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トポロジー的なセンス


07 13, 2012 | Tag,トポロジー,思考力

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photo credit: Ethan Hein via photo pin cc

トポロジーというのは難しい言葉でいうと位相幾何学と言います。簡単に言うと、立体的に物が見えるかどうかということです。平面で見ているのだけど、立体的にものが見えるか。

これを「生物と無生物のあいだ 」の福岡伸一氏は生物学者にとって最も必要なセンスと言っています。

例えばどういうものかというと、部屋の図面、顕微鏡で見た切片、レントゲン写真などがそうです。

生物学者だけでなく、整形外科医にもトポロジー的なセンスが求められます。

レントゲンから骨のどの部位にどういう損傷があるのか推測することはいつも行なっています。

レントゲンはいわゆる影絵ですから、二次元写真です。通常2枚のレントゲンを見て、それを頭の中で組み立てて立体的な画像に変換します。

手術中にもレントゲン装置を利用しながら折れた骨を元に戻し、プレートやネイルで固定します。慣れもありますが、トポロジー的なセンスがある人はこういった手術もうまくなりやすいです。

平面の地図を見て、行き先までのルートを思い描いている時もトポロジー的な思考をしていると言えますね。

気づかないだけで日常のいろんな場面で使われている能力かもしれません。


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新しいアイデアの鍵は「アナロジー思考」にあった


05 15, 2012 | Tag,思考力

アナロジー思考
ほとんどの新しいアイデアは既存のアイデアを組み合わせたものだと言われています。これに対して異論はないです。はい。

そこからさらに一歩踏み込んで、どのようにして既存のアイデアを新しいアイデアに結びつけるかが問題です。

身近な例から抽象的な構造を見つけ出して、他の問題にあてはめて考えることをアナロジー思考と言います。

身近な具体例 ⇄ 構造をとらえた抽象化した概念 ⇄ 今とりかかっている問題

例えば、ビジネスカバンの中の間仕切りが果たす役割を、予算管理にあてはめて考えてみたり。

身近な例というのは、まったく別の分野から借りてきた方が効果が高そうです。


また、アナロジー思考が得意な人には特徴があるようです。それを参考に、というか真似てみるのがいいのではないかと思います。

1.図解してシンプルに表現する
2.極論し、二項対立で考える
3.格言好きである
4.例え話が的確である
5.似顔絵やあだ名をつけるのがうまい


まわりを見渡すとこういうのが得意な人っているなあと思います。

いずれも内容をいったん抽象化する力が試されます。抽象化がアナロジー思考の基礎となるわけですね。

僕はまず例え話で訓練してみるとします。


アナロジー思考アナロジー思考
(2011/07/28)
細谷功

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自分のアタマで考えよう


01 09, 2012 | Tag,思考力

自分のアタマで考えよう
最近では何を調べるにしてもとりあえずネットで検索する癖がついています。

パソコンを使ったり、パソコンがなければiphoneを使ったり。

僕の場合はevernoteやdropboxにも情報を貯めておいて、使いたい時にすぐアクセスできるようにしています。我ながら徹底しているなあと思うことも。。

知りたいことにすぐアクセスできるようにしておくというのは大事なことだと思います。


ただ、ネットにばかり頼っているとあまり自分の頭を使わなくなるということにも薄々気づいています。

頭を使わない分、記憶にも残らないと思いますし。重要なことはやはり記憶しておいてぱっと思い出せるようにしておかないといけない場合もありますよね。

頭を使わないと何がまずいって、未知の問題に対処するのが困難になることです。ネットに書いてあることは過去の事例ばかりですから。

考えるためには情報は批判的に受け取らなければいけません。また、持っている知識が考えることを邪魔する場合がありますから、意識的にゼロベースで考えることも大切です。

ロジカルツリーとかMECEといったロジカルシンキングの話は考えるためのツールとして有用です。


ちょっと驚いたのですが、こういったロジカルシンキングについて専門用語を一切使わずにそのエッセンスを解説している本がありました。

著者のブログは僕もよく拝見しています。彼女のブログ(Chikirinの日記)はその深い洞察に舌を巻くことしばしばです。

自分のアタマで考えよう自分のアタマで考えよう
(2011/10/28)
ちきりん

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どうしてもインプットとアウトプットのバランスがインプットに偏りがちなので、とりあえずはインプットしたらアウトプットすることを心がけようと思います。そしてアウトプットする前に自分の頭を使って批判的に考えてみようと思います。



