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思考癖を自覚して正しく考える 「考えることの科学」


01 07, 2010 | Tag,論理,思考力,考えること,総意誤認効果,自己評価の誤認,認知的不協和理論

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
今日の一冊は心理学の先生によるもの。著者は大学で教鞭をとられている方です。

以前に書いた正しく考えるためにと同様、前件否定の錯誤や後件肯定の錯誤なども出てきます。本書ではさらに「正しく考える」ときに邪魔になるバイアスのことなどにも触れられています。これは行動経済学の話でもよくでてきます。

今回私は本書の中にでてくる、社会心理学に関連した3つの効果を覚えておくといいと思いました。

  • 総意誤認効果
  • 自己評価の誤認
  • 認知的不協和理論

総意誤認効果

例で示すと、タバコが好きな人は、タバコが嫌いな人に比べて、より多くの人間がタバコ好きだと推測しやすいというものです。

自分が行っていることは、きっとみんなも行っているはずだと思ってしまう傾向。思い当たる節があるのではないでしょうか。

私が本を読むのが好きだからといって、みんなもそうとは限りません。思ったよりも本好きは少ないかもしれませんよね。



自己評価の誤認

自分の位置を推測すとき、自尊感情を守る方向に流れてしまうというものです。
  • 自分はリーダーシップを平均以上に発揮できている。
  • 自分は他の人より他者とうまくやっていくことができる。
  • 自分は思ったより仲間に好感をもたれている。
などなど。

こういう思いこみは時々自分自信にもあてはまるな、と。反省しました。謙虚さは大切ですね。



認知的不協和理論

すでに車を買った人が、買ったあとに自分の車の広告を見るか、他の競合車の広告を読むかを調べた研究があります。

競合車の広告を読めば、その良いところがいろいろ書いてあるので、自分がそれをもっていないことと不協和を起こす可能性が高い。そこで、むしろ自分の買った車の広告を見るほうが多くなるというものです。

要するに、人は自分の考えに合っていることや、自分に都合のよいことに向かって積極的に情報収集をし、都合の悪い事は直視したがらないものなのです。

これも無意識に自分がおこなっていたことだったのでびっくりしました。名前のついた理論になっているのですね。



総意誤認効果、自己評価の誤認、認知的不協和理論。

気に入ったものを3つピックアップしてみましたが、本書の中にはハッとさせられる推論の落とし穴がいろいろと書いてあります。論理とかそういうのが好きな人はぜひどうぞ。

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
(1997/02)
市川 伸一

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劇場のイドラに踊らされるな 「正しく考えるために」


12 27, 2009 | Tag,論理,論理学,思考力,考えること,前件否定の誤り,後件肯定の誤り

正しく考えるために (講談社現代新書 285)
イドラというのはフランシス・ベーコンが名付けたわれわれの心の中に潜む”偏見”のことです。
劇場のイドラというのは、権威の盲信から生じる幻影(≒偏見)のことを言います。

必要な情報へのアクセスが格段によくなった今、多くのことを知る機会が増えていると思います。
考えるために知ることが通常のプロセスなのに、今では誰かしらの解釈がすぐに手に入ります。

そんな状況では気付かないうちに劇場のイドラに踊らされていることもあるのではないでしょうか。


正しく考えるために「知る」ことは必要だが、多くを知っていれば正しく考えられるわけではない。

このフレーズはとても胸に刺さります。

自分で考えていると思っていることが、誰かの受け売りになっている可能性があるということです。

私にとっても耳の痛い話です。


では、正しく考えるためには実際にどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?

情報の出し手を批判的にみてみることが時に必要です。
批判的に考えてみるときに論理学が役に立ちます。



例えば、前件否定の誤り

「PならばQである。Pである。ゆえにQである。」

これが成り立つときに、

「PならばQである。Pでないなら、Qでない」としてしまう誤りのことです。

「雨が降れば道路が濡れる。雨が降っていないから、道路は濡れていない」という文章。

これがおかしいことには意味を考えるとわかると思います。
実際には雨が降らなくても、道路が濡れることはありますよね。
水道管が破裂したとか、誰かが水をまいたとか。レアケースですが。


