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結果を批判的に吟味できることは大事 「医学統計の基礎のキソ3」


10 26, 2012 | Tag,統計,論文

論文を読んでいて、その論文の目的と結論がわかりやすいとすぐ食いつきたくなります。
カロリーリストリクションやレスベラトロールが寿命の延長にいいとなればパクっと。トラネキサム酸が術中の出血量を抑えるのに有効だと分かればパクっと。

しかもその論文がある程度名の通っているものだと、その結果が導き出された過程にはあまり目がいかなくなります。悪い癖です。

教授になるような人は、論文の結果が妥当なものかきちんと統計的手法も含めて判断しています。いつだったかフェイスブックで「こんな論文があって、驚きの結果でしたよ」的なことを呟いたら、教授から結果の妥当性について、即座につっこみが入りました。

仰るとおりで、ぐうの音も出ず。。。nが少ないとp値もあてにならなかったりするわけです。

やはりですね、指摘されたことは自分でも気づいておくべきことだったわけで、気づいた上で呟いていれば良かったのですが、これはちょっとマズイなと。p値についても、p値が0.05未満ならなんでもOKという風潮があったりして、これも良くない。

もう少し論文の結果の妥当性について自分で判断したいと思っているところです。

こんな本を読んでみました。書いてある内容はそう多くないですが、基本的なことがわかりやすく書いてあります。


いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第3巻 研究の質を評価できるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第3巻 研究の質を評価できるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)
(2010/10/15)
浅井 隆

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ダメ論文を見破るコツ!?とか、”有意差あり”という言葉に騙されるなとか、信頼区間の意味がわかったりします。

猪突猛進で論文を読んでいるような人はぜひご一読を。


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「医学統計の基礎のキソ 結果の解釈ができるようになろう」


08 01, 2012 | Tag,,統計

いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第2巻 結果の解釈ができるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)

物足りない感はありますが、分かりやすいのは分かりやすいです。

本書が詳しいのは以下の項目についてです。
  • 観察研究(症例対照(ケースコントロール)研究、コホート研究)
  • 介入研究
  • 相関
  • 回帰
  • 感度、特異度、陽性・陰性的中率
  • 相対危険度とオッズ比
  • NNT
この本は全3巻あるうちの第2巻で、テーマは”結果の解釈ができるようになろう”です。

論文を読むにあたり、結果を吟味する力を養いたいと思いまして。

医学知識は更新されるのが早いので、まめに新しい論文をチェックしないと最近の話題についていけなくなります。

しかし、ただ結論だけ読んでいるのでは、誤った知識を入手している場合があります。論文によって、信頼できるかどうかが大きく違うからです。

本書に出てくる統計用語についてはだいたい理解できたと思うのですが、やはり物足りない。次は第3巻、”研究の質を評価できるようになろう”を読もうと思います。


いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第2巻 結果の解釈ができるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第2巻 結果の解釈ができるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)
(2010/06/25)
浅井 隆

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「医学統計英語」わかりません!!


08 09, 2011 | Tag,統計

「医学統計英語」わかりません!!
僕はなるべく日々の診療の合間に自分が関係する分野の論文には目を通すようにしています。今どんなことが話題になっているのかとか、新しい治療法についてとか、知識を更新しておかないと恥ずかしい目にあいます。患者さんにも害が加わります。

とはいっても、あまりきちんと読んでいるわけではないので、偉そうなことは言えません。。。論文をPDFに落として最初から最後まで読むのは稀で、よっぽど「これは」と思った時だけです。

目を通しておいたほうが良さそうな雑誌はGoogle Readerに登録してあるので、アブストラクトが配信されてきます。だいたいはそれに目を通すだけで終了です。全部に目を通していたらキリがないので、まあそれでいいかなと半分開き直っています。


アブストラクトの分量は大したことないのですが、それでも必要な情報を効率良く得るには工夫がいります。僕自身まだまだアブストラクトを上手に読みこなせているという自信がありません。

最近ではPICO(P: Patient 患者、I: Intervention 治療/介入、C: Comparison 比較対照、O: Outcome 臨床結果)という、論文を読むときのチェックポイントをゲットしました。これは使えそうです。