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話すとき、書くときに気をつけたほうがいいこと


08 05, 2010 | Tag,文章力,思考力,コミュニケーション

考えていることを思った通りに伝えることは難しい。

適切な問題提起とそれに対する結論を思いつくのが難しいのはもちろんだ。しかし、それ以外に効果的に相手にメッセージを伝える方法というのが難しい。

効果的に伝えるためにはいくつかのコツがある。


よく言われるのが、結論から述べて、理由を述べていくというものだ。

この方法はまったく正しいと思うが、もう少しプラスして考えといたほうがいいことがある。

それがピラミッド構造というものだ。

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一番上のメッセージが結論に相当するもの。

その下に論拠となるものや、上層部のメッセージを分解したものを並べていく。

このピラミッド構造を作るときに気をつけなければいけないのは、
  1. どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること
  2. 各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること
  3. 各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること
である。


さらに、プラスアルファとして、結論の前に相手を引きつけるための導入部があるといい。

導入部では、
  1. 状況
  2. 問題
  3. 疑問
と構造された文章を作る。


文章の技術もスポーツと一緒。反復練習して、型を体で覚える。

はじめは慣れない思考過程に戸惑うことも多いだろうが、やるしかないのだと思う。


考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
(1999/03)
バーバラ ミントグロービスマネジメントインスティテュート

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思考癖を自覚して正しく考える 「考えることの科学」


01 07, 2010 | Tag,論理,思考力,考えること,総意誤認効果,自己評価の誤認,認知的不協和理論

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
今日の一冊は心理学の先生によるもの。著者は大学で教鞭をとられている方です。

以前に書いた正しく考えるためにと同様、前件否定の錯誤や後件肯定の錯誤なども出てきます。本書ではさらに「正しく考える」ときに邪魔になるバイアスのことなどにも触れられています。これは行動経済学の話でもよくでてきます。

今回私は本書の中にでてくる、社会心理学に関連した3つの効果を覚えておくといいと思いました。

  • 総意誤認効果
  • 自己評価の誤認
  • 認知的不協和理論

総意誤認効果

例で示すと、タバコが好きな人は、タバコが嫌いな人に比べて、より多くの人間がタバコ好きだと推測しやすいというものです。

自分が行っていることは、きっとみんなも行っているはずだと思ってしまう傾向。思い当たる節があるのではないでしょうか。

私が本を読むのが好きだからといって、みんなもそうとは限りません。思ったよりも本好きは少ないかもしれませんよね。



自己評価の誤認

自分の位置を推測すとき、自尊感情を守る方向に流れてしまうというものです。
  • 自分はリーダーシップを平均以上に発揮できている。
  • 自分は他の人より他者とうまくやっていくことができる。
  • 自分は思ったより仲間に好感をもたれている。
などなど。

こういう思いこみは時々自分自信にもあてはまるな、と。反省しました。謙虚さは大切ですね。



認知的不協和理論

すでに車を買った人が、買ったあとに自分の車の広告を見るか、他の競合車の広告を読むかを調べた研究があります。

競合車の広告を読めば、その良いところがいろいろ書いてあるので、自分がそれをもっていないことと不協和を起こす可能性が高い。そこで、むしろ自分の買った車の広告を見るほうが多くなるというものです。

要するに、人は自分の考えに合っていることや、自分に都合のよいことに向かって積極的に情報収集をし、都合の悪い事は直視したがらないものなのです。

これも無意識に自分がおこなっていたことだったのでびっくりしました。名前のついた理論になっているのですね。



総意誤認効果、自己評価の誤認、認知的不協和理論。

気に入ったものを3つピックアップしてみましたが、本書の中にはハッとさせられる推論の落とし穴がいろいろと書いてあります。論理とかそういうのが好きな人はぜひどうぞ。

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
(1997/02)
市川 伸一

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劇場のイドラに踊らされるな 「正しく考えるために」


12 27, 2009 | Tag,論理,論理学,思考力,考えること,前件否定の誤り,後件肯定の誤り

正しく考えるために (講談社現代新書 285)
イドラというのはフランシス・ベーコンが名付けたわれわれの心の中に潜む”偏見”のことです。
劇場のイドラというのは、権威の盲信から生じる幻影(≒偏見)のことを言います。

必要な情報へのアクセスが格段によくなった今、多くのことを知る機会が増えていると思います。
考えるために知ることが通常のプロセスなのに、今では誰かしらの解釈がすぐに手に入ります。

そんな状況では気付かないうちに劇場のイドラに踊らされていることもあるのではないでしょうか。


正しく考えるために「知る」ことは必要だが、多くを知っていれば正しく考えられるわけではない。

このフレーズはとても胸に刺さります。

自分で考えていると思っていることが、誰かの受け売りになっている可能性があるということです。

私にとっても耳の痛い話です。


では、正しく考えるためには実際にどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?

