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「あんぽん 孫正義伝」


06 06, 2012 | Tag,経営者


日本を代表する起業家、孫正義氏の生い立ちがこれまでにないくらい詳細に描かれた一冊。


在日朝鮮人として、鳥栖の部落で生まれた彼がどのようにして今の地位を築きあげたか。

想像以上に過酷な幼少期を送ったことがよく分かります。彼に対する日本人の理不尽な差別は目を覆いたくなるようなものです。

それでも孫氏は日本を愛し、ビジネスを通じて日本を良くしようとソフトバンクを今の規模まで大きくしました。

決して恵まれた家庭に育ったわけではありません。両親、その兄弟(孫氏にとっての叔父)もどちらかといえば反面教師のような印象があります。

学歴をとってもいわゆるエリート街道を順風満帆に歩んできたわけでもありません。彼は福岡の久留米附設という名門高校を中退し、アメリカに渡っています。名門高校を出て、東大へというコースではないんですね。


栄光に光と影の部分があるとするなら、本書は影の部分に多くのスポットをあてています。

この生い立ちからどうして、彼のような人物が出来上がるのか。不思議に思うとともに、すごいと感じずにはいられません。

ありきたりな孫正義伝では満足できない方、ぜひ手にとって読んでみてください。


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ニッチを極める 【書評】俺は、中小企業のおやじ


05 15, 2009 | Tag,伝記,経営者

俺は、中小企業のおやじ俺は、中小企業のおやじ
(2009/02/24)
鈴木 修

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自動車メーカー「スズキ」の社長兼会長である鈴木修さんの話です。

著者の鈴木修さんは、自動車メーカーとしては当時小さな規模だった「スズキ」という会社を世界に通じるメーカーに育て上げた立役者です。軽自動車や1000ccクラスの小型車という当時の自動車産業としてはニッチな分野でトップを極めたことが成功の要因のようです。

これは平成20年度の軽自動車を含む自動車販売台数ですが、これを見ると販売台数一位はスズキのワゴンRであることが分かります。

自動車販売台数


スズキは新車開発にあたり、過去に「アルト」、「ジムニー」、「ワゴンR」などのヒット作があり、これが業績向上の牽引役になったようです。

また、トヨタや日産、ホンダが得意とする中~高価格帯での自動車販売で勝負したのではなく、徹底したコスト削減と低価格帯にこだわった自動車(軽自動車や小型車)開発に力を注いできたことが特筆に値します。

これにより、日本国内の新たなブルーオーシャンだけではなく、海外でもブルーオーシャンを開拓しました。海外では、スズキのインドでの販売台数が象徴的だと思います。新興国で自動車の需要が増えることは誰もが予想できたことかもしれませんが、インドではスズキの低価格帯の自動車がうけました。高級車を買うことができる富裕層をターゲットにするよりも、数で勝る低~中流階級が欲する自動車を買いやすい価格で作ることが、新興国で自動車を売るための一つの秘訣だったのでしょう。

インドのタタ自動車では最近「ナノ」という30万円以下で買える車が発売され、好調なようですが、これは今までスズキがやってきたことさらに突き詰めたもののように思います。

ナノ


パソコンなんかもそうだと思いますが、モノの価格破壊が進んでいて消費者として嬉しい反面、モノの資産価値が10年後にはどうなっているか分からない混迷した世の中とも言えるのかもしれません。



ドラッカーが認めた日本人 【書評】「できません」と云うな―オムロン創業者 立石一真


05 13, 2009 | Tag,伝記,偉人,経営者

「できません」と云うな―オムロン創業者 立石一真「できません」と云うな―オムロン創業者 立石一真
(2008/11/08)
湯谷 昇羊

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オムロンの創業者立石一真さんの話です。

ピーター・F・ドラッカーさんは「技術において世界的なリーダーになっただけでなく、その才能、人間性、博識、そしてビジョンにおいて優れていた」と言い、大前研一さんは「これまで300人以上の経営者と会ってきたが、こんな経営者はいない。松下幸之助や盛田昭夫に匹敵する経営者だった」と言っています。