また、論文を読むときは統計結果の読み方が大事だったりします。この論文が主張していることが正しいのか、どれくらい信ぴょう性があるのかとか。

アブストラクトのConclusion(結論)だけ読んでも、だいたいその論文の主張するところは分かるのですが、読み方としては浅くなります。だから常々アブストラクトのResult(結果)の統計数字が何を言っているのかが分かればいいのになとは思っていました。


さまざまな統計本を読んでみて、その場では分かったつもりになるのですが、実際に論文を読むときに生かせない。そんな日々が続いていたのですが、これならすぐに使えるかもという統計本に出会いました。

それが今日ご紹介する本です。

例えば、論文のアブストラクトを読んでいると、こんな感じのフレーズが出てきます。

プライマリーエンドポイント(非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、心血管性死亡の3つを合わせたもの)の年間発生率は強化療法群(介入グループ)で1.87%、標準治療群で2.09%であった(強化療法に対するハザード比0.88、95%信頼区間[CI]、0.73-1.06、P=0.20)。

今までだったら、これを読んでもあまりよく分からないので、飛ばし読みして、Conclusionを読んでいました。

分からなくてもそれほど問題になることは少ないのですが、もう少し分かっていたほうがいいことは事実です。

本書を読むと、

強化治療群の影響は標準治療の0.73から1.06倍となり、プライマリーエンドポイントはそれぞれの治療で効果があるともないとも言えないという結論になる。

といったことがなんとなく分かるようになります。

本書を読んでも、全てが明快に分かったという感覚は味わえませんが、それでもいいのではないかと思うのです。数学の問題を解くのと同じように、まずは苦手意識をなくして使いこなしていくことが大事なんじゃないかと。

統計アレルギーのある方、だけど少しは統計を勉強してみたい人、そういう人が初めに手に取るにはとてもいい一冊ではないかと思います。

1から10までみっちり勉強したい人には不向きですのでご注意を。

「医学統計英語」わかりません!!「医学統計英語」わかりません!!
(2011/07)
石野 祐三子、秋田 カオリ 他

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ヤバい統計学


07 11, 2011 | Tag,統計

ヤバい統計学
統計って私たちの世界にどのように関わっているのだろう?

統計なんて知らなくても暮らしていけるでしょ。たしかにその通りで、知らなくてもやっていける。

ただ、知っていればもっとゆとりを持って暮らしていけるかもしれない。

起こる確率の低いものに対して無駄に期待したり、むやみに怯えることはなくなるだろう。例えば宝くじを買うことなんてなくなるだろうし、むやみに飛行機事故を怖がらなくなるのではないだろうか。

統計学は日常の随所に顔を出している。「ヤバい統計学」はその一部を難しい数式なしで言葉によって表現している本。

なかでも私が感心したのはディズニーランドのファストパス。これがうまくいくような仕掛けにも統計が役立っている。

ファストパスを使えば、来場者全体での待ち時間は変わっていなくても、来場者個人は待ち時間が減ったように感じ、満足感を得ることができる。

このシステム、私が小さい頃にはなかった。実際に使ったことがあるが、待つ時間が嫌いな私にとってはとても嬉しかった記憶がある。

本書には他にも、交通渋滞の話、保険、ドーピング検査の話などが出てくる。保険商品は統計を利用して作られている。保険者(保険会社)が損しないようにできているのだ。

興味のある人は是非ご一読を。

ヤバい統計学ヤバい統計学
(2011/02/19)
カイザー・ファング

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「統計数字を読み解くセンス」 


05 18, 2010 | Tag,統計

統計数字を読み解くセンス―当確はなぜすぐにわかるのか?(DOJIN選書27)
はじめに言っておきますが、これを読んでも、統計を使いこなせるようにはならないと思います。数字が苦手な人は本書にでてくる話は完全には分からないでしょう。

でも、それでいいんじゃないかと思います。日常生活で"検定"や"推定"をする機会はふつうあまりないでしょうから。

それよりも統計しろうとにとって大事なのは、テレビのニュースや新聞に書いてある数字が本当に意味するところ、データが妥当なのかどうか、これを判断できるようにすることが大切だと思います。

