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ひらめきたかったら、まず手を動かすこと


10 04, 2009 | Tag,数学,創造

先日紹介した世にも美しい数学入門の中一節ですが、しまっておくのはもったいないのでご紹介。

数学者藤原正彦先生の言葉です。


数について何かを発見するためには、数を転がして、ころころと手のひらで弄ぶことが一番重要なんです。足したり、引いたり、ひっくり返したり、想像したりね。そうすると、もしかしたらこうかなという、ちょっとしたきっかけが見つかり、そこから大胆にいろいろ実験してみて、本当そうだったらいよいよ証明にかかる。証明になったらたいていの場合、もう赤子の手をひねるようなものです。そこまで、いろいろ弄ぶんですね。弄ぶというのは、独創に非常に良い影響をあたえます。たとえば美しい文章を読んで理解していても、その人の方席にならない。暗証したり、思い出したりして口ずさんだり、言葉を弄ぶというのが重要だと思いますね。


どの世界でも一緒なんですね。

考えるだけでなく、とにかくやってみる、とことが大事だと。

私の仕事でも、手術を上手くなろうと思ったらたくさん手術をするしかないと思いますし、そうしないと新しい手術方法、治療法の発想も生まれてこないと思います。

それにしても藤原さんという方はとても魅力的な人です。

世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)
(2005/04/06)
藤原 正彦小川 洋子

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創造力を養うために、まずこの本を読んで「アイデア筋トレ」始めてみては? 【書評】アイデアパーソン入門


05 09, 2009 | Tag,知的創造,創造,アイデア

アイデアパーソン入門 (講談社BIZ)アイデアパーソン入門 (講談社BIZ)
(2009/01/08)
加藤 昌治

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「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせにしか過ぎない」というのはジェームス・ウェブ・ヤングさんの言葉ですが、この言葉は本書の特徴を端的に表しています。

アイデアを生み出すために必要なのは突出した才能ではなく、直接的な体験や読書や映画などの間接的な体験、知識を組み合わせて、それを一つ上の階層に引き上げるということです。一回のひらめきよりは普段の訓練からいいアイデアが生まれるのです。



まずはアイデアのもとになる要素を蓄える必要があります。

私たちが普段からできることが

「ぶつかる」「押さえる」「ほる」

です。例えば、


○○文学賞決定のニュースをテレで見る。 (ぶつかる)

迷ったものの、素直に受賞作を買って読む。(押さえる)

止まらずに一気読み。過去の作品含めて大人買い。(ほる)




この3つの動機になるのが自分の持っている「好奇心」です。目にしたものをおもしろいと感じるか、もっと知りたいと感じるかで創造のもとになるものを手に入れられるかが違ってきます。カラーバス効果という言葉がありますが、それです。

こうやって創造力のもとを蓄積しておくことがアイデア発想の手がかりになります。何もないところからは何も生まれないのです。



実際にアイデアを広げていくための2技

1.分解
2.ずらし

居酒屋で、高級日本酒専用グラス別料金セット商品にする



例えばこの文章。下線のように分解してみます。

次はオズボーンのチェックリストというのを使って一つ一つの単語から連想ゲームのような感じでいくつもバリエーションを作っていきます。

オズボーンのチェックリスト
1.転用
2.応用
3.変更
4.拡大
5.縮小
6.代用
7.置換
8.逆転
9.結合



居酒屋という言葉なら、スーパーや焼き肉屋や焼鳥屋、ハンバーガー店、ドライブスルー、などに転用、変更してみたり。

高級日本酒という言葉なら高級ウイスキー、高級焼酎、店にある全部の酒、などに変更、代用してみたり。

専用グラスという言葉なら持ち込みマイグラスなどに代用してみたり。


このようにチェックリストをヒントに発想を広げていきます。ここで出てきた言葉は紙に書き出すことが重要です。著者の加藤さんもメモをとりまくることの重要性を強調していました。この時、アイデアの完成度は全く気にしないようにしましょう。アイデアをもうワンランクアップさせるのはまた別の工程になります。


アイデア創出の過程で一番難しいのは、アイデアの原石というか、もとになる手がかりを生み出すことだと思います。本書はそのヒントになる一冊だと思います。




今求められている力【書評】知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ


02 20, 2009 | Tag,知的複眼思考,メタ化,知的生産,創造

知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)
(2002/05)
苅谷 剛彦

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考える力を養うためにヒントとなる一冊。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる


で紹介されていておもしろそうだったので読んでみました。



タイトルにある知的複眼思考法というのは物事を一つの切り口だけではなく、いろんな切り口から見る思考法のことです。毎日受け取るニュースも味方が変われば、意見も変わることが読んでいると良く分かります。