本書を読むと立石一真さんの人となりと彼が作ったオムロンという会社のことが分かります。


オムロンの前身である立石電機が開発してきたものにはマイクロスイッチや電流制御機、自動券売機、交通管制システム、CDやATMなどがあります。立石電気の発展は決して順風満帆だったわけではなく、さまざまな障害を乗り越えてきました。本書の読みどころはこれらうまくいった製品の開発秘話以外にも、失敗に終わった電卓開発の話などにもあると思います。

製品開発以外の話では、立石さんの決して恵まれなかった生い立ちや苦学された様子、愛するものを失う悲しみに耐えながらも前向きに経営にかかわっていく点も感情移入しながら読めました。

企業経営の面では分権経営のプロデューサーシステム、大企業病などについて書かれています。立石さんの子供ぐらいの年齢である大前研一さんに積極的にアドバイスを求める姿などは本気で経営のことを考えている経営者は年齢や立場など関係なく、適切なアドバイスをくれるパートナーを大切にするのだということが分かります。

他の功績に障害者雇用があります。立石さんは、オムロン太陽という会社を作り、障害者でも持っている機能をうまく利用すれば利益を上げる仕組みができることを証明しました。前例のない試みを成功させた点でその貢献度は大きく、のちにソニーやホンダなど他の企業がこれを見習っています。当事者からすると「身障者は税金を使うばかりの立場だったけど、労働者として税金を納める立場にまわることができた。」と本当に喜んでいたそうです。


いくつかの心に残った立石さんの言葉を残しておきます。


「経営者の最大の仕事は、次の時代がどのような時代になるかいち早く予測して、その時代に対応した製品を開発することだ」

立石さんが日本電産の創業者永守重信さんに贈った言葉。
「失敗は島と同じや。わしらの乗ってるのは大きな船やない。小さなボートや。だからいっきに向こう岸には行かれへん。島によりながらやないと向こう側には行かれへんのや。失敗の基盤が次の発展のタネになる。それでないと成功はない。野球だって三打数一安打で名選手なんやろ」

「最もよく人を幸福にするものが最もよく幸福になる」



どんな仕事をしていても社会のニーズにこたえるその時代時代に合った新しい技術を創造するのは大切なことなんですね。

【書評】稲盛和夫の実学―経営と会計


01 26, 2009 | Tag,稲盛和夫,経営,会計,経営者

稲盛和夫の実学―経営と会計稲盛和夫の実学―経営と会計
(2000/11/07)
稲盛 和夫

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本書の著者稲盛和夫さんは京セラの創業者です。技術畑から20代で京セラを起業し、一代で世界的な企業に育て上げた名経営者です。

本書は稲盛さんが実践してきた、経営者として身に付けておくべき会計の知識についての本となっています。個人的には会計の細かい話も分かりやすく興味深かったのですが、稲盛さんの経営哲学が随所に書いてあり、そこがとてもおもしろかったです。経営者の本というと、最近では海外のものが多いような気がしますが、日本にも優秀な経営者というのはきっと多く存在するのだろうと思いました。


稲盛さんの会計学の原点は

「私が知りたかったのは、会計や税務の教科書的な内容ではなく、会計の本質とそこに働く原理」

というところから始まります。

そして、稲盛さんの経営全てに通じるのは

「経営の立場において私はいわゆる戦略・戦術を考える前に、公平、公正、正義、努力、勇気、博愛、謙虚、誠実というような、人間として何が正しいのか、ということを判断のベースとしてまず考えるようにしている」

という考え方です。稲盛さんの経営者としての考え方の根底にはこのような理念があったのです。



本書に書かれている会計にまつわる経営の原則は7つあります。

 1.キャッシュベース経営の原則
 2.一対一対応の原則
 3.筋肉質経営の原則
 4.完璧主義の原則
 5.ダブルチェックの原則
 6.採算向上の原則
 7.ガラス張り経営の原則