本書は日常にあふれたデータの数々を批判的に吟味することができるようになるための手助けになります。


内容ですが、平均や偏差値といった基本的なことから始まって、相関関係や検定、推定、回帰といったやや専門的なことにまで及びます。数式がところどころに出てくるので、数学アレルギーの人はイヤになってしまうかもしれません。

しかし、そこであきらめない方がいいです。分からない部分は飛ばしながら一通り読んでみることをおすすめします。

中には身近な話題として、選挙速報やテレビの視聴率、地球温暖化の問題や健康診断の結果、などなどが書かれています。そのあたりが読んでいておもしろいところだと感じました。

統計をとろうにも、集めたサンプルに偏りがあったら全然意味のないもの、もしくは害あるものになってしまうんですよね。数字には説得力がありますが、その数字が確かなものかは自分で判断する必要があるということをあらためて実感しました。





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マンガでわかる統計学


10 19, 2009 | Tag,統計,検定,P値

評判の良かった統計本です。読んでみました。
たしかに本書は統計学の入門書を10冊選ぶとしたら、間違いなくその中に入る一冊でしょう。

今回は書評というより個人的なメモ代わりにログを残しておくことにします。あしからず。

マンガでわかる統計学マンガでわかる統計学
(2004/07)
高橋 信トレンドプロ

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目次
プロローグ トキメキ統計学
第1章 データの種類をたしかめよう!
第2章 データ全体の雰囲気をつかもう! 数量データ編
第3章 データ全体の雰囲気をつかもう! カテゴリーデータ編
第4章 基準値と偏差値
第5章 確率を求めよう!
第6章 2変数の関連を調べよう!
第7章 独立性の検定をマスターしよう!
付録 Excelで計算してみよう!



P値と検定の手順のところが日常臨床ですぐに使えそうだったので重点的に読んでみました。

検定の手順 これはどの検定でも同じなため、頭に入れておいた方がよさそうです。


Step1. 母集団を定義する。


Step2. 帰無仮説と対立仮説を立てる。

例えば、
帰無仮説:母集団における「性別」と「されたい告白方法」のクラメールの連関係数の値は0である。
対立仮説:母集団における「性別」と「されたい告白方法」のクラメールの連関係数の値は0よりも大きい。


Step3. どの「検定」をおこなうか選択する。


Step4. 有意水準を決定する。
これは0.05もしくは0.01にすることが多い。


Step5. 標本のデータから検定統計量の値を求める。
検定には独立性の検定、相関比の検定、無相関の検定、母平均の差の検定、母比率の差の検定などなどあります。

独立性の検定ならピアソンのカイ二乗統計量を利用します。

カイ二乗統計量は(標本-標本平均)の2乗÷(母分散)の和で表わされ、n個の標本ならこれは自由度(n-1)のカイ二乗分布に従う統計量となります。


Step6. Step5で求めた検定統計量の値が棄却域に入っているかどうかを調べる。


Step7. Step6において検定統計量の値が棄却域に入っていたならば、「対立仮説は正しい」との結論を下す。そうでなければ、「帰無仮説は誤っているとはいえない」との結論を下す。


Step6p. 有意水準よりもStep5で求めた検定統計量の値に対応するP値のほうが小さいかどうかを調べる。


Step7p.
Step6pにおいて有意水準よりもP値のほうが小さかったならば、「対立仮説は正しい」との結論を下す。そうでなければ、「帰無仮説は誤っているとはいえない」との結論を下す。

例えば、求めた値が8.0091で、P=0.05に相当するのが5.9915なら、この場合の帰無仮説は棄却、対立仮説は正しいという判断ができます。
ed6d94735981c703f16178099b5d4e67.png