もうひとつ。後件肯定の誤り

おなじく、「PならばQである。Pである。ゆえにQである。」

これが成り立つときに、「PならばQである。Qである。ゆえにPである。」としてしまう誤りのことです。

ややこしいですが、「PならばQである。Qでない。ゆえにPでない。」なら正しいのです。

これも「雨が降れば道路が濡れる。」で考えてみましょう。

「雨が降れば道路が濡れる。道路が濡れている。ゆえに雨が降っている。」

例文で考えてみると、これもおかしいことに気付きます。
やはり道路が濡れている理由は水道管が破裂したとか他の理由からかもしれないですよね。

「Qでない。ゆえにPでない。」に対応する「道路が濡れていない。ゆえに雨は降っていない。」

これなら正しいですね。



私の場合はどうしても受け取った情報の整合性を保ちたいがために、多少違和感があってもそれを飲み込んで理解したと考えたくなる癖があるようです。

誰かの意見に耳を傾けるときは、こうした論理の過ちに気付くと正しく批判できるような気がします。


批判的に考えるための論理学のツール、「前件否定の誤り」、「後件肯定の誤り」、そして道路と雨の例、このあたりは覚えておくといいかなと思いました。

正しく考えるために (講談社現代新書 285)正しく考えるために (講談社現代新書 285)
(1972/07)
岩崎 武雄

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論理的に考え、書く技術


12 01, 2009 | Tag,論理,文章力

自分の主張を誤解なく、的確に伝えることって意外と難しいもの。自分では伝えられたつもりでも、相手には伝わっていないということはよくあります。

そうなってしまう原因の一つにコンテキストが共有できていない、ということがあると思います。どういうことかと言うと、前提になっている情報がお互いに違うということです。

論理的な文章というのは、コンテキストが共有できていなかったとしても意味が通じる文章です。

今日の一冊はそんな論理的な文章について書かれた一冊です。

特に小論文の勉強をしている人に特に役立つんじゃないかな。

仕事ができる人の論理的に考え、書く技術仕事ができる人の論理的に考え、書く技術
(2009/06)
小野田 博一

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簡単にまとめると、論理的な文章というのは「主張」、「理由」、「事実」、この3つからなる文章ということです。シンプルですね。

3階建てになっていて、主張を支える理由があり、理由を説明する事実がある、という感じです。

余計な修飾語は、つけない方が論理が明快になりやすいので、なるべくつけません。だから、論理的な文章というのは少し味気ないものと感じるかもしれません。

冒頭でこれから話す内容のアウトラインを話してあげるとより親切です。

「これから私が主張するのは○○です。こう主張するのには3つの理由があります。一つ目の理由に関しては××という事実があります。2つ目の理由には××という事実があります・・・」

と、こんな具合ですね。

そして、「主張」や「理由」はなるべく主観的な情報を排除した形にしましょう。

「私は~と思う」という主張は論じる文章としては弱くなります。

また、この主張の部分に疑問文を使ってはいけません。例えば「~が必要なのではないだろうか」というような文です。

論理的な文章における主張は「~すべきである」というような断定的な文であるべきだそうです。

普段からこのような論理にこだわった会話をしていると、おもしろくないし窮屈だから皆に嫌われてしまうでしょう。

ただ、仕事上、上司に伝えなくてはいけないことや意見を伝える場合には、威力を発揮すると思いますよ。

仕事ができる人の論理的に考え、書く技術仕事ができる人の論理的に考え、書く技術
(2009/06)
小野田 博一

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当ブログで過去に取り上げた著者の本はコチラ▼


巷のロジカルシンキング本がとっつきにくいと感じた人はまずはこの本を読んでみては?【書評】13歳からの論理ノート


04 24, 2009 | Tag,論理

13歳からの論理ノート13歳からの論理ノート
(2006/09/21)
小野田 博一

商品詳細を見る

自分の言いたいことを相手に伝えることは意外と難しいことだと思います。なぜなら自分の考えている前提と、相手の考えている前提が完全に一致することはないからです。

論理的に考える、論理的に言いたいことを伝えることは自分の意図したことを伝えるために身につけたい技術の一つでしょう。

本書は「13歳からの」とタイトルにあるようにターゲットにしているのはおそらく中学生くらいで、総ページ数も122ページと薄めですき間時間にさっと読んでしまえる本です。「13歳からの」と書いてありますが、大人が読んでも十分学ぶところはあります。

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