情報の出し手を批判的にみてみることが時に必要です。
批判的に考えてみるときに論理学が役に立ちます。



例えば、前件否定の誤り

「PならばQである。Pである。ゆえにQである。」

これが成り立つときに、

「PならばQである。Pでないなら、Qでない」としてしまう誤りのことです。

「雨が降れば道路が濡れる。雨が降っていないから、道路は濡れていない」という文章。

これがおかしいことには意味を考えるとわかると思います。
実際には雨が降らなくても、道路が濡れることはありますよね。
水道管が破裂したとか、誰かが水をまいたとか。レアケースですが。


もうひとつ。後件肯定の誤り

おなじく、「PならばQである。Pである。ゆえにQである。」

これが成り立つときに、「PならばQである。Qである。ゆえにPである。」としてしまう誤りのことです。

ややこしいですが、「PならばQである。Qでない。ゆえにPでない。」なら正しいのです。

これも「雨が降れば道路が濡れる。」で考えてみましょう。

「雨が降れば道路が濡れる。道路が濡れている。ゆえに雨が降っている。」

例文で考えてみると、これもおかしいことに気付きます。
やはり道路が濡れている理由は水道管が破裂したとか他の理由からかもしれないですよね。

「Qでない。ゆえにPでない。」に対応する「道路が濡れていない。ゆえに雨は降っていない。」

これなら正しいですね。



私の場合はどうしても受け取った情報の整合性を保ちたいがために、多少違和感があってもそれを飲み込んで理解したと考えたくなる癖があるようです。

誰かの意見に耳を傾けるときは、こうした論理の過ちに気付くと正しく批判できるような気がします。


批判的に考えるための論理学のツール、「前件否定の誤り」、「後件肯定の誤り」、そして道路と雨の例、このあたりは覚えておくといいかなと思いました。

正しく考えるために (講談社現代新書 285)正しく考えるために (講談社現代新書 285)
(1972/07)
岩崎 武雄

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本質を見抜くために 「統計思考力」


06 01, 2009 | Tag,思考力,統計

不透明な時代を見抜く「統計思考力」不透明な時代を見抜く「統計思考力」
(2009/04/15)
神永 正博

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目の前に溢れる情報に踊らされないようにするためにはどうすればいいのか。このブログでは何度か取り上げているのですが、最大のポイントは目の前のデータを鵜呑みにしないことです。もちろん、その情報は事実である可能性もあるのですが、メディアの目を通すとそこで誰かの私意が入り込んでも不思議ではありません。だから、テレビはもちろん、新聞を読む時ですらちょっと立ち止まって考える癖をつけた方が良いのです。

誰かの私意という話をしましたが、落とし穴になるのは自分自身もバイアスをかけた情報の選択をしがちだということです。人間だれしも自分にとって都合の良い情報を手にいれたくなるものです。

そこで本書が強調する重要なポイントは、
  • データを先に見る
  • だれかが解釈する前のデータを見る
  • 自分の仮説に反するデータも集める
です。

データをどう入手するかについては、総務省・統計局のホームページがいい感じです。人口調査や消費者物価指数、労働力調査などなどいろいろな統計データがまとまっていて役立ちそうでしたよ。


本書で登場する統計用語は正規分布、べき分布、ポアソン分布、大数の法則くらいです。小難しい用語が出てきますが、ビジネス書らしく本書では極力数式を用いた説明は避けてあります。この中で私が読んでいて特に興味深かったのは「べき分布」の部分です。

過去にLTCMという投資銀行がありました。この投資銀行はショールズとマートンという二人のノーベル経済学者が在籍していた銀行です。彼らが生み出したブラック・ショールズ式ですが、これはデリバティブ(金融派生商品)の価格づけに現れる確率微分方程式というものです。このモデルに従い、予想を立て、先進国の債券を空売りし、新興国の債券を買い増したLTCMは大きな打撃を受け、破綻してしまいました。

