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コンサルタントはこう考える 【書評】過去問で鍛える地頭力


07 17, 2009 | Tag,地頭力,フェルミ推定,ロジカルシンキング,MECE

企業や何らかの組織で、困ったことがあると頼りになるコンサルタントという職業ですが、彼らはどうして様々な問題に対して適切な解を導き出せるのでしょうか。

分からないことがあればすぐにググって答えを見つけるという態度は悪くはないのですが、問題が複雑になるほど直接的な解は見つけることができません。ググってすぐに見つかるのは人口や面積といった公表されている統計数字に限られるでしょう。パソコンの前で見つかるはずのない答えをずっと探すのは非効率的です。それよりは解を導き出すための数字だけ拾って、自分の頭で答えを導き出した方が効率的です。

コンサルタントは少ない情報を組み合わせて、問題を解決に導く頭脳集団と言えるでしょう。しかし、彼らが特殊な能力をもともと持っていたのかというと、私はそう思いません。おそらく本書で取り上げるような思考の訓練を何度も何度もやって身につけたのではないかと思います。

本書にはコンサルタントが具体的にどのような思考過程をたどって答えを導き出しているかが書かれているのでとても斬新です。

過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
(2009/06/26)
大石 哲之

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本書には有名な「シカゴのピアノ調律師は何人?」や、「日本の温泉旅館の数は?」や「羽田空港の1日利用者数は?」などのフェルミ推定の問題が10掲載されています。他にビジネスケースとしてより実践的な地頭力が試される問題が掲載されています。どちらも基本的な考え方は一緒で、まず与えられた問題に対する答えをいきなり探しに行くのではなく、MECE(もれなくダブりなく)で分解して、分解した問題に対する答えを積み上げて最終的な解を導き出すというものです。

大切なのは出てきた答えより、答えを導き出すプロセスです。


本書の中から一つだけ、シカゴのピアノ調律師のフェルミ推定を書いておきます。


「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」

まずはいきなり何人いるかを想像する、調べに行くのではなく、「ピアノ調律師の需要=ピアノ調律師の供給」だろうという考え方に着目します。

つまり、ピアノ需要を中心に考えるわけです。

式で書くとこんな感じです。

「ピアノ調律師の数=シカゴにおけるピアノ調律需要(年)÷ 調律師1人が調律できる件数(年)」


ピアノ調律需要=シカゴ世帯数 × ピアノ保有率 × ピアノ調律の頻度 と計算式が立てられますのでこの右辺を一つ一つ検討していきます。この式の因数がMECE(もれなくダブりなく)になっています。


シカゴ世帯数=シカゴの人口 ÷ 平均世帯人数
 です。

シカゴの人口を推定すると、東京が1000万人くらいだとしてそこまで多くはないだろうから300万人くらいかなと。
平均世帯人数は3人くらいかなと。

そうすると、シカゴ世帯数は300万人 ÷ 3 = 100万世帯 となります。


ピアノ保有率はそこそこの富裕層が5割くらいいるとして、その中でさらにピアノを保有しているのはどれくらいかと考えると1割くらいでしょうか。

そうすると、ピアノ保有率は 50% × 10%で5%ということになります。


ではピアノ調律の頻度は?そんなに頻繁には調律しないでしょうから年に1回とします。


そうすると、ピアノ調律需要=シカゴ世帯数 × ピアノ保有率 × ピアノ調律の頻度 = 100万世帯 × 5% × 1回/年 = 5万

これでピアノ調律重要が求まりました。


次に求めるのは調律師一人が1年に調律できる件数です。

調律師は各家庭を訪問して調律するでしょうから、1日に訪問できる数は限られているはずです。1日3件くらいとしておきましょう。

調律師は週5日1年間働いたとすると、5日×48週で240日となります。長期休暇などを差し引くと200日くらいでしょうか。

結局、調律師は1年間で200 × 3 = 600件の調律を行うことができます。


ピアノ調律師の数=シカゴにおけるピアノ調律需要(年)÷ 調律師1人が調律できる件数(年)

から調律師の数を求めると、5万 ÷ 600 ≒ 83人 です。



この問題を解く上で大切なことはその場その場で正確な数字が言えることではありません。ここまでたどってきたような思考過程をたどることが大切なのです。

基本的な統計量は調べればすぐ分かるでしょうし、そのうち覚えていけばいいと思います。

そういえば以前に基本的な統計量について書いてある本がありました。

ビジネスマンのための「数字力」養成講座


私自信を振り返ると、すぐに答えのようなものを見つけて、それに飛びついてしまうという習性があるように思います。コンサルタントを見習ってもう少しMECE(もれなくダブりなく)で考えられる可能性を列挙し、そこから選択するような思考を身につけたいと思います。

【関連記事】
このあたりの本も良かったですよ。
地頭力を鍛える 
数に強くなる

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