スポンサーサイト


-- --, --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


短編で楽しむ村上春樹作品 「目くらやなぎと眠る女」


06 22, 2010 | Tag,村上春樹,短編

めくらやなぎと眠る女
この本には村上春樹さんの短編が24編おさめられているのですが、僕が特に気に入ったのは以下の4つでした。

1. 我らの時代のフォークロア
 こちらは処女性がテーマになった話。物語を通じて”処女”というものについて考えさせられます。

2. 嘔吐1979
 パートナーがいる人と寝ることに生きがいを感じている、変わった人の話。彼の性癖がタイトルにある嘔吐と関係しています。


両者に共通するのは、セックスの描写がリアルなのに、顔をしかめるようなものではなく、きれいに感じるということです。これは他の村上作品にも共通することだと思います。村上作品にはきわどい性描写が出てきますが、不思議とイヤな感じがしません。


3. 偶然の旅人
正直これは涙が出そうになりました。ある場所でたまたま出会った女性の身に降りかかった不幸。時を同じくして自分の家族の身に起こった、それと同じ不幸。実際に起こった、偶然としか考えようのない話です。

文中の特に以下のフレーズがとても気に入りました。
偶然の一致いうのは、ひょっとして実はとてもありふれた現象なんじゃないだろうか。つまりそういう類のものごとは僕らのまわりで、しょっちゅう日常的に起こっている。でもその大半は僕らの目にとまることなく、そのまま見過ごされている。まるで昼間に打ち上げられた花火のように、かすかに音はするんだけど、空を見上げても何も見えない。しかしもし僕らの方に強く求める気持ちがあれば、それはたぶん僕らの視界の中に、ひとつのメッセージとして浮かび上がってくる。

ほんとその通りだと思います。


4. ハナレイ・ベイ
これも涙が出そうになりましたよ。せつない。。
主人公の息子がサーフィン中にサメに襲われて死にます。その息子のことを思い続ける個性的な母親。そんな話です。



収載されている24の作品のうち、なんだかよくわからないものもあるというのが正直な感想です。しかし、書かれた作品が最近に近づくほどおもしろいと感じました。偶然の旅人もハナレイ・ベイも2005年の作品です。村上作品が好きな人は読んでみて損はない一冊かと思います。


めくらやなぎと眠る女めくらやなぎと眠る女
(2009/11/27)
村上春樹

商品詳細を見る




スポンサーサイト


0 CommentsPosted in 小説
最新記事
Amazon
リンク
Ads
月別アーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Related Posts with Thumbnails
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。