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女は男より優れている!?【書評】できそこないの男たち


01 19, 2009 | Tag,分子生物学,発生学,男と女

できそこないの男たち (光文社新書)できそこないの男たち (光文社新書)
(2008/10/17)
福岡伸一

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本書は分子生物学の専門家である福岡信一さんの著書です。
人類がミクロの世界を発見する過程から、生命の起源とその進化に至るまで、解説し、分子生物学的に考えると男は女から派生したものであるという結論に達します。

途中、対象を顕微鏡で観察するためにパラフィン包埋しなければならない地味な作業が出てきたり、遺伝子や、遺伝子がその機能を発現する過程などの分子生物学的な内容が出てくるのですが、気付いたら学生の頃そんなことやったな、とか学んだな、とかいう気持ちで読んでいました。

知識のバックグラウンドがある場合とない場合で本書の読み方は変わってくるような気もするのですが、随所にとても分かりやすい比喩が出てくるので、例えば文系の人でも大丈夫な本だと思います。

例を挙げると、遺伝子を膨大なページ数の百科事典に例えているところなんかは、とても分かりやすい例えだと感じました。



本書のメインは両性具有(見た目は男性でありながら、遺伝子は女性。もしくは見た目は女性でありながら、遺伝子は男性)の人から得た遺伝子をきっかけに、性別を決定する遺伝子を解明する部分だと思います。

一般的な常識から考えると、”男尊女卑”なんて言葉があるように、男性が女性に対して有利な存在という風に語られることが多いと思いますが、分子生物学や発生学はそれと反対のことを示唆しているようです。

これは、昆虫などの生物で考えると、より明らかかもしれません。カマキリなんかを想像してみると分かりやすいですかね。


人間の発生過程を見てみると、受精卵はまず女性になるように分化(成長)していきます。女性はそのまま女性のままなのですが、男性は途中でSRY遺伝子という遺伝子の働きによって、男性への分化を進めていくことになります。これは、考え方によっては女性がデフォルト(基本仕様)となっていて、男性としての器官は後から付け加えられたものだという風にも考えられます。

男性器において、生殖細胞の通り道と尿を排出する尿管が同じであるというのは、結構不自然なことだと思いますが、それは後から作られたものだから、という理由になるのかもしれません。



本書はかなりアカデミックな内容の本なのですが、分子生物学や発生学をもとに、男女の関係についても言及している点がとてもおもしろいと思いました。

言われてみると確かに男性という生き物は、長い目で見ると女性という生き物によって操られている存在なのかもしれませんね。

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