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イシューからはじめよ


09 05, 2011 | Tag,知的生産,

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

学生の時は与えられた問題を解いて、あらかじめ用意されていた答えに到達することが評価されてきました。いかに早く正確な答えを導き出すか。それはそれで大事なトレーニングだったとは思います。

ところが社会人になると問題は問題でも、もともと答えがない問題も多いです。


医者をやっていると、珍しい疾患に遭遇することがあります。

珍しいといってもきちんと教科書を読めば解説が載っている疾患から、教科書には載っていない疾患までいろいろあります。

疾患自体はすぐに調べられても、治療法が確立されていない場合もあります。手術をしたほうがいいのか、手術をせずに治療をしたほうがいいのかとか。

そんな時はインターネットを使って、論文を検索し、似たような症例から妥当そうな治療法を考えます。

調べるときのコツはやみくもに思いついた検索ワードを打ち込むのではなく、当該疾患、当該疾患+治療法、類似疾患+治療法など効果的なキーワードを、よく考えてはじめに絞り込むのが重要です。でないと時間がかかりすぎて他の仕事に手がまわりません。

限られた時間でサクっと答えを見つけられるように初めによく考えます。うまく考えがまとまらないからといって、何も考えずに検索を始めるとろくな事になりません。


このように仕事をする上で困ったことがあるなら、答えを見つけることだけに心を奪われるのは逆に遠回りだったりします。問題が何なのか、問題は適切なのか、解決するためには何が必要なのか。そこを十分検討してから答え探しに移るというプロセスが大事です。


かく言う僕もあまり深く考えずに森の中に飛び込んでしまうことがしばしばです。そして木を見失うという。。。

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」という本は、まずは問題をきちんと見極めることから始めるのが大事なんだと認識させてくれます。

冒頭から

「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」
「知れば知るほど知恵が湧く」より「知りすぎるとバカになる」
「一つ一つを早くやる」より「やることを削る」
「数字のケタ数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」

など示唆に富む言葉が多く、惹きつけられます。

的確な問題設定を行い、問題を解くための適切な情報収集を行う。相手に伝えるために話を組み立て、図式化する。これです。

本書は普段の仕事でより上手に成果をあげるための、正攻法が書いてあります。マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の著者らしく、よりビジネスマン向けの実践的な内容になっています。

ビジネスマンじゃなくても役立ちそうですよ。

著者のブログ:圧倒的に生産性の高い人(サイエンティスト)の研究スタイル - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Being between Neuroscience and Marketing


イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
(2010/11/24)
安宅和人

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RSSを使っていない?それはもったいない


07 16, 2010 | Tag,知的生産,論文,RSS

RSS(RSS - Wikipedia)がどういうものなのかを後輩に解説していて思った。

もしかしたらRSSのことを知らない医者、ビジネスマンってたくさんいるんじゃないだろうか。少なくとも僕が働いている職場では、どうも知っている人はいなさそうなのである。

だから今日はRSSのこと、僕のRSSの使い方をちょっと書いてみる。


僕はGoogleリーダーGoogle リーダーを使っている。

これにいつも読んでいるブログやニュースを登録してだいたい毎日目を通している。

中でも登録しておくとすごく便利なのは”論文”だと思っている。

僕はNEJMやLancet、他には整形外科関連の論文をいくつか登録して、更新したら目を通すようにしている。


通常は珍しい症例のこととか、この現象は新しいことなのだろうか、とか疑問に思ったら積極的に答えがありそうな論文を探す。

しかし、そういう疑問解決型の論文検索だけでなく、自分が関わっている分野のトピックスを押さえておくために、普段から論文に目を通しておくことは必要だと思っている。


そういう時に役立つのがRSSだ。購読したい論文を登録しておけば、新しい論文が発表されたら自動的に教えてくれるのである。

論文購読にRSSを利用するためには、個人でその論文を有料購読するか、所属する病院がe-Journalを購読している必要があるのだが、それさえクリアできていればすごく便利な機能だと思う。

図書室に足を運んで、紙の雑誌をパラパラめくるのもいいんだけど、正直それはめんどくさいでしょう。

RSSで届いたサマリーにざっと目を通して、興味を持った論文だけきちんと読む。これならめんどくさがりな僕にもぴったりの方法だった。


論文じゃなくても、気になるブログやニュースサイト、なんでも定期的にそこから情報を収集したいと思う事柄はRSSに登録しておくと思わぬ見逃しがなくなっていいんじゃないかと思う。

