間で電子カルテの仕様が違うことです。はじめから全国共通のシステムが一つに統一されていたらどれほど楽か分かりません。

はじめからと言っても電子カルテのシステムを一から構築するのはとても大変なことなのでしょう。さまざまな会社が競い合うからこそより良いシステムができあがるのかもしれません。

とにかく病院ごとに別々の電子カルテシステムを持っているのは今後医療情報がもっと病院間で共有されることを予想するとメリットはないような気がします。また、病院を変わるごとに毎回電子カルテ操作の研修を受けるのはいかにも無駄の多いことだと思うのです。

未来の医療


02 22, 2009 | Tag,医療,未来の医療,電子カルテ,ニュース

ふと未来の医療の形について考えてみました。

きっかけはこのニュース▼

毎日jp:医療識別票:緊急時の持病の処置記すペンダント 欧米で普及、24時間装着



1.全国共通のデータ管理システムをつくる

これを作るのが一番難しいのかもしれませんね。いっそのこと電子カルテシステムを全国共通にしてみるというのはどうでしょうか・・・。



2.患者個人の全ての情報を個人ごとに一つのシステムの中に保存する

この中には出生歴から既往歴、生活歴、内服している薬、さらには本人以外の緊急時の連絡先まで保存できるようにします。患者の個人情報はころころ変わるものではないので、生まれてからずっと同じシステムの中でそのつど更新していけるのが合理的です。

それぞれのデータを編集できる人に制限を設けないと、せっかく保存しているデータがメチャクチャなものになってしまいますので、ここは気をつけないといけませんね。



3.保存された情報を患者本人に限り持ち運べるようにする

どういうデバイスになるかは別として、たとえばUSBメモリのようにパッとダウンロードできる媒体だったら便利ですよね。

患者自身がその情報を上のニュースのようにペンダントの中にでも入れて常に携行する。病院に行く用事がなくても。突然救急車で病院に運ばれる可能性というは誰にでもあるはずです。

ペンダントを紛失してしまったら?という懸念もあるかもしれませんが、自分の個人情報を自分で管理しているわけだから責任の所在は分かりやすいですね。

持ち運べるようにできないのであれば、オンラインストレージを利用するのもいい方法かもしれませんね。



4.実際に具合が悪くなって病院を受診するときは保存されていたデータを病院のコンピュータにダウンロードして簡単に参照できるようにする

これで不要な検査や不要な病歴聴取の時間を省くことができます。
これが救急の現場ならもっと威力を発揮するだろう。素早い情報の入手は素早い治療に結びつきます。

素早く適切な治療に結びつくという患者にとってのメリットがあります。



5.診断書、診療情報提供書(紹介状)、サマリーなどの書類関係も一括して患者毎に保存

疲弊した医師を省略可能な雑用から救うメリットがあります。
患者も遠慮なくこういった書類の作成を依頼できるようになるでしょう。
医師という労働資源をもっと効率的に利用するためにも有効な方法だと思います。



目の前の医師不足に対応するためにも、医師数そのものを増やす努力に加えてこのような患者と医師相互にメリットのあるシステムを作ることが長い目でみて必要だと思います。

実現までに越えなければならないハードルは多そうですが、技術的には既にそんなに難しいことではない気がします。

まずは全国共通の電子カルテを全ての病院で導入するというのはどうでしょう。もしくはそれぞれが互換性のある電子カルテシステムの導入というのでもいいかもしれません。いずれにせよデータのやりとりが簡単にできるものでなければ実用的ではありませんね。


以上、「こうなったらいいな」という個人的希望的観測でした。




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