複眼思考という言葉はメタ認知という言葉と意味が似ています。どちらもステレオタイプの味方ではなく、一つ高いところからものごとを見て考えることを意味します。

実際に複眼思考力を養うためのヒントも載っており、このブログの目指すところも「メタ≒複眼思考」なのでとても参考になりました。



著者は東大で教鞭をとる教授なのですが、印象深かったのは

「過去に読んだたくさんの本や論文のほとんどが今となってはほとんど覚えていない。
ただ、覚えていないからといって、あれだけの量の文献を読んだことは決して無駄になっていない。
それは、考える力、あるいは考え方のさまざまなパターンを身につけたからだ。的確に、批判的に情報を読み取る能力、問題を探し出す能力、問いの立て方と展開の仕方、論理的に自分の力を展開する力、問いをずらしていくことで隠された問題を探っていく方法といった複眼的な思考を身につけることができた。」

という部分です。

このような考え方の著者です。教育者としても専門的な知識そのものより、知識を受け取る過程を学ばせるようにしていたそうです。


以下のようなことが私が本書から得た教訓ですが、

1.「なぜ」と問う
2.目の前の問題を分解してみる
3.前提になっているものはなんなのか考えてみる
4.もう一方(自分以外の議論の参加者)からの視点で考えてみる

5.当たり前のように使っている「概念」を疑う
6.「にもかかわらず」と唱えてみる


日々のニュースでもいかに自分が思考を停止させ、言葉通りに情報を受け取っていたか反省させられました。



本書では複眼的思考力を鍛えるために、読書や文章を書くことのススメについても書かれています。

読書法に関しては批判的読書といって、著者の主張は受け入れつつも検証しながら読むという方法です。「なぜ」と問いながら読書なので、「遅読」ですね。考える読書とも著者は言っています。これはショウペンハウエルの読書についての主張と同じだと思います。


文章を書くことについてですが、これも思考を鍛えるのに役立つそうです。思ったことは頭の外にいったん書き出し、”さらに”考えることが大切と強調されています。



ものごとを色んな視点で見ることが出来るようになるともっと毎日が楽しくなるような気がします。

1~6の教訓
本は批判的に読む
文章は書いた後に推敲する

など実践したいことの多い本でした。



創造のヒント「スパークする思考」


12 19, 2008 | Tag,創造,思考

スパークする思考  右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)スパークする思考 右脳発想の独創力 (角川oneテーマ21)
(2008/11/10)
内田 和成

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最近、創造力を培う方法や思考術などに興味を持って本を読んでいます。
本書も知的生産をいかにして行うかについて言及している本です。

著者の内田和成さんは、東大工学部を卒業してその後慶応義塾大学でMBAをとり、JAL、コンサルティング会社のBCGで働いたのち、現在は早稲田大学ビジネススクールの教授をされている方です。

本書はタイトルにある通り、思考を飛躍させるための方法について著者なりの考え方を呈示してくれています。

ビジネススクールの教授と言うと、分析や問題解決のプロというイメージがあり、およそ右脳的な思考とは縁遠いように感じますが、本書で著者が強調しているのは直感や自分の内面から生じる発想を重視した右脳的思考です。



「スパークする思考」をするのに最も重要な点は、「問題意識≒好奇心」です。

本や新聞、雑誌、インターネットの情報、人から聞いた情報、テレビからの情報、などなど情報過多と言われるこの時代において、情報を活かすも殺すも自分次第なわけですが、自分の血肉となる情報を身に付けられるかどうかは、いかに好奇心を持ち、問題意識を持ちながら情報に接するかと言えると思います。

インプットされた知識は自分の脳内に蓄えられていくとはいえ、全てすぐに記憶の中から取り出せる状態で保存しておくことは不可能です。

では、どうしたら知識を思い通りに呼び出すことができるのでしょうか?

一つのヒントになるのが、「好奇心」であり、情報の整理となる「インデクシング」です。「インデクシング」というのは、「ラベル付け」のようなものです。自分が得た情報にタグをつけるのです。それらのタグをつけた情報を自分のデータベースの中に保存しておきます。

そうすることで、アイディアを生み出す時にタグを頼りに情報を芋づる式に自分の脳から引き出せるわけです。

どうしても、せっかく仕入れた知識がどこに行ったか分からなくなるようなことが起きますが、それはあまり気にしません。忘れてしまうような情報は自分にとってはその程度の情報なのです。あまり完璧主義でいると良い事はありません。



要するに何をするにしても、問題意識を持ちながら問題に取り組むのです。そうすれば、現象や情報に対して自分なりの思考で脳内に情報を蓄積できますし、それを問題意識に応じて抽出することができます。この繰り返しが「ひらめき」や「創造」につながります。

右脳右脳と言っても、右脳の力は自分ではあまり実感できないものでもあると思います。あまり深く考えず、相応のインプットを行いつつ、自分の直感を信じるようにすれば良いのだと思います。



著者のブログはこちら
内田和成のビジネスマインド



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