仮説の設定がまず難しいですね。帰無仮説には立証が難しそうな仮説を設定して、対立仮説は帰無仮説以外の幅広い範囲をカバーさせるのが一般的なようです。

Step5で検定の方法を決めて、検定統計量を求めるところも難しいですね。うまくできるか自信ありません。


帰無仮説と対立仮説についての説明として、より分かりやすいページがあったのでリンクしておきます。
 >>帰無仮説と対立仮説


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(2004/07)
高橋 信トレンドプロ

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【関連記事】
 >>統計のお勉強 +【書評】完全独習 統計学入門




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本質を見抜くために 「統計思考力」


06 01, 2009 | Tag,思考力,統計

不透明な時代を見抜く「統計思考力」不透明な時代を見抜く「統計思考力」
(2009/04/15)
神永 正博

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目の前に溢れる情報に踊らされないようにするためにはどうすればいいのか。このブログでは何度か取り上げているのですが、最大のポイントは目の前のデータを鵜呑みにしないことです。もちろん、その情報は事実である可能性もあるのですが、メディアの目を通すとそこで誰かの私意が入り込んでも不思議ではありません。だから、テレビはもちろん、新聞を読む時ですらちょっと立ち止まって考える癖をつけた方が良いのです。

誰かの私意という話をしましたが、落とし穴になるのは自分自身もバイアスをかけた情報の選択をしがちだということです。人間だれしも自分にとって都合の良い情報を手にいれたくなるものです。

そこで本書が強調する重要なポイントは、
  • データを先に見る
  • だれかが解釈する前のデータを見る
  • 自分の仮説に反するデータも集める
です。

データをどう入手するかについては、総務省・統計局のホームページがいい感じです。人口調査や消費者物価指数、労働力調査などなどいろいろな統計データがまとまっていて役立ちそうでしたよ。


本書で登場する統計用語は正規分布、べき分布、ポアソン分布、大数の法則くらいです。小難しい用語が出てきますが、ビジネス書らしく本書では極力数式を用いた説明は避けてあります。この中で私が読んでいて特に興味深かったのは「べき分布」の部分です。

過去にLTCMという投資銀行がありました。この投資銀行はショールズとマートンという二人のノーベル経済学者が在籍していた銀行です。彼らが生み出したブラック・ショールズ式ですが、これはデリバティブ(金融派生商品)の価格づけに現れる確率微分方程式というものです。このモデルに従い、予想を立て、先進国の債券を空売りし、新興国の債券を買い増したLTCMは大きな打撃を受け、破綻してしまいました。

このブラック・ショールズ式ですが、後から検証すると前提が間違っていたということがわかりました。ブラック・ショールズ式は正規分布を前提に考えられていたのです。正規分布では価格はランダムな変数になっているはずですが、実際の経済では価格はランダムなどではなく、特定のディーラーなどの人為的なものにも左右されるため、正規分布と同じにはならないのです。特にこのズレは正規分布でいうところの「両端」あたり、つまり「95%区間の外」で起きます。債券の価格や株価は「正規分布」ではなく、「べき分布」に従っていたのです。

統計を使えば小さなデータから大きな現象を予想できます。その点とても力強いツールです。ところが、今だ起こっていない予想外の出来事には無力な場合があります。研究者かつ投資家であるニコラス・タレブの言葉ですが、これまでに一度も起きたことがない、あるいは極めて稀にしか起きたことがなく、ほとんど誰にも知られていない現象のことを「ブラックスワン」といいます。経済現象に含まれる「ブラックスワン」こそが、その予想を難しいものにしている犯人なのですね。


本書を読んだことをきっかけに中断していた統計の勉強をまた始めないといけないな、と思いました。なかなかまとまった時間がとれないのがつらいところですが。

統計を使いこなしてデータの正しい理解ができるようになりたいものです。


関連記事と書籍:
統計のお勉強 +【書評】完全独習 統計学入門

必要とされる人材になろう 【書評】「知の衰退」からいかに脱出するか?
ビジネスマンのための「数字力」養成講座
数に強くなる




統計のお勉強 +【書評】完全独習 統計学入門


03 30, 2009 | Tag,統計,エビデンス,勉強

女教師ブログ:卒論修論のために、これから統計学を学ぶつもりの人に知って欲しい5箇条


ここ↑で統計を勉強しておく大切さが指摘されていましたが、それは医学においても例外ではありません。最近ではエビデンスに基づいた医療を、ということが言われており、統計学の大切さを実感しています。