このブラック・ショールズ式ですが、後から検証すると前提が間違っていたということがわかりました。ブラック・ショールズ式は正規分布を前提に考えられていたのです。正規分布では価格はランダムな変数になっているはずですが、実際の経済では価格はランダムなどではなく、特定のディーラーなどの人為的なものにも左右されるため、正規分布と同じにはならないのです。特にこのズレは正規分布でいうところの「両端」あたり、つまり「95%区間の外」で起きます。債券の価格や株価は「正規分布」ではなく、「べき分布」に従っていたのです。

統計を使えば小さなデータから大きな現象を予想できます。その点とても力強いツールです。ところが、今だ起こっていない予想外の出来事には無力な場合があります。研究者かつ投資家であるニコラス・タレブの言葉ですが、これまでに一度も起きたことがない、あるいは極めて稀にしか起きたことがなく、ほとんど誰にも知られていない現象のことを「ブラックスワン」といいます。経済現象に含まれる「ブラックスワン」こそが、その予想を難しいものにしている犯人なのですね。


本書を読んだことをきっかけに中断していた統計の勉強をまた始めないといけないな、と思いました。なかなかまとまった時間がとれないのがつらいところですが。

統計を使いこなしてデータの正しい理解ができるようになりたいものです。


関連記事と書籍:
統計のお勉強 +【書評】完全独習 統計学入門

必要とされる人材になろう 【書評】「知の衰退」からいかに脱出するか?
ビジネスマンのための「数字力」養成講座
数に強くなる




ビジネスマンのための「数字力」養成講座


11 02, 2008 | Tag,思考力,数字力,統計

タイトル通り、ビジネスマンの方が読むと、より内容の良さを実感できるかもしれません。
本書は数字力をどうやって身につけ、どうやって活かすかについてビジネスマン向けに書かれています。

ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書 20)ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書 20)
(2008/02/27)
小宮 一慶

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2日前に紹介した畑村洋太郎さんの本、当ブログ:数に強くなるの主張と本質は似ています。できるビジネスマンや経営者は必ずと言っていいほど数字に強いそうです。

それは、人を説得させるためにはあいまいな言葉より数字の方がより説得力を持つし、現状の把握や目標の設定は数字で行わないと明確にならないことからも分かると思います。

数字力を養成するためには上を目指すビジネスマンにとっては必須の力と言えるでしょう。
  • まず、関心を持つ
  • 数字の定義を知る
  • 数字と数字の関連付けができる
  • 基本的な個別の数字を知っている
  • これらの知識を使って未知のことを推論できる
数字だから関心を持たないと頭の中に入ってきません。定義を知ることも一緒です。
無機質な数字はこちらから意味づけをしてあげないと自分のものにはならないのです。

さらに数字を操るためには桁数を間違えないことと、端数を気にしないということが大切です。桁数を間違えない程度に大まかに数字を捉えるのです。

そして、数字に意味を持たせるためには、会社なら似たような会社で比較してみるとか、自分の会社だったら時系列で比較してみることが有効です。

数字力を使うために、覚えておかないとどうしようもない、基準となる数字を紹介します。
  • 日本の人口:1億3000万人
  • 65歳以上の人口割合:20%
  • 2007年に生まれた子供の数:109万人
  • 平成20年度の国家予算:83兆円
  • 日本の財政赤字:800兆円
  • 日本の世帯数:4500万戸
  • 日本のGDP:500兆円
  • 日本の労働分配率(付加価値に占める人件費の割合):60%
  • アメリカのGDP:13兆ドル
  • 中国のGDP:2兆ドル
  • 世界のGDP:44兆ドル
  • 世界の人口65億人
  • トヨタの売上高:24兆円
  • トヨタの営業利益:2兆円
  • トヨタの従業員数:6万8千人

数字はなるべくざっくしりた形に直してみました。その方が使いやすいと思いますので。


この中の数字を使って日本の労働者一人当たりの年間平均給与が算出できます。

(答えは450万円)