いまさらですが、RSS利用のすすめでした。




0 CommentsPosted in 日記

知的生産の方法はずいぶん変わったんだな 「知的生産の技術」 


05 06, 2010 | Tag,知的生産

知的生産の技術 (岩波新書)
本書は昭和の時代からよく読まれている本です。

昭和と今ではずいぶん使える技術が変わってしまったので、すこし時代遅れ感があるかもしれません。

しかしながら、情報の検索、処理、生産、展開をうまく行うという基本的なことは、今の時代にも欠かせません。

情報を収集するために、レオナルド・ダ・ヴィンチのように目にしたもの、手にしたものをとにかくメモしまくる、というのはいつの時代にも共通した手法です。

その後に必要なのは、情報の整理です。せっかく書き留めたメモも必要なときに探せなければ意味がありません。

本書の中には手にした情報をどうやって整理するかということにたくさんのページが割かれています。検索しやすいように自分でファイルして、フォルダを作ってと、いまやパソコン上で簡単にできることを地道にやるわけです。過去に蓄積した情報を自分の力ですばやく見つけることが肝心ですから。

著者の方法はとても工夫されていてすごいなと思いました。しかし、それとともに大変そうだ、とも思ってしまいました。



本書を読んでいると、今はずいぶん恵まれた時代だと感じます。

インターネットの発達によって情報を収集することも、それを記録しておくことも、ずいぶん簡単になっているからです。

今、わたしの知的生産のために活躍してくれているパソコンのソフトにEvernoteがあります。

情報を収集するためには、意識してアンテナを張って、キャッチしていかなければいけません。その過程は昔と変わりませんが、Evernoteのおかげでその後がずいぶん楽になりました。

キャッチした情報はすべてEvernoteに放り込みます。ノートブックの分類やタグの分類がうまくできれば一番いいのでしょうが、それができなくてもご心配なく。検索窓にキーワードを入力すれば簡単に探したい情報にたどり着けます。

情報を収集した後は、Evernoteに放り込んだ情報を組み合わせるなどして新しい知識を作りだすわけです。情報の生産ですね。



今の時代に本書を読む意味とは、小手先のテクニックを手にいれることではなく、情報との基本的な付き合い方を学ぶことだと思います。

個人的には読書の仕方とか、読書ノートの作り方なんかも参考になりましたよ。

知的生産の技術 (岩波新書)知的生産の技術 (岩波新書)
(1969/07)
梅棹 忠夫

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悩める人への一冊 【書評】決弾 最適解を見つける思考の技術


03 26, 2009 | Tag,知的生産

決弾 最適解を見つける思考の技術決弾 最適解を見つける思考の技術
(2009/03/23)
小飼 弾山路 達也

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まずは目次を見てどんな本か俯瞰してみますと、
introduction
Chapter00 決弾 determination
Chapter01 男女 affection
Chapter02 親交 communication
Chapter03 楽習 education
Chapter04 仕事 occupation
Chapter05 育児 cultivation
Chapter06 人生 from conception to termination
Addition 対弾 v.s.勝間和代
「知的生産のサバイバル術」Conclusion
書棚 Information


とこんな感じで、男女関係や子育てなど全2作よりも生活に密着した内容がテーマになっています。本書はこれらのテーマに対する質問に対してdankogaiさんが独自のコメントをつけています。

著者ブログ:404 Blog Not Foundのような切れ味鋭い論壇集というよりは、読んでみるとまっとうな内容が多いのですが、思いっきり質問者の立場に立った視点からコメントされているので、著者のことを身近に感じることができるかもしれません。


私が本書の中で気に入ったのは「知的生産」と「成功するために必要な条件」の部分でした。

続きを読む »



【書評】ビジネスマンのための40歳からの本を書く技術


02 25, 2009 | Tag,本を書く,知的生産,知的創造

ビジネスマンのための40歳からの本を書く技術ビジネスマンのための40歳からの本を書く技術
(2009/01/18)
三輪 裕範

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本書は仕事をしながらでも効率よく情報の収集と整理を行い、最終的には出版という形で究極(言いすぎ?)の知的生産を行おうというものです。

タイトルには「本を書く技術」とありますが、本を書く以外にもブログ書きにも参考になる点が多いと感じました。やはり、商業誌、本という形で多くの読者に読まれようと思うと、内容もさることながら構成や文章法など、磨かないといけない部分は多いわけで、しかも著者がプロの書き手でないところが余計に参考になります。


本を出版するまでのプロセスは以下の5つに分かれます。


1.ネタ探し

2.ネタにまつわる情報の収集

3.手に入れた情報の整理

4.文章にしてアウトプット

5.そして出版


1,2.