私にとっての統計は不得意分野で、大学の教養課程でも統計学の授業は全くおもしろくなく、興味もわかなかったので、なんとか単位をとるだけの勉強しかしてきませんでした。当時は統計が臨床でどう役立つのか分かっていなかったし、別に勉強しなくてもなんとかなるだろう、と安易に開き直っていた節があります。

まさか医者になってから論文をたくさん読むようになり、至る所に統計的解析が出てきて分からないけどとりあえず細かい解析は無視して読んでしまっている自分は想像できませんでした。

まぁたしかに細かい統計の知識を知らなくても論文の要旨は分かってしまうし、なんとなく臨床の論文も書けたりするのであえて勉強しなくてもいいのかもしれません。また、もし統計の知識が必要になったら誰か別の専門家に依頼してしまうのも手かもしれません。

しかし、あまりにも分かっていない自分に嫌気がさしたので、amazonを覗いてみてランキング1位で評判の良さそうなこちらの本を読んでみました。


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ビジネスマンのための「数字力」養成講座


11 02, 2008 | Tag,思考力,数字力,統計

タイトル通り、ビジネスマンの方が読むと、より内容の良さを実感できるかもしれません。
本書は数字力をどうやって身につけ、どうやって活かすかについてビジネスマン向けに書かれています。

ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書 20)ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書 20)
(2008/02/27)
小宮 一慶

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2日前に紹介した畑村洋太郎さんの本、当ブログ:数に強くなるの主張と本質は似ています。できるビジネスマンや経営者は必ずと言っていいほど数字に強いそうです。

それは、人を説得させるためにはあいまいな言葉より数字の方がより説得力を持つし、現状の把握や目標の設定は数字で行わないと明確にならないことからも分かると思います。

数字力を養成するためには上を目指すビジネスマンにとっては必須の力と言えるでしょう。
  • まず、関心を持つ
  • 数字の定義を知る
  • 数字と数字の関連付けができる
  • 基本的な個別の数字を知っている
  • これらの知識を使って未知のことを推論できる
数字だから関心を持たないと頭の中に入ってきません。定義を知ることも一緒です。
無機質な数字はこちらから意味づけをしてあげないと自分のものにはならないのです。

さらに数字を操るためには桁数を間違えないことと、端数を気にしないということが大切です。桁数を間違えない程度に大まかに数字を捉えるのです。

そして、数字に意味を持たせるためには、会社なら似たような会社で比較してみるとか、自分の会社だったら時系列で比較してみることが有効です。

数字力を使うために、覚えておかないとどうしようもない、基準となる数字を紹介します。
  • 日本の人口:1億3000万人
  • 65歳以上の人口割合:20%
  • 2007年に生まれた子供の数:109万人
  • 平成20年度の国家予算:83兆円
  • 日本の財政赤字:800兆円
  • 日本の世帯数:4500万戸
  • 日本のGDP:500兆円
  • 日本の労働分配率(付加価値に占める人件費の割合):60%
  • アメリカのGDP:13兆ドル
  • 中国のGDP:2兆ドル
  • 世界のGDP:44兆ドル
  • 世界の人口65億人
  • トヨタの売上高:24兆円
  • トヨタの営業利益:2兆円
  • トヨタの従業員数:6万8千人

数字はなるべくざっくしりた形に直してみました。その方が使いやすいと思いますので。


この中の数字を使って日本の労働者一人当たりの年間平均給与が算出できます。

(答えは450万円)

