スポンサーサイト


-- --, --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


医学部を目指す前に読んでおいた方がいい一冊 【書評】病院はもうご臨終です


03 02, 2009 | Tag,女医,勤務医,医療,医療崩壊

病院はもうご臨終です (ソフトバンク新書)病院はもうご臨終です (ソフトバンク新書)
(2009/01/16)仁科 桜子商品詳細を見る


本書は現役若手女医による作品なのですが、実際の医療現場がこれでもかというくらい赤裸々に書かれています。そして勤務医の本音が書かれています。著者と同じ勤務医としては内容がかなりリアルに表現されていると感じました。

内容は、変わった患者のおもしろ話から医師の仕事内容、医師の生態、医学生時代のこと、医師を目指すきっかけになったこと、現在の医療問題についてまで幅広く扱われています。

女医といってもテレビにでてくる華やかな女医ではなく、外科医(通常外科医はものすごく忙しい)として勤務している女医の視点だからこそ説得力があります。


当直明けがオペの日なら、一睡もせずにオペをしていることもある。もちろん、自分の執刀医が徹夜明けなんて患者は知る由もない。人の命を預かるパイロットなら必ず休養をとってから仕事に入るように調整されているのに、同じ命を預かる医師たちは不眠不休で頭がボーっとしていても、それでも大きな責任を負ったまま緊張感のある仕事を強いられる。

これで文句を言ったところで、「根性が足りない」と一喝されるだけである。時代はこんなに進んでいるのに、医師の世界だけは何世代も前の日本のような「気合」と根性だけで成り立っている時代錯誤の世界なのである。これで何一つミスをするなと要求されても普通の人間には無理な話で、起こるべくして起こっている医療事故もあると思う。
(p.59)


給料もよく、失業の心配のない安定した仕事だから、という理由だけで医師になろうとしている学生さんは本書を読むことで、別の道を進むきっかけになるかもしれません。それはそれで悪くない選択かもしれません。医学部での教育は6年間もあるわけですし、実際に働いてみて描いていた理想と違うからといってその時点で社会に出てもいい職が見つかるとは限りません。社会に貢献するという意味では、他にもさまざまな仕事があるはずです。医師という職業を選択するなら現在の医療システムではある程度過酷な労働が待っていることを覚悟しておかなくてはなりません。



本書で取り上げられている医師不足の問題についてはまた話が変わってしまうので、またの機会に書くことにします。


なんだか重たいエントリーになってしまいましたが、内容のほとんどは過酷な労働の中にもささやかな幸せを見出す女医の生活が親しみやすく書かれた、読み物としてもおもしろいものですので気楽に読んでも大丈夫ですよ。

参考記事:
メタノート:あなたの会社の労働環境は大丈夫?医師の労働環境について考えてみた。【書評】労働法のキモが2時間でわかる本


著者のコラムはこちらにありますので良かったらどうぞ▼
ドクトル・ピノコのプチ元気の薬

スポンサーサイト


0 CommentsPosted in 医療
最新記事
Amazon
リンク
Ads
月別アーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Related Posts with Thumbnails
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。