大切なことは正確な数字を算出することではなく、だいたいの数字を算出できるようにすることです。



私も数字を使って考える、数字を使って説明してみる、ということを日常の生活の中で実践してみたいと思います。


小宮さんの本は各章で重要な内容が枠で囲まれていたり、太字になっていたりするのでとても読みやすいです。また、巻末のまとめも役に立ちます。



数に強くなる


10 30, 2008 | Tag,思考力,数字力,統計

たしかこの本は404 Blog Not Foundで知った本です。

以前にも畑村洋太郎さんの本は当ブログ
技術の伝え方
失敗学
で取り上げました。

仮説→実験→検証を行うことがロジカルシンキングの基本だとしたら、数字力はそれを使いこなすための武器になります。数字にすると言いたい事が明瞭になります。

理系の人々は常に実験を通じて上記のようなプロセスを繰り返し、このプロセスを完成させるために数字を使いこなします。
「ちょっと少ないくらい」とか「かなり多く」とか漠然とした物言いはこれらの人たちにとってはあり得ない会話というわけです。
そう考えると、理系出身者がコンサルタント会社に受け入れられやすいというのもうなずける気がします。

数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)
(2007/02)
畑村 洋太郎

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著者の畑村さんはぱっと見で見たものの長さや大きさ、重さなどの推測がつくそうです。
周囲の人からは驚かされるらしいのですが、どうやら畑村さんは応用範囲の広い少ない数字だけ覚えていて、それを様々な場面で組み合わせて使っているようです。

ポイントは細かい数字にとらわれず、だいたいの数字でまずは計算してみるということ。

例えば、高さが2メートルのワゴンの重さは?と聞かれたら、こういうふうに考えるわけです。
(ちなみにこの問題を解く場合には物には密度があるので、畑村さんの言うドンガラ率というのを知っておいたほうがいい。
ドンガラ率:そうとぎっしり詰まっている物で5分の1程度、ふつうにらくに詰まっている物で10分の1、スカスカな物で30分の1)

  • ワゴンの形を想像すると、直方体をしていそうだから、高さ2m×長さ4m×幅2mとすると、16m3になる。
  • 1m3は100×100×100cm3だから106gとなる。ここで単位を換算すると106gは103kgで1トンである。そうすると、16m3は中身が水なら16トンとなる。
  • ここで先ほどのドンガラ率を使って考えてみると、エンジン部分はぎっしりだけど、車体の部分はスカスカだろうと考えられる。そうすると、ドンガラ率は30分の1と5分の1の中間で15分の1で計算してみようということになる。
  • 16トン×15分の1を計算するとだいたい1トンという数字が出てくる。内装なんかを考え合わせると、結局1.5トンくらいかな?と予想がつく。
実際の重さもだいたいこれくらいになります。

数ヶ月前に流行ったフェルミ推定も同じような考え方をします。
つまり、少ない数字をたくさんのものに応用するのです。

畑村さんのこういった思考訓練はある時期に「今君が登ってきた階段は何段だった?」と不意に聞かれたことから始まったそうです。もちろん、この時答えを期待されていたわけではなく、考える姿勢を試されていたのだと言います。

本文中で紹介されていたドンガラ率以外に覚えておくと応用範囲が広そうな数字を紹介しておきます。
  • 日本の人口は1億3000万人
  • 日本の国土面積は38万平方キロメートル
  • 山地は国土面積の3分の2、平地は3分の1
  • 農地は平地の2分の1、つまり国土の6分の1
  • 川と道路は残りの平地の半分で12分の1
  • 宅地が国土に占める割合は川と道路と同じ12分の1
  • 1000平方メートルは300坪
  • 1升は1.8リットル。10合で1升。
  • 7-10の法則
これは複利の計算に使えます。7%で10年運用すると2倍になるというものです。これを覚えておけば比を使って1%だったら何年で2倍になるのかすぐに分かります(年利×年数=70という式が成り立つ)。
  • ニッパチの法則
有名な、その国の20%の人が80%の利益を生み出しているとう法則。
  • 2-6-2の法則
企業の中で20%がダメな社員で60%が普通の社員、20%がデキる社員なので上のニッパチの法則とあわせて考えると、重点的に教育しないといけないのは上位20%の社員ということになる。


とにかく、「分からないとすぐに投げ出すのではなく、アバウトでいいので自分の頭を駆使して数字に置き換えて考えてみる」これが大切です。

この本を読んで、私も少ない数字の知識を駆使して日常の色々なことを推測してみようと思いました。

蛇足ですが、本文中に度々登場する”蛇足”も面白いですよ。




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