痛みに効くリリカ


12 31, 2010 | Tag,整形外科,腰椎椎間板ヘルニア,

2010年も終わりですね。みなさんはどんな年だったでしょうか?

最近の僕は本を読む量が劇的に減っています(汗)。怠けているわけではなく、試験勉強にかかりっきりで本を読む余裕がない、というのが正直なところです。暗記に苦労しております。

ブログにも書きたいことがいくつかあるのですが、あまりたくさんのことを同時進行でできない性格なのです。。

試験が終わったらゆっくり好きな本を読んだり、ブログ更新も復活していきたいと思います。



今日は先日効果を実感したある薬についての話題です。


腰椎椎間板ヘルニアでは足の痛みはかなりつらいです。足が痛すぎてまったく動けなくなってしまうほど。

整形外科で外来をやっていると、軽症から重症まで、いろいろな椎間板ヘルニアの患者さんがやってきます。

診察して、レントゲンを撮って、やっぱりヘルニアっぽいって思ったらMRIを撮る。これで普通はだいたい診断できます。

治療はまずロキソニンやボルタレンなどのNSAIDsという鎮痛薬を使います。

これではまったく効かない患者さんも中にはいます。そういう患者さんには、神経根ブロックを行います。これはレントゲン透視装置を使いながら、うつぶせになった患者さんの背中から注射を行う、というものです。注射の時はかなり痛いのですが、薬が入ると楽になることが多いです。

それでもダメなら手術となります。

以上が標準的な整形外科における腰椎椎間板ヘルニアの検査、診断、治療です。


しかしながら他の疾患を持っているため、神経根ブロックがどうしてもできない患者さんもいます。

先日の外来ではそんな患者さんが来ました。

NSAIDsは効かないというし、別疾患のせいで注射も手術もできないし、すごく困っていました。


そんな時、最近院内で採用になったある薬に出会いました。

ファイザーから発売されたリリカ(プレガバリン)という薬がそれです。この薬は日本では今年から使えるようになりました(海外では2004年から)。

作用機序は”中枢神経系においてカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することにより、過剰に興奮した神経を鎮め、痛みを和らげる。”というものです。

これまでの鎮痛薬とは作用機序が違います。痛みを起こしている場所に直接効く、というより、痛みを感じさせてる脳に近い部分に効く、といったイメージでしょうか。



先日の外来で、これを処方した患者さんはすごく効いて、内服した次の日からそれまでの痛みが嘘のように歩けるようになったと満足していました。

どんな薬もそうですけど、人によって合う合わないというのがあります。よく効く人そうでない人、また、副作用が出やすい人そうでない人と分かれます。

このリリカも眠気やめまいといった副作用があります。内服しようと思っている人は気をつけてください。


誰にとっても万能な薬というものは存在しませんが、リリカはいい薬だと感じました。また外来で痛みに苦しんでいる患者さんに使ってみようと思います。


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すべてにおいて万能な薬はない


07 02, 2010 | Tag,,医療

誰にでも、ものすごくよく効く、そんな薬は存在しない。

ある薬がよく効く人もいれば、全然効かない人もいる。ある薬で副作用のでる人がいれば、ぜんぜんなんともない人もいる。

これは、同じ人間でありながら病気になる人、ならない人がいるのと同じことだ。個体差がある。

いずれそれぞれの人がもつ遺伝子によって効く薬、効かない薬が簡単に判別できれば、副作用を起こすことなく、よく効く薬を使えるようになるかもしれない。

ただ、覚えておいた方がいいのは、薬というのは諸刃の剣でもあるということだ。隣のあの人に効いた薬が自分には効かないこともある。

また、ときどき外来で患者に「この薬、副作用は大丈夫なんですか?」「飲んでも大丈夫なんですか?」と聞かれたりする。

それに対して絶対に大丈夫だと言い切れる医者はいないだろう。メリットとデメリットを秤にかけて、メリットが上回る場合に処方を行うのである。


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「創薬とは、最強の化合物を創りだすのではなく、バランスの取れた最善の妥協点を見出すこと」


その通りだと思った。

薬の処方だけでなく、外科治療もそう。手術で治そうと思ったら、手術特有のリスクを背負うことになる。そういうものである。



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