大切なことは正確な数字を算出することではなく、だいたいの数字を算出できるようにすることです。



私も数字を使って考える、数字を使って説明してみる、ということを日常の生活の中で実践してみたいと思います。


小宮さんの本は各章で重要な内容が枠で囲まれていたり、太字になっていたりするのでとても読みやすいです。また、巻末のまとめも役に立ちます。



数に強くなる


10 30, 2008 | Tag,思考力,数字力,統計

たしかこの本は404 Blog Not Foundで知った本です。

以前にも畑村洋太郎さんの本は当ブログ
技術の伝え方
失敗学
で取り上げました。

仮説→実験→検証を行うことがロジカルシンキングの基本だとしたら、数字力はそれを使いこなすための武器になります。数字にすると言いたい事が明瞭になります。

理系の人々は常に実験を通じて上記のようなプロセスを繰り返し、このプロセスを完成させるために数字を使いこなします。
「ちょっと少ないくらい」とか「かなり多く」とか漠然とした物言いはこれらの人たちにとってはあり得ない会話というわけです。
そう考えると、理系出身者がコンサルタント会社に受け入れられやすいというのもうなずける気がします。

数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)
(2007/02)
畑村 洋太郎

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著者の畑村さんはぱっと見で見たものの長さや大きさ、重さなどの推測がつくそうです。
周囲の人からは驚かされるらしいのですが、どうやら畑村さんは応用範囲の広い少ない数字だけ覚えていて、それを様々な場面で組み合わせて使っているようです。

ポイントは細かい数字にとらわれず、だいたいの数字でまずは計算してみるということ。

例えば、高さが2メートルのワゴンの重さは?と聞かれたら、こういうふうに考えるわけです。
(ちなみにこの問題を解く場合には物には密度があるので、畑村さんの言うドンガラ率というのを知っておいたほうがいい。
ドンガラ率:そうとぎっしり詰まっている物で5分の1程度、ふつうにらくに詰まっている物で10分の1、スカスカな物で30分の1)

  • ワゴンの形を想像すると、直方体をしていそうだから、高さ2m×長さ4m×幅2mとすると、16m3になる。
  • 1m3は100×100×100cm3だから106gとなる。ここで単位を換算すると106gは103kgで1トンである。そうすると、16m3は中身が水なら16トンとなる。
  • ここで先ほどのドンガラ率を使って考えてみると、エンジン部分はぎっしりだけど、車体の部分はスカスカだろうと考えられる。そうすると、ドンガラ率は30分の1と5分の1の中間で15分の1で計算してみようということになる。
  • 16トン×15分の1を計算するとだいたい1トンという数字が出てくる。内装なんかを考え合わせると、結局1.5トンくらいかな?と予想がつく。
実際の重さもだいたいこれくらいになります。

数ヶ月前に流行ったフェルミ推定も同じような考え方をします。
つまり、少ない数字をたくさんのものに応用するのです。

畑村さんのこういった思考訓練はある時期に「今君が登ってきた階段は何段だった?」と不意に聞かれたことから始まったそうです。もちろん、この時答えを期待されていたわけではなく、考える姿勢を試されていたのだと言います。

本文中で紹介されていたドンガラ率以外に覚えておくと応用範囲が広そうな数字を紹介しておきます。
  • 日本の人口は1億3000万人
  • 日本の国土面積は38万平方キロメートル
  • 山地は国土面積の3分の2、平地は3分の1
  • 農地は平地の2分の1、つまり国土の6分の1
  • 川と道路は残りの平地の半分で12分の1
  • 宅地が国土に占める割合は川と道路と同じ12分の1
  • 1000平方メートルは300坪
  • 1升は1.8リットル。10合で1升。
  • 7-10の法則
これは複利の計算に使えます。7%で10年運用すると2倍になるというものです。これを覚えておけば比を使って1%だったら何年で2倍になるのかすぐに分かります(年利×年数=70という式が成り立つ)。
  • ニッパチの法則
有名な、その国の20%の人が80%の利益を生み出しているとう法則。
  • 2-6-2の法則
企業の中で20%がダメな社員で60%が普通の社員、20%がデキる社員なので上のニッパチの法則とあわせて考えると、重点的に教育しないといけないのは上位20%の社員ということになる。


とにかく、「分からないとすぐに投げ出すのではなく、アバウトでいいので自分の頭を駆使して数字に置き換えて考えてみる」これが大切です。

この本を読んで、私も少ない数字の知識を駆使して日常の色々なことを推測してみようと思いました。

蛇足ですが、本文中に度々登場する”蛇足”も面白いですよ。




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