です。

1.キャッシュベース経営の原則
キャッシュフロー計算書が当たり前になる前から既にこの考え方を取り入れていました。勘定合って銭足らずで黒字倒産することにならないように、キャッシュフローを考えることが大切です。


2.一対一対応の原則
モノがあっても伝票が後からではこれも勘定合って銭足らずになりかねません。そこで伝票とモノは常に一対一対応させることが大切です。


3.筋肉質経営の原則
まとめて買えば安くなったように感じるけれども、使わなければ結局無駄になりトータルでのコストは高くつきます。必要最小限のものを買うようにしましょう。


4.完璧主義の原則
経営における会計ではどの点でも矛盾のないよう完璧を追求します。


5.ダブルチェックの原則
ミスや不正はダブルチェックで防ぎます。人間は間違うものだし、間違いを犯しやすいものです。そこで自分以外の目を通すことでこのような事態を避けます。

ちなみに、病院の中でもミスを防ぐのにこのダブルチェックが当たり前になっています。


6.採算向上の原則
採算を向上させるために、時間当たりの採算にこだわります。

この点もそうなのですが、これらは経営の話なのですが、勉強本にも通じるものがありますね。


7.ガラス張り経営の原則
京セラはいち早く情報開示や投資家のためのIRを行っていて、このような公正さが企業価値を上げることにつながったようです。



「企業の使命は、自由で創意に富んだ活動によって新たな価値を生み出し、人類社会の進歩発展に貢献することである。」

稲盛さんは、経営者としてだけでなく、人間としても素晴らしい人なんだろうなと感じました。



【経営と投資】花のタネは真夏に播くな


01 03, 2009 | Tag,経営者,経営,投資

花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学~ (文春文庫)花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学~ (文春文庫)
(2008/10/10)
水澤 潤

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著者の竹田和平さんは菓子メーカー竹田製菓の創業者であり、日経上場企業100社以上の大株主です。

本書を読むことで、経営者としての哲学と大株主としての投資哲学を学ぶことができます。

経営にしろ投資にしろ、随所に竹田さんの「見返りを求めずに与える。相手の喜ぶことをする。」と言った人生哲学が見えてきて大変興味深いと思います。


竹田さんは初めは竹田製菓のキャッシュを有効に利用するために、投資を始めたそうです。だから、当初買っていた株は圧倒的な大企業でした。ところが、竹田さんは一昔前に経営破たんした山一証券の筆頭株主で、それにより大損した経験を持っているのですが、それがきっかけで、企業の価値に比べて市場の評価が低い銘柄を選択して集中投資、長期保有を行うようになったそうです。


本書の中から名言を抜粋します。

経営に関して
  • 商品が市場から受け入れられなかったとき、市場を変えるのは困難だ。世の中に受け入れられなかったときは、どんなに大変でも市場から受け入れられるように自分を変える以外に方法はない。


投資に関して
  • ブームが終わってみんなが敬遠するようになれば、値段は暴落する。投資してもペイする水準まで値下がりしてから初めて投資に乗り出せばよいのである。

  • 経営者がお役所感覚だったり、天下り感覚だったりする会社には絶対に投資してはダメ。

  • 情報源は会社四季報。中でも一株利益、株主(自己)資本比率、PER(株価/1株利益)を目安に銘柄を選ぶ。

どうも竹田さんの投資法は大げさかもしれませんが、ウォーレン・バフェットさんと似ている気がします。

つまり、

企業の価値が市場の評価に比べて割安な銘柄を、現在のような多くの投資家が売りに走っている時にさらに割安に買い、長期保有する。

という投資法です。


読み物としてもおもしろかったのですが、成功した投資家の投資哲学に触れるという意味でもとてもおもしろい本だと感じました。




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