情報収集の部分では読書術についても書かれていました。著者は自宅に二万冊以上の本を所有しているそうで、読書を通じて情報を収集することが一番効率がよさそうです。

著者の読書スタイルは読書のギアチェンジこそするものの、速読とは違って、根本には読んだことが刺激になって自分自身で考えることが大切、ということがあります。


3.

情報の整理という点では、著者はパソコンで読書メモ作りをする本田直行さんのレバレッジメモも試したけれど、手書きによるノート作りが一番いいと主張されています。それは、手書きの方が頭に入るし、何より手書きのノートはパラパラめくることで復習しやすいからだそうです。

たしかに、パソコンはデータ保存という点では優れているのですが、それを参照するときは手書きノートの方がはるかに使いやすいと思います。

といっても、私はこのブログで読書記録を書き続けるつもりなのですが、著者のメモ術で一つ参考になったのは、引用したらページを記しておくという基本的なことです。

心に響くフレーズは時間が経ってからも参照したいはずです。そうした時、メモの中に参照ページを書いておくと便利そうです。これは今までやっていませんでしたがやってみようかと思います。


4.

全体を通じて最も参考になったのは文章づくりの項でした。物書きを本業にしない人にとって「よい文章」とは美しい文章ではなく、「わかりやすい文章」という考え方に基づいています。

①.文の長さを1文40~100時程度の短いものにする

②.あいまいさをなくす

③.接続詞を大切にする

④.数量化する


①.一つの文で読みやすい量というのはある程度決まっています。

②.あいまいさをなくすために修飾語と被修飾語は文の中で近くに配置するといいようです。

③.わかりやすい文章を書くために接続詞を多用して文と文のつながりを考えてみる。あまり接続詞が多いと、実際には読みにくい文章になるので、推敲したら不要な接続詞は削っていく。

④.「非常に」、とか「とても」という言葉でなく、具体的な数字を用いて説明する。


5.

書籍として出版するためには出版社に売り込んだり、最近ではブログから発信し続けるという方法もあるようです。出版社もビジネスを行っているわけですから、時流に沿ったテーマ(売れるテーマ)でなくてはいけません。最近は専門家でなくても出版するチャンスは増えてきているようですので、テーマを見つけた後は行動に移すかどうかが一つのハードルになってくるのでしょう。



文章を書くにあたって最終的に最も大切なのは、とにかく書き続けることでしょうか。「クリティカル・マス」、「クォンタム・リープ」といった言葉があるように量が質に転化するよう日が来るよう努力を続けたいと思います。

そういうわけで今日も私は書き続けます。



本書の至るところに私も好きな本「思考の整理学」が引用されていて、その点も共感できる点でした。



建設的な議論を行うために。【書評】議論のルールブック


02 24, 2009 | Tag,議論,知的生産

議論のルールブック (新潮新書)議論のルールブック (新潮新書)
(2007/10)
岩田 宗之

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日常的に議論が必要な場面には遭遇すると思いますが、うまく言いたいことが伝えられなかったり、相手の主張がいまいち理解できなかったり、言い負かされたり、言い負かしたり、後味の悪い思いをしたことがある人は多いのではないでしょうか。

本書はインターネット上の掲示板における「議論」をきっかけに生まれた本ですが、議論を行う上で覚えておいた方がよさそうなことを教えてくれます。

1.議論に勝ち負けはない
2.議論とは相手の話を聞くこと
3.議論で得られるものは「違う視点」
4.自分の主張を伝える


1.議論に勝ち負けはない

勝つか負けるかで考えるから相手を言い負かしたくなるのだと思います。あくまで議論の目的はそれぞれの思考を融合させ、新たな知に到達することだと思います。


2.議論とは相手の話を聞くこと

まずは相手の主張ありきです。いくら好きではない相手だからといって初めから主張を受け入れないのではそれこそ時間の無駄というものです。せっかく議論する時間を作ったのだったら一度は相手の意見を受け入れてみます。いったん自分で噛み砕いておいて、それでも受け入れられない主張であれば反論をすればいいでしょう。


