スポンサーサイト


-- --, --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


ハイエク 知識社会の自由主義


11 21, 2008 | Tag,ハイエク,ケインズ,資本主義,自由,池田信夫,インターネット

著者はアルファブロガーでもある池田信夫さんです。
池田信夫 blog

経済学者はおそらく学者として自分のことを認識しているのであれば、あらゆる社会現象を説明しうる理論というのを求めているのだと思います。

本書はフリードリヒ・フォン・A=ハイエクさんを引用し、著者が現代の経済学に対する一つの解を示している本なのだと思います。

様々な学派がありますが、経済学がいまだに一つの学問として答えに行き着いていないところを見ると、とても難しい学問であることが良く分かるし、まさに答えのない学問なのかもしれません。

ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書 543)ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書 543)
(2008/08/19)
池田 信夫

商品詳細を見る


本書は分かりやすく書いた本だと著者は文中で語っていますが、おそらくこれは経済学を一通り勉強したことのある人にとってです。本文中には経済学の繁栄の基礎を築いた偉人がたくさん登場し、それに関する引用も細かく記してあり、その体裁はさながら論文のようです。

当ブログ:容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。でも触れましたが、経済を考える上で理解しておくべき立場は、市場はもともと効率的であると主張する古典派と、政府は金融政策や財政政策を積極的に行うべきと主張するケインズ派の二つが主流でしたが、ハイエクはこれらの説とは違う立場にいます。

ハイエクは、人々は不完全な知識のもとで、必ずしも合理的とは言えない慣習に従って行動する、と主張しています。

社会主義や新古典派に共通する合理主義完全な知識という前提を批判し、ケインズ的な計画主義をも批判しています。そしてハイエクは、「不完全な知識に基づいて生まれ、常に進化を続ける秩序が、あらゆる合理的な計画をしのぐ」、という予言をしていて、これは現在のインターネット社会の繁栄を予言するものとなっています。

インターネットを例にとってみても分かるとおり、現代が知識社会であればこそ、ハイエクの予言は真実味を帯び、私たちは多くを参考にすることができるのだと思います。



経済学はいまだに答えが出ていないと記述しましたが、これは何も経済学に限ったことではありません。医学もそうですし、どの学問についても言えることでしょう。だからこそ、学問として成立するわけで、今日の常識が明日の常識ではないかもしれない、真実に対する探求こそが学問の魅力なんだと思います。

スポンサーサイト


0 CommentsPosted in 経済

容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。


11 11, 2008 | Tag,経済,ケインズ,古典派

本の装飾から想像してケインズ経済学をより深く知るために良さそうだったのでアマゾンから購入した本です。


本書は多用されるケインズ経済学の理論が完全なものでないことを新古典派経済学との比較やナイトの不確実性理論などを引用して指摘しています。

経済学を扱った本には数式やグラフがよく出てくるのですが、本書ではそれを使わずに説明しようと試みられています。

しかし、経済の理論を分かりやすく説明するためにはある程度の数式やグラフを用いたほうが分かりやすいことが読んでいて分かりました。本書を理解するためには基本的な経済学の知識が必要だと思います。

経済学に馴染みのない人には少し難しいかもしれません。実際私には内容が難しく感じました。

容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。 (ピンポイント選書)容疑者ケインズ―不況、バブル、格差。すべてはこの男のアタマの中にある。 (ピンポイント選書)
(2008/08)
小島 寛之

商品詳細を見る


本書はケインズ理論を元にして行われる公共政策がなぜ効果が薄いのかに重点が置いて説明されていて、他にバブルがなぜハジけるのか、著者が専門にしている選好と意思決定のメカニズムを説明しようとする選好理論にも言及されています。


いい機会だったので古典派ケインズ派の違いをまとめてみました。
古典派

需要と供給の均衡は、価格が自動的に調整してくれるので、政府がわざわざ介入する必要はない、そして、個人が各々で自分の利益を追求していけば、それがその社会全体の利益につながる、というものです。
これが小さな政府という考え方で、アダムスミスは神の見えざる手が全てを良い方向に導いてくれると言っています。

そうは言っても一見、価格はそう簡単に変化しなさそうに思えます。
こう考えるのは短期的な視点によるものだからです。長期的な視点で考えると、価格は変動しているのです。これを価格の伸縮性と言います。

また、古典派の立場では価格が自由に変動するので、労働市場でも賃金が自由に変動することになります。そうすると、労働市場では完全雇用が実現し、非自発的失業者は存在しなくなるのです。
つまり、生産量が常に完全雇用GDP に一致します。そしてその生産量(GDP)は、それに必要な労働量と資本量で決まるので、ケインズ理論で出てきたマネーサプライを利用した経済政策は、実体経済に影響を及ぼさないという結論になります。



ケインズ派

これに対してケインズさんは異論を唱えました。
そもそも価格はそれほど頻繁に変化しないのではないか?価格の調整メカニズムは機能しないのではないか?需要と供給の不一致は数量が自由に変動することで一致するのではないか?と考えたのです。

そして、供給、それ自体が需要を作り出すのではなく、需要が供給を生む、と考えました。
この、需要の変化が生産量の変化を生み出す、というのを有効需要の原理と言います。

この考え方によると、需要の変化が生産量の変化を引き起こすので、引いてはそれがGDPの変化につながります。経済が景気後退状態にある時に政府が有効需要を創出し、GDPを引き上げる、これこそが政府の行う財政政策であり、金融政策なのです。

このように積極的に経済政策を行う政府のことを大きな政府と言います。

付記しておきますが、この理論は古典派と違って、短期的な経済で成り立つ理論です。



これら二つの学派のどちらが優れているということはありません。

ケインズ派的政策は政府の市場介入が過剰になる可能性があるし、古典派的政策は失業・倒産が発生する可能性があります。

短期的な視点ではケインズ派が有用ですし、長期的な視点では古典派が有用です。
そして、世の中が不況の時は価格変化があまり起こらないのでケインズの考える”短期モデル”を、逆に好況で物価が上昇気味のときは価格が変化しやすい古典派の考える”長期モデル”を想定して政策を考えるべきだということになります。



0 CommentsPosted in 経済
最新記事
Amazon
リンク
Ads
月別アーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Related Posts with Thumbnails
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。