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混合診療の是非


06 04, 2010 | Tag,医療,混合診療

>> 混合診療は原則解禁すべき?:日経ビジネスオンライン

の記事で混合診療に賛成か反対かのアンケートがされていました。

これについて@DrPooh08 さんとtwitter上で会話をしていて、いろいろ考えさせられました。

私は混合診療には原則反対、条件つきで賛成という立場です。

まずこの記事の冒頭にある、混合診療が医療費を抑制する、という話は幻想です。それはすでにアメリカが証明しています。

お金のある人が高額な医療費を支払って、よさそうな治療を選択します。世の中には自分の体の治療にお金を惜しまない人はたくさんいますから、特定の治療に患者が殺到すれば治療の値段は高騰します。

アメリカでは医療に市場原理が導入されています。混合診療だけなら、半市場原理ですからまだ傷は浅くすみます。医療行為に限らず、検査、治療機器や手術器械などに価格自由化が起これば、医療費の高騰に歯止めがかかりません。

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ですから、混合診療を語る上では医療費抑制の問題はわきに置いておかなければいけません。

その上で混合診療に反対な理由は、メタノート 混合診療がダメな理由でも書いたように、主に
  1. 患者の財力の差に基づく医療差別
  2. 安全性と有効性が確立されているとは限らない
  3. 選択の幅が広がるとは限らない
の3つです。

1. 患者の財力の差に基づく医療差別
お金のない人は自分が興味をもった治療でも、それを選択できない可能性があります。

今までの日本の医療から見ると、お金があるなしで受けられる医療に差が出るのは不公平と言えます。しかし、アメリカならお金のあるなしで受けられる医療に差が出るのは当然となっています。私は基本的に平等な医療が提供されている今の日本の医療制度は優れていると思っています。

また、混合診療では保険診療分と保険外診療分の2階建てになるのですが、混合診療を受ける人の保険診療分の代金には混合診療を受けることができない人の保険料からも支払われています。

お金のない人が、混合診療を受けるお金のある人のためにお金を払う、というのは奇妙な話です。


2. 安全性と有効性が確立されているとは限らない
医療において、安全性は何より優先されるべきものです。

先進的な医療や開発されたばかりの薬は市場にその有効性と安全性を問うという側面があります。まだ安全性と有効性が十分に確立されているとは限りません。


3. 選択の幅が広がるとは限らない
なかにはいかがわしい治療も紛れ込んでくるかもしれません。一見治療の選択肢が広がるようですが、”ババ”が増えるだけなら患者にとってメリットはありません。極論ですが。


混合診療に条件つきで賛成したいというのは、リスクを承知した上で海外で使用されている治療を受けるのはありかなと思うからです。

人種が違えば、薬効や副作用が微妙に異なるというのはある話です。絶対安全が必要な医療ですが、ワラをもすがりたいという患者の気持ちはわかります。治療を受ける患者本人が、個人の責任でその治療を選択するというのだったら認めてもいいんじゃないかと思うのです。

この場合問題になるのは患者と医師の情報格差だと思います。持っている情報量が違うと正しく判断できません。そのあたりも医師の説明だけでなく、患者自身でもこれから受ける治療がどういうものなのかよく調べておく必要があります。

だからこそ、厚労省の評価療養と選定療養のような、混合診療を認める範囲の決定が重要です。

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日本の医療全体の運営者は国です。厚労省です。

混合診療を認めるなら、厚労省の迅速かつ正しい判断が今以上に必要になると思います。




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0 CommentsPosted in 日記

混合診療がダメな理由


04 20, 2010 | Tag,医療,混合診療

患者の財力の差に基づく医療差別
混合診療では、自由診療分のコストを負担できる財力のある人だけが、混合診療の恩恵にあずかることができる。

ところが、お金持ちが受ける混合診療に含まれる医療費の保険診療分は、自由診療分のコストを負担できない人からの保険料からもまかなわれている。


つまり、自由診療を受けられない貧乏な患者が、自由診療を受けられる裕福な患者の分まで保険料を負担するというおかしな話になりますね。



安全性と有効性
安全性と有効性が証明されていない治療が、先端医療、高度先進医療の名のもとに、横行する危険がある。

まず第一に、医療行為には安全であることが求められる。

安全性を確立するために新しい治療には治験が何度も繰り返されたりして、その承認までに時間がかかるわけだ。有効かもしれないという理由で、安易にその治療に飛びついたりすると、効果どころではなく、害だけ残すという結果になりかねない。ホメオパシーはこの点から保険診療になりえない。


個人的にはドラッグ・ラグとかインプラント・ラグ(インプラント・ラグ - メタノート)は患者にとって大きな不利益になっていると思っています。切実な問題です。

海外で有効とされている治療法は審査の方法を改めるなりして、速やかに日本にも導入することが必要だと思います。



選択の幅が広がるとは限らない
安全性と有効性が確立された治療法ならいいが、そうでない治療法を選べたとしても、手元に怪しげなカードが増えるだけである。

有効かどうかわからないけどその治療をやってみたい、という患者がいたとしても、「はいそうですか。わかりました。」と医者は簡単には言えない。



混合診療が解禁されれば、それに飛びつく患者も増えるんだろうなと思います。しかしそれにより生じる不都合が多すぎるような気がします。患者全員の利益にはならないでしょう。

まず必要なのは、使える治療法は速やかに日本にも導入できるようなシステムを作ることです。

このあたりは厚生労働省の手に委ねられているので、なんとももどかしいところです。

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07 18, 2008 | Tag,医療,医療経済学,医療費,混合診療

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を読んだ後の読書記録はこれが最後です。


医療費に関連して

これまでの医療費支払いは出来高払いでした。
つまり、検査をすればするほど、投薬をすればするほど報酬がもらえる仕組みです。

医療費抑制の一環としての新しい流れが、DPC制度というものです。
この制度は疾病別に受け取れる報酬が初めから決められるというものです。
これが導入されると、必要以上の入院や治療、検査などが抑制できると見込まれています。
例えば、T大病院なんかはDPCが導入されています。

我々にとってはなんとも窮屈ですが、医療費抑制のために、必要最小限の治療が求められています。


混合診療について

保険外診療って聞いたことありますか?

そう、普通の病院では保険診療で診療しています。それは、保険外診療と保険診療の併用が認められてないからです。これらの併用を混合診療といいます。

保険外診療には新しい、魅力的な治療があります。しかし、それは安全性の確保という意味でまだ十分な知見がなかったりします。収入の少ない患者さんは治療を受けられず、不公平だという意見もあります。

そういう理由で厚生労働省は保険外診療を認めていません。

もう一つ、これが最も大きな理由だと思いますが、
保険外診療が横行すると、保険診療が名ばかりのシステムになってしまいます。
厚生労働省はこれを一番心配しているのではないでしょうか?


しかし、患者さんには最新最良の治療を選ぶ権利があるはずです。
リスクを踏まえて治療を選択する権利が患者さんにあってもいいんじゃないかと思います。

現在混合診療は認められていません。
なので、保険外診療を選択すると、通常は保険で出来るはずの診療まで保険が適用されなくなってしまいます。
もう少しこの規制を緩和したほうが医療費抑制効果もあると思うし、患者さんのためになるんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか?



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