3.議論で得られるものは「違う視点」

きちんと耳を傾けると、他人もいい意見を持っているものです。「こんな考え方もあったのか」という気付きが複眼思考法につながります。


4.自分の主張を伝える

お互いが主張し合うからこそ議論は建設的になります。しかし、主張が感情的に訴えられたり、何の根拠もないインチキ理論であると議論そのものの信頼性がなくなります。相手を効果的に納得させるには客観的なデータが有効です。しかし、引用したデータの出所も信頼性が確保されているかどうかは確認しとくことが必要でしょう。

議論の場では客観的なデータによって積み重ねられた主張こそ、参加者にとって有用だと思います。ただ、客観的なデータに加えてそこから導き出される自分なりの意見こそがもっとも重要なので、データ収集のあとは頭を使って考える作業を忘れずに行います。



議論の醍醐味は自分の主張と異なる他人の主張を聞くことができることです。このような思考法を複眼思考法といいますが、ものごとを様々な角度から見ることは思考の幅を広げる意味でも大切ですよね。


参考記事
今求められている力【書評】知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ



今求められている力【書評】知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ


02 20, 2009 | Tag,知的複眼思考,メタ化,知的生産,創造

知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)
(2002/05)
苅谷 剛彦

商品詳細を見る


考える力を養うためにヒントとなる一冊。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる


で紹介されていておもしろそうだったので読んでみました。



タイトルにある知的複眼思考法というのは物事を一つの切り口だけではなく、いろんな切り口から見る思考法のことです。毎日受け取るニュースも味方が変われば、意見も変わることが読んでいると良く分かります。

複眼思考という言葉はメタ認知という言葉と意味が似ています。どちらもステレオタイプの味方ではなく、一つ高いところからものごとを見て考えることを意味します。

実際に複眼思考力を養うためのヒントも載っており、このブログの目指すところも「メタ≒複眼思考」なのでとても参考になりました。



著者は東大で教鞭をとる教授なのですが、印象深かったのは

「過去に読んだたくさんの本や論文のほとんどが今となってはほとんど覚えていない。
ただ、覚えていないからといって、あれだけの量の文献を読んだことは決して無駄になっていない。
それは、考える力、あるいは考え方のさまざまなパターンを身につけたからだ。的確に、批判的に情報を読み取る能力、問題を探し出す能力、問いの立て方と展開の仕方、論理的に自分の力を展開する力、問いをずらしていくことで隠された問題を探っていく方法といった複眼的な思考を身につけることができた。」

という部分です。

このような考え方の著者です。教育者としても専門的な知識そのものより、知識を受け取る過程を学ばせるようにしていたそうです。


以下のようなことが私が本書から得た教訓ですが、

1.「なぜ」と問う
2.目の前の問題を分解してみる
3.前提になっているものはなんなのか考えてみる
4.もう一方(自分以外の議論の参加者)からの視点で考えてみる

5.当たり前のように使っている「概念」を疑う
6.「にもかかわらず」と唱えてみる


日々のニュースでもいかに自分が思考を停止させ、言葉通りに情報を受け取っていたか反省させられました。



本書では複眼的思考力を鍛えるために、読書や文章を書くことのススメについても書かれています。

読書法に関しては批判的読書といって、著者の主張は受け入れつつも検証しながら読むという方法です。「なぜ」と問いながら読書なので、「遅読」ですね。考える読書とも著者は言っています。これはショウペンハウエルの読書についての主張と同じだと思います。


文章を書くことについてですが、これも思考を鍛えるのに役立つそうです。思ったことは頭の外にいったん書き出し、”さらに”考えることが大切と強調されています。



ものごとを色んな視点で見ることが出来るようになるともっと毎日が楽しくなるような気がします。

1~6の教訓
本は批判的に読む
文章は書いた後に推敲する

など実践したいことの多い本でした。



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